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自殺とうつ病と睡眠

自衛隊駐屯地内のイチョウ。少しだけ黄色く紅葉しています。黄色いのに紅葉というのもおかしな言葉ですね。我が家のもみじは紅葉というより少し枯れています。

日本人の自殺者は昭和30年第40年代の高度経済成長時代に最も低く、その後徐々に増加しました。ピークは2003年。1998年から2011年の14年間は3万人以上の自殺者が出ています。その後徐々に減少しています。自殺原因として多いのは、10代20代の学校問題を別にすれば、家庭問題や、経済・生活問題を抑え、健康問題が高い比率となっています。
健康問題のうち身体の病気、うつ病、統合失調症が上位を占めるのですが、うつ病と睡眠に関する論文を紹介させていただきます。

会社設立の発端ともなった、ストレス社会への警鐘として、名古屋工業大学大学院産業戦略工学専攻 粥川 裕平教授 の論文がありましたのでご紹介いたします。一般社団法人日本損害保険協会の「予防時報」という雑誌への掲載のようです。学会論文などではないので、要約せず図など一部見づらい部分の修正を行って紹介させていただきます。

http://www.sonpo.or.jp/news/publish/safety/dizaster/yobou_jihou/pdf/ybja/ybja-228.pdf

論文掲載の2007年時点では、日本の自殺者数33,093人10万人当たり25.9人と高いレベルであったのですが、2015年時点では自殺者数24,025人10万人当たり18.9人となり、自殺率が20を切るまでに減少しています。しかしながらOECD(経済協力開発機構)は、平均12.4人に比べ明らかに高く、要注意と勧告しています。

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2007 予防時報228

自殺とうつ病と睡眠
粥川 裕平*

*かゆかわ ゆうへい/名古屋工業大学大学院産業戦略工学専攻 教授/名古屋工業大学保健センター センター長

1.はじめに
自殺が社会問題となっている。自殺の要因はさまざまだが、精神疾患とりわけ「うつ病」との関連が注目されている。そしてそのうつ病患者には、かなりの確率で睡眠障害が見られる。
そこで、自殺とうつ病と睡眠障害の関係を解説し、睡眠時間と労働環境の視点を交えながら、日本における自殺問題を考察する。

2.日本における自殺問題

1)自殺者数の推移
世界の人口65 億人のうち毎年100 万人が自殺している。世界の人口の1/50 を占める日本人は、世界の自殺者の1/30 を占めている。過去最悪となった1999 年は33,048 人が自ら命を絶ち、人口10 万人あたりで示す自殺率は26.1 人になった。
警察庁の統計によれば、1978 年から1997 年まで、自殺者数はだいたい2万人台の前半で推移していた。しかし、特にバブル崩壊後自殺者は急増し、1998 年には一挙に前年比1.35 倍の32,863 人に達した。年代では19 歳以下と50 歳代の増加率が、他の年代の増加率を上回っている。動機別で見ると、経済・生活問題と勤務問題の増加率が高い。

2)不況との関係
日本の戦後の自殺者の増加は、いずれも不況を契機にしている。完全失業率と自殺率の年次推移を見ると、男性で明らかな相関があることがわかる(図1)。倒産やリストラで職を失う人も少なくないが、無職の男性では、職に就いている男性よりも自殺のリスクが5倍以上高い。失業心理学研究によれば3年以上持続する失業は、確実に生き甲斐を奪い、自殺のリスクを高める。
しかし国際的に見ると、失業率の高さと自殺率が必ずしも比例するわけではない。失業補償がセーフティネットとなって、自殺率の減少に成功している国もある。自殺予防を、医療・保健対策の枠内だけで位置づけていては限界もある。

図1 失業率と自殺(日本)

3)自殺は止められる
世界保健機関(WHO)が2002 年にまとめた99カ国の自殺率を見ると、旧ソ連諸国が上位を占めているが、日本はG7(先進7か国)各国では2位フランスに大きく差をつけての1位となっている。
国別の自殺予防では、フィンランドでは自殺率20%減を目標に掲げ、1992 ~ 96 年に医療関係者の教育や市民への啓発活動などの自殺予防策が実施された。その結果、実施前と比較して9%減らすことに成功した(最悪期との比較では20%の減少)。スウェーデンでは1993 年に自殺と心の病気に関する国立センターを設置し、啓蒙・普及活動を行っている。その結果、1990 年から2000 年の間に男性の自殺率は、10 万人あたり25 人から20人に下がった。
こうした経験に学び、日本でも自殺予防対策が始まってはいるものの、まだまだ不十分である。日本の持つ社会的な背景を考慮した、自殺予防対策を実施しなければならない。

3.自殺とうつ病の関係
うつ病の社会的および経済的損失は、高血圧、糖尿病などの慢性疾患を遥かにしのぐ甚大なものとして、世界銀行もいち早く注目し、1990 年からうつ病の発病率を報告している。もちろんうつ病に罹患すると、自己評価が著しく低下するので絶望感に支配され、自殺念慮をしばしば伴う。
ここでは、うつ病について自殺との関係や特徴について考える。

1)自殺との関係
精神疾患で自殺の危険性が高いものは、統合失調症、アルコール依存症、そしてうつ病で、この3つの疾患の自殺完遂率は、いずれも10%を越える。精神疾患そのものに自殺親和性があるという一面も否定できない。さらに、精神疾患を長期に患うことによる失職、生活の不安定、経済的不安などの社会的ハンディが、ますます生きづらくし、それを促進している点に着目しなくてはいけない。
精神疾患の中でも、生涯罹患率が約5人に1 人と最も高いうつ病は、自殺との関連が特に注目される。うつ病に罹患すると、それまでの普通の社会生活が営めなくなり、その結果、自信喪失に陥ることに注目しなくてはいけない。先進国においては、うつ病の発症頻度の増加によって、生産性の低下、休業補償、そして自殺者の増大という巨大な社会的損失に直面している。
うつ病は完治する疾患なので、その正しい治療がなされることと、そもそもうつ病にならないようにする対策が求められる。そしてそのことが、自殺予防にも直結していることに留意すべきである。

2)うつ病の特徴
うつ病とは、気分障害の一種であり、抑うつ気分や不安、焦燥、精神活動の低下などの精神症状、食欲低下や不眠といった身体症状などを特徴とする、精神疾患である。かつては、うつ病は心の病といわれたが、今日では、うつ病は「脳と精神と身体の全身性疾患」という捉え方が提唱されている。
うつ病の原因は、ほかの疾病と同様、個体と環境の相互作用によるが、素因よりは、環境要因、特にストレスの強度が大きな要因として考えられている。うつ病発症のストレス要因としては、納期の迫った知的労働、長時間の頭脳労働といった業務起因性ストレス、失恋、離婚、死別、失職、定年等の喪失体験といったライフイベントが主なものである。
うつ病の診断は、「気分が憂うつですぐれない」「興味や関心が薄れて楽しめない」「疲れやすい」という3つの症状のうち2つが、2週間以上持続する場合になされる。
重症度によって異なるが、精神症状としては主に、抑うつ気分、気分の日内変動、悲哀、絶望感、不安、焦燥、苦悶感、自殺観念、自殺企図、心気妄想、罪業妄想等があり、抑制症状と呼ばれる行動の変化が顕れることもある。
身体症状としては、睡眠障害(特に早朝に目覚め、寝付くことが出来ない例が多いとされる)、過眠、食欲不振、過食、全身の倦怠感、疲労感、吐き気や腹痛、過呼吸症候群、頻脈や心悸亢進、頻尿、口渇、発汗、眩暈、便秘、インポテンツ、性行為時の絶頂感喪失、月経不順などの自律神経や内分泌系の症状が顕れる。
身体症状の自覚が目立ち、抑うつ状態などの精神症状の自覚が目立たない状態のうつ病の患者には、自らがうつ病であるとの意識がないため、精神科ではなく内科等を受診し、その結果原因がうつ病であると発見されないことが多い。事実自殺完遂者の90%は、その1か月以内に身体的不調で内科などの身体科を受診していたと報告されている。

3)うつ病の治療と復職
うつ病の治療の基本は、必ず完全に回復する病であることを繰り返し患者に伝え、回復不能感、絶望感から自殺に至ることのないようにメッセージを送り続けることである。回復に要する時間は、短くても3か月、平均で1 年はかかることを最初に告げることも重要である。
治療の基本は、職場や家庭内でのすべての業務や役割から解放し、全面的な休息を保障することである。業務に関する責任から仕事を休まずに治したいと希望する労働者も多いが、うつ病の治療では休養こそ最大の治療手段であることを認識しなくてはいけない。休養の上での薬物療法でないと、実際に好転は見られない。
重症の場合、ストレスから身を遠ざけるために仕事を休むなど、しっかりとした休養を取ることが必要になる。また、場合によっては入院を要する。ストレスケア病棟での休息入院とうつ病に関する認知療法、集団療法などはとても効果的である。特に自殺の危険が高い場合などには、医療保護入院という本人の意思によらない強制的な入院(家族、保護者等の同意は必要)が必要になる場合もある。ただし、入院によっても自殺が完全に防げるわけではない。
うつ病は完全に回復する病相性疾患であるが、うつ病相から完全に脱出したという指標は、1か月連続して、睡眠、食欲、起床時の気分が良好で、新聞やテレビに興味を持てて、散歩、買い物、趣味のスポーツなどに出かけられるような状態になることである。2週間程度の安定で、脱出と判断するのは時期尚早である。治療の専門家もこのうつ病からの脱出の指標を理解しているわけではなく、うつ病の患者が求めるままに「復職可能」と診断書を書いてしまい、早すぎる復職で再発を招く事態もいまだに克服されてはいない。
すっかりうつ病相を脱してから、復職可能の診断書が出されると、復職判定会議を当事者、上司、人事課スタッフ、産業医、精神科医で行い、復職可と判定された場合に、リハビリ勤務(4 時間、6 時間、8 時間)を3か月から6か月(ケースによりそれ以上)行うことになる。復職不可と判定されれば、引き続き休養できるように主治医に連絡をする。リハビリ勤務システムの導入により、復職後早期の再発は激減している。外見上普通にしているように見えても、復職後2年までは、再発の不安を抱いていることがしばしばである。通院や服薬は復職後1 年で終了するケースもあるが、職場でのアフターケアは2年を目途に続けることが望ましい。
こうしたリハビリ勤務が正式に導入される以前は、休養加療中に「試験勤務」「ならし勤務」と称して1~2か月出勤させ、業務遂行を管理者が見た上で復職可能の判断を行うというインフォーマルでリスキーな方法を取り入れていた職場もあった。リスキーというのは通勤時も含めた災害時の補償がないこと、インフォーマルというのは労働安全衛生法にも抵触する可能性があるからである。安全配慮義務は治療の保障であり、再発予防のための復職後の就業時間や業務内容の配慮である。「休養中の試験勤務」をすでに導入しているところは、早急に撤廃し、復職決定後のリハビリ勤務制度に移行すべきである。

4.うつ病と睡眠の関係
うつ病発症・再発の危険因子としての睡眠障害が近年注目を集めている。以下ではうつ病と睡眠の関係について、長時間労働による睡眠時間の減少という切り口で探る。

1)うつ病に伴う睡眠障害
WHO によれば、先進国で生活に支障を来す疾患の中で、虚血性心疾患に次ぐ第2位の位置にあるうつ病は、2020 年にはその位置を第1位にすると予測されている。うつ病を始めとする気分障害は、長期の休業だけでなく、自殺による甚大な社会的損失をもたらす。
うつ病に随伴する最も一般的な睡眠障害は不眠で、うつ病患者の80%から85%程度で認められる。典型的には中途覚醒が頻回または長期化したり、早朝に目を覚ましたりする。入眠障害型不眠が起きることもある。一方うつ病の15%から20%程度で過眠を発現することがあり、日中の眠気や疲労感が増大したりする。さらに気分障害になりやすい患者の場合、これらの睡眠異常は症状の消失後も持続する、あるいは初回のうつ病の発症前に認められることもある。

2)24 時間型社会と健康障害
徹夜や夜なべが美徳とされる「睡眠軽視」の国である日本は、この40 年間で確実に夜型化が進行し、睡眠奪取社会に陥っている。加えて「24 時間社会」「国際化社会」の名のもと、最近ますます交代勤務や夜勤労働が広がっている。
厚生労働省が5年に1度行っている「労働環境調査」によると、深夜労働には労働者全体の20.7%が従事し、そのうち体調不良を訴える人が36%で、具体的には「深夜労働の期間が長いほど体調不良が多い」、「医師に病気と診断された人が17%で、内訳は胃腸病(51%)、高血圧(23%)、睡眠障害(19%)、肝疾患(13%)」と発表した。
さらに厚生労働省からは「1か月100 時間、2か月平均80 時間、6か月平均45 時間」を超えた労働者には、産業医による保健指導をさせるとした通達が出ている。通達では、長時間労働は、睡眠時間を減じ、そのことがさまざまな健康障害を引き起こし、ひいては過労死を生むとしている(図2)。
長時間労働は「睡眠不足」につながり、結果としてうつ病を発生せしめ、自殺に至る危険性が高い。

図2 厚労省の過重労働対策

3)不眠の要因
睡眠には、個人差、年齢差、性差、季節変動があるが、加えて心理社会的ストレス、心身の病、飲酒や治療薬などの影響を受ける。わが国では、日々ストレスを感じるという人が60%を超えており、不眠を始めとする心身の不調の訴えが多い。現代人の睡眠障害の特徴を列挙すると、以下の3つになる。
①あたかも眠りが無駄であるかのように睡眠を削っている。
②加齢とともに不眠を訴える人が増えている。先進国ほどその傾向が著しい。
③昼間の良好な運動、適度なストレス、食事、飲酒などが確実に睡眠に影響する。
人間が体験するストレスは、戦争、テロ、恐慌、大災害など、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を引き起こすほど強烈なレベル、職業上では、納期に迫られる過重労働(overwork)、長時間の過密労働(overtime work)、陰湿ないじめ、ノルマを強要するパワーハラスメントなどの重大なレベル、人生上では、愛する人との死別、離婚、リストラや失業、結婚などの中程度レベル、日常生活では夫婦喧嘩、駐車違反といった軽微なレベルまでいろんな段階がある。もちろんストレスの対処能力には個人差があるが、こうした内外のストレスで確実に睡眠は障害される。

4)うつ病発症の危険因子としての不眠と睡眠不足
先に述べたように、うつ病発症・再発の危険因子としての睡眠障害が近年注目を集めている。睡眠障害の訴えのない群に比べて、不眠を訴えるものに占めるうつ病の頻度は5倍、過眠を訴えるものに占めるうつ病の頻度は2 倍という横断面でのデータがある。また、睡眠障害を訴えた人を数年から数十年追跡した結果、うつ病の発症率が2 倍から5倍という結果が報告され、睡眠障害自体がうつ病発症の危険因子であることが明らかとなっている。うつ病が回復した後も、睡眠障害を持続する場合は、再発率も高いことが明らかとなっている。こうした知見から、うつ病の発症予防に睡眠学的介入が寄与する可能性が示唆されている。
これだけ重要な位置を睡眠が占めているにもかかわらず、職場のストレス負荷要因と脳・心臓疾患との関連についての国内での認識の多くは、長時間労働による睡眠不足や不眠は、ストレス反応や疲労の指標という程度の位置づけに留まっている。

5.21 世紀の日本の睡眠問題
平日の睡眠が本来必要とする睡眠時間より2 時間以上少なくなっている状態が長期化すると週末に「寝だめ」をしても、疲労は回復せず、昼間の眠気、集中困難、作業能率の低下、胃腸障害など心身の不調を引き起こす。睡眠不足症候群は人口の2%とされているが、慢性的睡眠不足の人は、5人に1 人と推定されている。1 日24 時間をどのようにマネージするのか。現代人の健康管理に夜間の十分な睡眠という視点が欠落している。
さらにノルマや納期に追われ、休むまもなく、睡眠を犠牲にして日々働く人々の心身の健康障害が、メタボリックシンドロームであり、睡眠時無呼吸症候群である。近年、睡眠不足や不眠が過食に関連し、その結果生じる肥満が、睡眠時無呼吸症候群につながるという悪循環を形成していることが示唆される報告もある。こうした心身の健康を阻害する現状をトータルに見て今日のわが国睡眠と健康問題をまとめると、図3のようになる。

図3 今日の日本の睡眠問題

6.自殺予防のために
産業革命以後、労働形態は革命的変化を遂げた。エジソンによる白熱電灯の発明はそれに拍車をかけた。特にコンピュータがすべての産業に導入されてからは、10kg 以上のモノを持つ労働(肉体労働)は激減し、頭脳労働中心の労働形態に変化してきている。脳はどの程度の使用頻度に耐えうるのか?マラソン選手の心肺能力、筋肉疲労などのように、科学的管理が可能なのか?頭脳労働の現場で、「頑張れば出来る」という言葉に象徴される精神主義がまかり通ってはいないか?そこで、わが国における自殺予防に関して、いくつかの検討課題と提言を整理してみたい。

(1)莫大な経済損失
効率、生産性の影に自殺やうつ病が存在しているのだとすれば、生産管理と会社経営を行う首脳陣は、自殺やうつ病に伴う経済的損失が、日本国内で2兆円(推計)にも達しているという現実を直視しなくてはいけない。

(2)職域における健康管理
メンタルヘルスケアの重要性が増しているが、うつ病の初期兆候に注目して、早期発見・早期治療を行い、自殺予防に寄与しようというアイデアは不十分である。うつ病の危険因子としての不眠(睡眠不足も含む)に注目して、その段階で発症予防が出来るような介入が必要である。

(3)長期休暇制度の導入
高度な頭脳は、迫り来る納期と長時間過密労働による二重のストレスに晒されているので、プロジェクトの完成などの課題達成後は、少なくとも2か月の休暇制度の導入によるクーリングが必要ではないか。激増しているシステムエンジニアのうつ病の予防には、早期の導入が望まれる。コンピュータも、携帯電話もない自然な空間で、燦燦と輝く太陽光を浴び、日の出の後目覚め、日没とともに床に入る地球上の生命体が行っている生活リズムによって脳の疲労回復ができるような健康管理システムを導入すべきであろう。

(4)強力な自殺予防策の推進
欧米人はキリスト教の教えもあり、自殺は他殺と同様「殺人」の罪という死生観があるのに対して、日本人は自殺を人生選択の一つとして容認したり、自己犠牲の極限として美化したり、一族の恥だと卑下したりする特殊な文化背景を持っている。これは、仕事観、労働観にも関連しているが、人生の半分(20 歳前後から60 歳前後)程度参画する労働で、命を削る、命を落とす程の価値はないとする西欧型の労働観に学ぶ必要がある。青年失業者、高齢者などの自殺も相当数を占めるわが国においては、自殺予防対策会議を持つことは端緒に過ぎず、実際的な効力のある活動(地域でも職域でもいくつかのモデルが登場し始めている)を欧米にもまして推進することである。

7.おわりに
少子高齢社会に突入したわが国で、世界に誇るものづくりの技を伝承し、経済発展を続けるには、結婚や育児が可能な職場環境が急務であることは政府財界も認めるところである。人類の拡大再生産が社会発展の基盤であるという観点を失っていないのであれば、人間こそが最大の資産であり、「壊れたら捨てる」というモノの様に扱う時代は前世紀の遺物にしなければならない。ところが最近の政府・経団連の目論む労働時間無制限の提案は、少子化対策とは矛盾している。人間の頭脳労働の中枢であるBrain(脳)も、車のバッテリーのように過剰に使用し続けると放電ばかりで、作動しなくなる臓器である。裁量労働制の拡大などはそのことを認識していない非科学的なもので、反人類史的ですらある。脳の充電は、数百万年の昔から、十分な睡眠と余暇によって保たれてきたことを銘記すべきである。
21 世紀のメンタルヘルスケアの最重点課題となっているうつ病の爆発的増加とそれに伴う自殺増加の防止のための科学的解明と抜本的施策が切望されている。2010 年を目標に2000 年に策定された「健康日本21」の自殺率20% 削減目標は一向に進展がなく、2015 年に先延ばしされたままである。わが国で巨大なパラダイムシフトが今ほど要請されている時はない。政府や財界の首脳が認識すべき最優先課題の一つであろう。
参考文献
1) American Academy of Sleep Medicine: theInternational Classification of Sleep Disorders:Diagnostic and coding manual. 2nd edition. 2005(日本睡眠学会診断分類委員会監訳・松浦千佳子訳 医学書院 発刊予定)
2) 藤野善久、堀江正知、寶珠山務、筒井隆夫、田中弥生:労働時間と精神的負荷との関連についての体系的文献レビュー 産衛誌2006, 48: 87-97
3) 粥川裕平:復学や復職段階でのうつ病のケア 上島国利編:うつ病診療のコツと落とし穴 中山書店 2005、143-145
4) 粥川裕平、北島剛司、岡田 保:抑うつ症状・ストレスに伴う睡眠障害の特徴と問題点をみる 清水徹男編:睡眠障害治療の新たなストラテジー 先端医学社2006121-127
5) 川人 博:過労自殺と企業の責任 旬報社 2006
6) 本橋 豊ほか著: STOP! 自殺 海鳴社 2006
7) 森岡孝二:働きすぎの時代 岩波新書 2005

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安眠と自律神経の乱れ

昨日の月
実はこのクレーターの中に「LOVE」と読める影があるのだそうです。日本の天文愛好家が見つけ、米航空宇宙局(NASA)で今日の天文写真に選ばれたのだそうです。愛好家が見つけたのは、今年の3月24日。同じ条件になるのが昨日11月15日だったのだとか。携帯のカメラでもそれなりに撮れてる?

安眠と自律神経の乱れ

眠らなければならないのに眠くならないときは、困ったなというだけで、つらいというほどではないです。むしろ翌日がつらいのかもしれません。

やはり一番つらいのは、眠いのになぜか眠れないとき。体は疲れていたり、頭の中も疲労感があるのに、動悸がしたり、手足や体が落ち着かずに寝るに寝れない。

自律神経の乱れ

自律神経の乱れは、休日などで昼間寝てしまったり、夜更かし朝寝坊を繰り返したりして、生活時間のずれが生じることで起こりますが、どちらかと言えば眠らなければいけない時間なのに眠くならないといったことで「困ったな」となります。

同じ自律神経の乱れでも過度のストレスにより、体は眠りたいのに、心臓がドキドキ(動機)して眠れないほうが、「辛い」不眠となります。

このような時には、頭の中をすっきりさせることのほうが早道になるのですが、簡単に解消しないからストレスになるわけですね。

よくネットでは、安眠の為の方法として、暖かいものを飲むとか、呼吸法などが紹介されています。

認知行動療法では、眠れないときには一度ベッドから出ることを推奨します。これはベッドの中で眠れないと、体が「ベッド=眠れない」と条件づけて覚えてしまうことで、不眠を助長することにつながるからです。

ただいつもは眠れるのにたまたま今日は眠れないときなどは、一度起き上がって何かすると、余計に気持ちが焦ってしまうこともありますので、とりあえず簡単な方法として、いつもと違う方法で寝るということが効果的です。

ストレスが強い時それが原因でイライラしたり動悸がしているときは、脳のバランスが崩れている時です。

単純に言えば、いつも右を向いて横向きで寝ているのであれば、左を向く。あおむけで寝ているならうつ伏せになる。右に目覚ましを置いていれば左に置く。北向きに寝ているなら南向きで寝るなどです。

もし寝る前に準備時間が取れるのであれば、右利きなら左手でいろいろ作業する事も効果があるようです。

単純にいろいろ考え事が頭から離れないときは、「眠れない不安があるときの睡眠法」が効果的です。

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(記事紹介)不安で眠れない

ちょっと前のプレスリリースですが、不安による不眠状態を解明した筑波大学IIISの発表を紹介します。不眠症の原因として不安症状があげられます。原因のはっきりしている不安(災害等直接今現在の不安)で眠れないことはわかりますが、漠然とした不安感が不眠の原因となっている場合の、不眠症状に対する対処の道を探る一助ではないかと思います。

プレスリリース
2017.6.28|国立大学法人 筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)
https://wpi-iiis.tsukuba.ac.jp/japanese/news/841/

不安で眠れない
そのとき脳では何が起きているのか
研究成果のポイント
1. 恐怖や不安に関与する脳領域にあるニューロンが、不安による覚醒を引き起こすことを、マウスを用いた一連の実験により明らかにしました。
2. 同じニューロンを持続的に興奮させたところ、覚醒時間が延長され、ノンレム睡眠・レム睡眠両方が減少しました。
3. このニューロンが覚醒を誘導するメカニズムの一端が明らかになったことにより、不安障害や不眠症の新たな治療薬開発へつながることが期待されます。

国立大学法人筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS) 櫻井武副機構長/教授と金沢大学医学類の小谷将太(学部学生)らの研究グループは、マウスを用いた一連の実験により、恐怖や不安に関与する脳の領域、分界条床核*1に存在するGABA作動性ニューロン*2を特異的に興奮させると、ノンレム睡眠をしていたマウスが直ちに覚醒することを明らかにしました。また、同じニューロンを持続的に興奮させたところ、覚醒時間が延長され、ノンレム睡眠・レム睡眠両方が減少しました。さらに、前者の反応は、覚醒を司ることが知られているオレキシン系の作用を介していないのに対し、後者はオレキシンの作用によることを確認しました。
睡眠覚醒の状態は、生体内外のさまざまな要因や環境の影響を受けて変化します。不安などの情動*3は覚醒に影響し、不眠症の原因となることがよく知られていますが、その背景にある神経科学的なメカニズムはこれまで明らかになっていませんでした。
今回、情動と覚醒をつなぐメカニズムの一部が解明されたことにより、不安障害や不眠症などに効果のある新たな医薬品の開発につながることが期待されます。
この研究成果は、2017年6月22日に米国科学雑誌Journal of Neuroscience誌オンライン版にて公開されました。
本研究は文部科学省科学研究費(課題番号:15H03122、16H06401)などの支援によって実施されました。

研究の背景
動物の睡眠と覚醒の状態は、体内時計や先行する覚醒の長さ(睡眠負債)の影響を受けて変化します。それらに加えて、生体内外の環境によっても大きな影響を受けます。環境中に恐怖や報酬の対象となるものが存在することで生じた情動は、交感神経系の興奮やストレスホルモンの分泌とともに、覚醒を引き起こします。一方、明確な対象のない、漠然とした不安も覚醒に影響し、こうした情動が不眠症の根底にあることがよく知られています。しかし、実際にどのような神経科学的なメカニズムがそこに介在しているかは、これまで明らかになっていませんでした。本研究では、恐怖や不安などの情動をつかさどる大脳辺縁系がどのようなしくみで覚醒に影響を与えるかを明らかにすることを目的として、マウスを用いた実験を行ないました。

研究内容と成果
大脳辺縁系の一部で、恐怖や不安に関与する領域である分界条床核*2からは、脳内の複数の領域に神経細胞が軸索とよばれる突起を伸ばしていて情動を制御しています。本研究グループは、分界条床核に局在するGABA 作動性ニューロン*3 に着目し、それが覚醒を制御する上での役割を解析しました。光遺伝学*4 という手法を用いて分界条床核に存在するGABA 作動性ニューロンを特異的に興奮させたところ、ノンレム睡眠をしていたマウスが直ちに覚醒することが明らかになりました(図1)。
しかし、レム睡眠時に同様の刺激を与えても、いかなる効果も見られませんでした。一方、ノンレム睡眠から直ちに覚醒に移行するこの作用に、覚醒に関与する脳内物質であるオレキシンが関与しているかを調べるため、オレキシン受容体拮抗薬*5 を用いた実験を行ないましたが、影響はありませんでした。
したがって、この覚醒作用にオレキシンは関与していないことが明らかになりました。また、分界条床核に存在するGABA 作動性ニューロンを薬理遺伝学*5 という手法を用いて持続的に興奮させたところ、覚醒時間の延長とノンレム睡眠・レム睡眠両方の減少が認められました。この作用については、先述のオレキシン受容体拮抗薬によって強く阻害されました。これらの結果から、次の2点が明らかとなりました。
① ノンレム睡眠時に分界条床核のGABA 作動性ニューロンが興奮すると覚醒が引き起こされるが、ここにはオレキシンの作用は介在しない。
② 分界条床核のGABA 作動性ニューロンが持続的に興奮するとオレキシン系が動員され、その作用によって覚醒が維持される。
以上、本研究により、不安などの情動に大きく関与する分界条床核におけるGABA 作動性ニューロンが覚醒を誘導するメカニズムの一端が判明しました。
GABA は、抑制性の神経伝達物質で、その機能を脳内で広範に高めると抗不安作用、催眠作用があるとされています。しかし今回の実験では、分界条床核など一部の脳の領域ではむしろ覚醒に関わっていることも示されました(図2)。
現在、オレキシン受容体拮抗薬が臨床的に不眠症治療薬として使われるようになっています。本研究により、同治療薬は、持続的な不安にもとづく不眠を改善する効果がある一方で、情動による即時の覚醒応答自体には影響を与えないことが確認されました。したがって同治療薬を服用していても、たとえば、就寝時に危険が発生した際の覚醒を妨げることはないということも示唆されました。

今後の展開
不眠症の根底には不安が存在することが多く、そのメカニズムには分界条床核やオレキシンが関与していることが示唆されました。今後、これらの領域をターゲットとすることで、不安障害や不眠症などに効果のある医薬品の開発につながるかもしれません。また、オレキシン受容体拮抗薬はすでに不眠症治療薬として実用化されており、その詳しい作用メカニズムを理解するうえでも重要な知見となると考えられます。

参考図

図1|今回の研究で使用された実験方法。GABA 作動性ニューロンに発現させたタンパク質チャネルロドプシンに光を当ててニューロンを興奮させると、ノンレム睡眠から直ちに覚醒する。

用語解説
*1) 分界条床核
中枢神経内において、神経系の分岐点や中継点となっている神経細胞群である神経核の1つ。恐怖や不安などの情動に関与しているとされている。
*2) GABA 作動性ニューロン
GABA を神経伝達物質とするニューロン。GABA はアミノ酸の一種で、脳内でもっとも多く使われる抑制性の脳内物質。
*3) 情動
喜び、悲しみ、怒り、恐怖、不安といった本能的な心の動きのことで、 目や耳などの感覚器官から得た情報に対する脳の反応。「感情」を客観的に読み取ったものともいえる。
*4) 光遺伝学
藻類に存在する、光に感受性をもつ遺伝子を用いて、特定の神経細胞を操作(刺激・抑制)することによってその機能を知る方法。
*5) 受容体拮抗薬
生体内で機能する生理活性物質の受容体に結合し、本来作用する物質の機能を阻害する薬物。
*6) 薬理遺伝学
人工で作られた化合物にのみ反応する人工の受容体を特定の神経細胞に発現させその神経細胞のみを化合物を動物に投与することによって操作する方法

掲載論文
【題 名】Excitation of GABAergic neurons in the bed nucleus of the stria terminalis triggers immediate transition from non-rapid eye movement sleep to wakefulness in mice.
(分界条床核GABA 作動性ニューロンの興奮はノンレム睡眠から覚醒への遷移を惹起する)
【著者名】Kodani S, Soya S, Sakurai T
【掲載誌】J. Neurosci. doi: 10.1523/JNEUROSCI.0245-17.2017

問合わせ先
筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)広報連携チーム
住所 〒305-8575 茨城県つくば市天王台1-1-1 睡眠医科学研究棟
E-mail wpi-iiis-alliance@ml.cc.tsukuba.ac.jp
電話 029-853-5857

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(論文紹介)不安障害に対する認知行動療法

スマホ用望遠レンズを使って撮影してみました。鴨までの距離は5~60mほどだと思います。望遠レンズ装着して、さらにスマホのズーム機能も使っています。よく見るとかなり荒い。

本日は「不安障害に対する認知行動療法」という論文をご紹介します。著者は北海道医療大学の教授で、認知行動療法の専門家です。

不眠症やうつ病に至るきっかけとしては、不安障害からが多いのではないかと思います。認知行動療法による薬を使わない治療が、不眠症の克服に寄与できれば、危険な睡眠薬を減らせるのではないかと考えます。

https://journal.jspn.or.jp/jspn/openpdf/1140091077.pdf

特集 坂野:不安障害に対する認知行動療法

著者所属:北海道医療大学心理科学部

特集 不安障害の病態・診断・治療の最前線

不安障害に対する認知行動療法

坂野 雄二

不安の問題の改善を考えるときには,不安という心理学的現象がもつ特徴を考慮する必要がある.不安は一般的に認められる情緒であり,病的な不安が改善した後も一過性の強い不安の問題を抱える場合も少なくない。したがって,不安障害の改善は,単に病的な不安の改善のみならず、その後の不安のマネジメントをどのように行うかが肝要であり,不安のマネジメントスキルの獲得を治療の中で図ることが大切である.こうした点を考えると,不安障害の治療にあたっては、不安のセルフコントロールの指導まで含めた精神療法の活用が期待されるが,これまでの不安障害に対する精神療法の効果をみた研究を展望すると,強度の不安の改善のみならず予後の不安管理までをねらいとした認知行動療法の有効性を示す成果が多い.本論では,認知行動療法では不安をどのように理解するのか,その基本的仮説について理論的に考察した後、パニック障害, 強迫性障害, 社交不安障害,外傷後ストレス障害, 全般性不安障害, 特定の恐怖症に対する認知行動療法についてその動向と効果を展望するとともに,わが国において認知行動療法を一層普及促進するための課題が議論された。

<索引用語:不安 不安障害, 認知行動療法, 実証に基づく精神療法, エクスポージャー>

  1. 不安障害の認知行動的理解

認知行動療法(cognitive behavior therapy: CBT)とは,心理学の理論である認知行動理論に基づいて,非適応的な振る舞いや考え方を合理的に修正し,セルフコントロールを体系的に学ぶとともに, 患者が自立した生活を送ることができるよう援助する心理学的治療法である21), 1950年代に始まる行動療法に代表される行動的アプローチと 1960年代に始まる認知療法, 論理療法を代表とする認知的アプローチが 1970年代に融合し,統合されて生まれた新しい精神療法であり, 現在に至って,世界の精神療法のグローバルスタンダードとなっている21), CBT はその基本的発想を古典的な精神力動モデルから bio-psycho‐social モデルへと転換している.行動理論の発展とともに, CBT は,条件づけ理論, 行動分析理論, 情動の処理理論, モデリングの理論, 記憶のネットワーク理論, 心理学的ストレス理論といった共通した基礎的な理論基盤をもつとともに, パニック障害の認知行動モデル, 社交不安障害の認知行動モデル, 慢性疼痛の認知モデルといった個別の疾患モデルを発展させてきた.また,治療の目的は,単に患者が当面の問題を解決して症状から解放されることをねらうだけではなく,症状のセルフコントロールを目指すことによって患者のQOLの改善と再発予防をねらうというところに力点がおかれる.さらに, CBT は,患者が自らの問題を適切に理解するところから始まり, case formulation(症状の形成、維持、消去に関連する諸要因の関連性を明確にして治療方針を立てるプロセス)を経た結果として治療計画を合理的に立て,介入を行って治療評価に至るまでの一連の作業であると理解することができる。基本的には実証に基づく精神療法の発想をとり,実証的に確立された治療法や基本となる治療モジュールを患者の症状に適合させて治療を行っていく(tailor-made)という発想をとる2). さて,認知行動療法では不安をどのように理解するのだろうか,そこには,以下のような基本的仮説がある。

①不安は個体の生存のために必要な基本情動であり,本来適応的である.しかし,実際に危険がないときに感じる不安は不適応的である2.23)

現実に危険が差し迫っているとき, 不安がなければ個人は生存することができない.一方で, 実際に危険がないときに強度の強すぎる不安は不必要に反応を抑制し,結果として生活を妨害する。強くなりすぎた不安が元に戻ることがなければ生活は妨害され続け, QOL は低下する.しかし, 強すぎる状態になる前に適度な状態に戻すことができるならば,あるいは,強すぎたときにはそれを弱くすることができると生活に支障をきたすことは少なくなる. CBT による治療では,不安をいかにコントロールし,不安といかに上手に付き合うことができるかの学習が促進されるよう働きかけが行われる。

②不安障害では「誤った警報」に対する過度の防御反応が学習されている。

図1は, パニック障害の認知行動モデルを示したものである。何らかの外的, 内的刺激に対して脅威を感じると不安が発生する.生起した不安によって心悸亢進といった様々な身体反応が生じると,患者は身体感覚の変化に気づく、身体感覚への気づきは,「最悪が訪れる。死ぬかもしれない」といった破局的解釈を引き起こし,それが知覚された脅威をさらに増強することになり,不安を増強する.こうした悪循環が起きているとき,患者はふとした一過性の鼓動の変化や, 呼吸の乱れ, めまいといった些細な変化を「最悪をもたらすパニック発作の前兆」であると解釈し,身体を防御すべくアラームシステムを発動することになる.

③不安症状には生理的, 認知的, 行動的コンポネントがあり,回避行動が生活を妨害している. 不安反応には生理的, 認知的, 行動的という3つの反応成分があり,それらがシンクロナイズしながら不安反応を形成している18). これら3つの反応成分の中, 行動的な変化のもっとも顕著なものが不安誘発刺激, ないし不安生起場面からの回避行動であり,回避行動はオペラント条件づけの回避学習のパラダイムにしたがって維持されている。回避行動は患者に不安減少をもたらす安全確保行動(safety behavior)であるが、不安減少は一過性のものであり,それがしばしば生活を妨害する悪習慣となっている。図2は強迫性障害の強迫行為の維持メカニズムを簡略に図示したものであるが,広場恐怖ほか,多くの不安障害における回避行動も同様の仕組みによって維持されていると考えられる。

④患者は, 刺激に反応するのではなく, 刺激の主観的解釈に反応している。

われわれが日常の出来事を認知するときには, 個人に一貫して見られる考え方の特徴が影響している. パニック障害患者の身体感覚への気づきは「最悪が訪れる」という破局的解釈を引き起こし, それが不安の増強をもたらすという悪循環を引き起こしているというという点を示した図1でも明らかなように, 患者は刺激に直接反応するのではなく,患者なりに主観的に解釈した結果に対して反応している。つまり,不安の生起には患者の解釈や考え方という何らかの認知システムが影響していることがわかる.患者が行う刺激の主観的解釈は,自動思考によって引き起こされ, 自動思考はスキーマによって活性化される 2,8,10), 不安の問題を抱える人には,「この世の中は危険だらけで自分はそうした出来事に対処できない」といった考え方の枠組み(スキーマ)が認められることが多い.また,不安障害患者は, ネガティブな知識をたくさん持ち,危険に関連すると患者が判断した刺激に対しては「選択的注意」が生じる。不安に関連する身体反応の気づきに対する閾値が変化し,わずかの変化に対して敏感になるとともに, 不安を引き起こしている,あるいは不安に関連していると患者が判断する刺激に対して過度の注目 (選択的注意)を向けるようになり,不安に関連する事象を頭の中で繰り返して考える現象(反すう)が認められる.脅威や危険に関連する刺激のみが情報処理されることになるが,そのときの情報処理の仕方には,二者択一的思考や過度の一般化, 選択的抽象化,「すべし思考」といった誤った情報処理過程が認められる.また,普段ならば強い恐怖を引き起こさない刺激や自分自身の変化が,「それは強い恐怖を引き起こすものだ」と 認知され記憶されたときには,病理的な恐怖が生じることになる(恐怖記憶のネットワーク), 図3は社交不安障害の認知行動モデルを示したものであるが, このモデルの中には,選択的注意 から認知的判断を経て不安が発生する状況が示されている.社交不安障害患者は人前で相手を見ていなかったり,ただ下を見るだけで相手を見ることなく話をしているかのように感じるが,実は相手のしぐさや表情の変化に非常に敏感で,相手をよく見ていることがわかる14,15)

⑤大脳辺縁系の活性化など、生理学的基盤を考える。

CBT の基礎理論は心理学の理論であるが, 神 経生理学的モデルとも齟齬をきたすものではない。図4は, エクスポージャー, リラクセーション,認知の修正, 選択的注意の修正, 呼吸訓練, 自己強化法などから構成される, 筆者が作成した10セッションからなる CBT プログラム(薬物療法は実施せず)をパニック障害患者に実施したときの,治療前後の糖代謝の変化を見たものである20) CBT による治療の後、海馬, 橋,小脳での代謝の低下, および内側前頭前野,前帯状回吻側での代謝亢進が認められ,回避行動は海馬レベルで学習されていた恐怖反応の解条件づけと, 扁桃核を抑制している前頭葉機能を強化することによる認知機能の修正の結果生じると考えられた.なお, 患者群では治療前に, 扁桃体領域に加え,海馬視床, 延髄などのいわゆる「恐怖ネットワーク」と呼ばれる部位に代謝亢進部位を認め, パニック神経回路の少なくとも扁桃体と入力側の過敏性の存在が示唆されていた。 このように, CBT は心理学的治療法であるが, 神経生理学的裏づけのある治療法であると言える。

Ⅱ. 不安障害に対する認知行動療法の現状

CBT は今や, 世界の精神療法の中心的存在となるに至っている.治療効果研究に裏づけられた実証に基づく精神療法の代表として挙げられ,多くの治療ガイドラインで上位に推奨される治療となっている.例えば, アメリカ心理学会第12部会が公表した「十分に確立された治療法」のリストでは, うつ病やパニック障害, 強迫性障害, 社交不安障害といった精神疾患, 頭痛や過敏性大腸 症候群, 慢性疼痛といったいわゆる心身症, 発達障害など 18 の問題に対して,認知行動療法が含まれている.また, 児童思春期を対象とした精神療法の効果に関しても,不安, 強迫性障害, 恐怖症, 抑うつ, 怒りと攻撃行動, 摂食障害, 痛み,ストレス, 対人関係, 不登校, ADHD, チック,遺尿・遺糞 自閉性障害など, 多様な対象に対して,認知行動療法は「十分に確立された治療法」、ないし「おそらく効果のある治療法」としてその適用が推奨されている19. さらに, biology やphariacology との連携の結果, 医学的治療法薬物療法との併用療法として活用されることも増えてきた。単に治療室にとどまるのではなくIT技術を活用して community に飛び出すとともに治療という観点のみならず, 予防という観点からさまざまな工夫がなされてくるようになっている22)

そうした動向の中, 多様な不安障害に対する有効な治療法としてCBT が推奨されるようになってきた。

パニック障害に対する治療法としては,生物学的基盤への働きかけを行うことによってパニック発作を緩和するとともに,二次的, あるいは併存する症状としての抑うつ反応の緩和をねらった薬物療法と,予期不安・広場恐怖の改善をねらった治療としてCBT を併用することが望ましいと指摘されている 1,17).また, 強迫性障害に対する治療法の選択ガイドラインでは, Y-BOCS の得点に基づく判断で,軽症例では,成人期, 青年期, 児童期において CBT が治療法の第一選択肢として指摘され,また, 中等度および重度で専門的な 援助を必要とするほど生活機能上の障害がある症 例では,成人期と青年期には認知行動療法とセロ トニン再取り込み阻害剤の併用が,児童期にはCBT が第一選択肢として推奨されている。

社交不安障害に対する治療法では,エクスポージャー, 応用リラクセーション, SST, 不安管理訓練, 認知療法という, 行動的要因と認知的要因の両者を含む治療パッケージが有効であると言われている11. さらに, PTSD に対する治療法では,治療効果研究の結果、長時間エクスポージャー, 認知療法, ストレス免疫訓練, EMDR(eye movement desensitization and reprocessing)が有効であると言われている1).また,全般性不安障害に対する治療法の中で無作為比較試験によって長期予後を含め効果的であると指摘されている治療法は, 認知療法, リラクセーション法, 不安管理訓練であると指摘されている.

なお,各不安障害に対する CBT を構成する治療要素をまとめたものが表1である。

ところで, 不安障害に対する精神療法として推奨される CBT であるが, その長所としては, ①身体的副作用がない, ②患者による症状の controllability が高く,治療に対する動機づけが得やすい, ③再発率が低い,④患者のQOLの向上が容易である,⑤マニュアル化が進み,ある程度標準化された治療が可能である, ⑥ Self-helpも可能であり, Self-help Book やコンピュータプログラムを用いるなど、患者が自ら行うこともできる, ⑦治療者にとっては,技法の習得が容易である,といった点を指摘することができる。

一方, 短所としては, ①現在のわが国の医療現場の実情を考えると,治療者が1人の患者に割く 時間には限りがあり,費用対効果という点から適用が見送られることがある, ② CBT で用いられる技法の中には患者に不安を喚起させる手順が含まれ(例:エクスポージャー), 導入が不適切であったときには患者に余計な不安が喚起され,それがドロップアウトを引き起こすことになりかねない, 3治療経過の中でホームワークを課すことが多く,患者が負担を感じることがある,といった点を指摘することができる.その他,わが国では依然として CBT を適切に実施することのできる治療者が少なく,患者からの accessibility が小さいという点もわが国の CBT が抱える短所と言えるかもしれない。

Ⅲ. わが国における認知行動療法の課題

さて,わが国において CBT を不安障害に対して適応し,その普及を考えたときには,以下のような課題があると考えられる。

  1. 治療マニュアルの開発と普及

上に述べたように, CBT にはいくつかの長所があるが, わが国ではまだその長所を十分に活かしきれていないところがある. CBT はマニュアル化が容易であるものの,さまざまなわが国の医療事情の中で利用可能なマニュアルの開発・普及は十分ではない。 平成22年には CBT の一部診療報酬が認められ, マニュアルが公開されたが, それは入院以外のうつ病などの気分障害患者を対象としたものに限られている16). 不安障害のCBT 治療マニュアルは海外ではすでに開発され活用されているが, そうした治療マニュアルの開発とその信頼性と妥当性の検証, そしてその一般的な提供は急務である.しかも,不安障害患者の少なくとも50%は,診断の際に2つ以上の診断名がつけられているとの指摘があることを考えると3), 並存症への対応を同時に考慮した治療マニュアルを開発しなければならない。

  1. Self-help の機会提供

CBT は self-help が可能であり,海外では信頼性のある Self-help Book が公開されているが, わが国で利用可能なものはない. self-helpに供することのできる材料を作成・普及することも必要である。

  1. 児童思春期の不安障害への対応

児童青年期の不安障害への対応も大きな課題である. 約10 %の児童が不安の問題を抱えており,不登校の児童では,不安・抑うつに関連する精神疾患の有病率が30~50%と高い, また,児童期では異なる不安障害の併存率が 58%と高いと指摘されていることを考えると,不登校や引きこもりといった児童青年期の不適応問題の中に,不安障害が隠れている可能性は高い)、児童青年期の不安障害は,発達の過程で高まる一過性の不安の範囲を超えて強い苦痛や生活上の支障をもたらすものであり,発症年齢が若いことから,早期介入は非常に重要である。わが国でも児童期の不安障害に対する CBT の効果を立証した研究成果が増えてきているが13), 今後一層の発展が期待される。

  1. 治療者の教育・育成

CBT には,その技法の習得が容易であるとい  う長所がある.しかしながら,わが国では CBTを適切に行うことのできる治療者は少ない、治療者を積極的に育成し, トレーニングすることのできる機会を組織的に提供する体制を整える必要がある。 また, CBT を実施しようとすると,1回の治 療セッションに必要とされる時間が長く,わが国 の医療現場では十分な時間を1人の患者に割くことが難しいという実情もある.したがって,チーム医療の中でCBT に通じたコメディカルスタッフを積極的に登用することも考えなければならない。

5.わが国におけるエビデンスの蓄積と診療報酬化の促進

上に述べたように,平成22年には入院以外のうつ病などの気分障害に対して CBT の診療報酬が認められた。しかしながら,不安障害に対するCBTの有効性を考え,患者に対してより効果的な治療機会を提供することによって患者の様々な「負担を軽減するとともに, サービス提供者側の費用対効果という点を考えると,不安障害に対するCBT の診療報酬化を促進することは急務である。

また, そのためにも,不安障害に対する CBT の効果を裏付けるエビデンスを他施設共同研究などによって組織的に蓄積していかなければならない。

文献

1) American Psychiatric Association : Practice Guideline for the Treatment of Patients with Panic Disorder. APA, Washington, D.C., 1998

2) Beck, A. T., Emery, G., Greenberg, R. L.: Anxiety Disorders and Phobias. Basic Books, New York, 1985

3) Brown, T. A., Barlow, D. H.: Comorbidity among anxiety disorders: Implications for treatment and DSM-IV. J Colsul Clin Psychol, 60 ; 835-844, 1992

4) Brown, T. A., O’Leary, T. A., Barlow, D. H. : Generalized anxiety disorder. Clinical Handbook of Psychological Disorders (ed. by Barlow, D. H.). Guilford, New York, p. 137-188, 1993

5) Clark, D. A., Beck, A. T.: The Anxiety and Worry Workbook : The Cognitive Behavioral Solution. Guilford, New York, 2012

6) Crits-Christoph, P., Frank, E., Chambless, D. L., et al.: Training in empirically validated treatments : What are clinical psychology students learning? Professional Psychol Res Practice, 26 ; 514-522, 1995

7) Essau, C.A., Conradt, J., Petermann, F.: Frequency, comorbidity, and psychosocial impairment of anxiety disorders in adolescents, J Anxiety Dis, 14; 263279, 2000

8) Foa, E. B., Kozak, M. J.: Emotional processing of fear: Exposure of corrective information. Psychol Bull, 99 ; 20-35, 1986

9) Frances, A., Docherty, J. P., Kahn, D. A.: Treatment of obsessive-compulsive disorder. J Clin Psychiat, 58 ; Supplement 4, 1997

10) Freeman, A., Simon, K. M., : Cognitive Therapy of Anxiety. Comprehensive Handbook of Cognitive Therapy (ed. by Freeman, S., Simon, K. M., et al). Plenum, New York, p. 347-365, 1989

11) Heimberg, R. G., Juster, H. R. : Cognitive-behavioral treatments : literature review. Social Phobia :

Diagnosis, Assessment, and Treatment (ed. by Heimberg, R. G., Liebowitz, M. R., et al.). Guilford, New York, p. 261-309, 1995

12) 市井雅哉:外傷後ストレス障害、不安障害の臨床心理学(坂野雄二、丹野義彦ほか編)、東京大学出版会、東京p.75-101, 2006

13) Ishikawa, S., Motomura, N., Kawabata, Y., et al. : Cognitive behavioural therapy for Japanese children and adolescents with anxiety disorders: A pilot study. Behav Cogn Psychother, 40; 271-285, 2012

14) Kanai, Y., Sasagawa, S., Chen, J., et al.: Interpretation bias for ambiguous social behavior among individuals with high and low levels of social anxiety. Cog Ther Res, 34 ; 229-240, 2010

15) Kanai, Y., Sasagawa, S., Chen, J., et al. : The effects of video and nonnegative social feedback on distorted appraisals of bodily sensations and social anxiety. Psychol Rep, 109; 411-427, 2011

16)厚生労働科学研究費助成金こころの健康科学研究事業「精神療法の実施方法と有効性に関する研究」うつ病 の認知療法・認知行動療法 治療者用マニュアル(http:// www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/kokoro/d1/01.pdf)

17) 熊野宏昭(編):パニック障害ハンドブック:治療ガイドラインと診療の実際、医療書院、東京 2008

18) Lang, P. J., Melamed, B. G., Hart, J. A.: A psychophysiological analysis of fear modification using an automated desensitization procedure. J Abnorm Psychol, 88; 611-619, 1970

19) Ollendick, T.H., King, N.J.: Empirically supported treatment for children and adolescents. Child and Adolescent Therapy : Cognitive-behavioral Procedures (ed. by Kendall, P.). Guilford, New York, p. 386425, 2000

20) Sakai, Y., Kumano, H., Nishikawa, M., et al. : Changes in cerebral glucose utilization in patients with panic disorder treated with cognitive-behavioral therapy. Neuroimage, 33 ; 218-226, 2006

21) 坂野雄二;認知行動療法の基礎、金剛出版, 2011

22)山内喜久雄、坂野雄二(編):認知行動療法の技法と臨床、日本評論社、東京, 2009

23) Wells, A. : Cognitive Therapy of Anxiety Disorders. Wiley, New York, 1997

ストレス減で活力ある未来に貢献する、株式会社RUDDER。

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(論文紹介)ストレスと精神障害

スマホ用望遠レンズを使って撮影してみました。どうしても端のほうがゆがむのは、そういう価格のレンズだということです。
虫や鳥などを撮りたくても、近づくと逃げられる。スマホの望遠機能では足りなかったので、望遠がほしいと思ったのです。後は被写体を探さなくては。

本日は「ストレスと精神障害」という獨協大学の論文をご紹介します。

ストレスに影響を被らない精神障害はないと言ってもよく、遺伝的要因を含む脆弱性を有する個人に何らかのストレス負荷が加わり発症するうつ病, 外傷後ストレス障害(PTSD), 摂食障害を事例として紹介しています。

ストレスと精神障害

獨協医科大学 精神神経医学教室

秋山 一文 斉藤 淳

https://dmu.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=501&item_no=1&page_id=28&block_id=52

抄 録

脳には視床下部―下垂体―副腎皮質系(hypothalanic-pituitary-adrenocortical axis, HPA系)とノルアドレナリン系というストレス反応を担う2つの系が存在する. 急性のストレス反応を終焉させるためにHPA系全体に負のフィードバックが作動する.しかしストレス反応は長期化すればいわば「両刃の刃」としての性質をもつようになる.その引き金になるのがストレスの反復による海馬神経細胞への障害で,これにはbrain derived neurotrophic factor (BDNF)の減少が関与しているかもしれない、またストレスの反復によって脳内ノルアドレナリンの放出は感作される.精神障害は何らかの意味でストレスの影響を被るが、特にストレス反応を担う HPAの制御の障害が示唆される精神障害としてうつ病, 外傷後ストレス障害(posttraumatic stress disorder, PTSD), 摂食障害を取り上げた。 いずれも遺伝的要因を含む脆弱性を有する個人に何らかのストレス負荷が加わり発症するという図式に共通点がある.しかしデキサメサゾン抑制試験で評価した HPAの制御障害の方向性はうつ病では非抑制, PTSDでは過剰抑制と相反している. MRIによるうつ病の画像研究では海馬の萎縮を認めた報告が多い.これがいつから始まるかという問題はストレスによる海馬神経細胞への障害の時間的経過という点で興味深いが更に今後の検討が必要と考えられる.近年, 児童虐待が社会問題化しているが、被虐待児が後年になってうつ病, あるいはPTSD など深刻な精神障害を高率に発症することが見いだされている.このようにストレスと精神障害との関係は大きな広がりを見せつつある。

  1. ストレス反応を担う系として脳

個体は外的環境要因(ストレッサー)が加えられると,適応のために生体内環境を変化させる.これがストレス反応である1.2. ストレス研究の歴史をひもとくと, Selye Hは「一般適応症候群」として温度, 拘束など物理的なストレッサーによって生じる一定の身体的変化(副腎皮質肥大, 胸腺萎縮, 胃潰瘍)を記載し,同時にこれらの生体反応に視床下部―下垂体―副腎皮質系(hypothalamic-pituitary-adrenocortical axis, 以下と HPA系と略)が関わっていることを強調した. この先駆的な業績はストレス反応が緊急時における生体防御としての機能をもつ反面, 長期化すれば様々な疾患の原因になるという,いわば「両刃の刃」としての性質をもっことを示唆した点で、その後のストレス研究を方向づけた。

「今日では, ストレスの概念はストレッサーが物理的要因にとどまらず心理的要因まで拡大されて捉えられることが通常で, 同時にストレス反応を担う系として脳の関与が重要視されている.特に視床下部,大脳辺縁系(海馬, 扁桃体), 前頭葉など感情, 記憶, 摂食行動を制御する部位の機能がストレスによって損なわれるとうつ病, 外傷後ストレス障害(posttraumatic stress disorder, PTSD), 摂食障害といった精神障害につながりやすい.一方, 自律神経系, 内分泌系, 免疫系は互いに連関していることが知られている。ストレス反応はこれらの連関に大きな影響を及ぼす。 特にうつ病では, HPA系の亢進によって, 免疫反応の低下, 内臓脂肪の増加,高血圧, インシュリン抵抗性など様々な身体疾患を併発しやすいことがよく知られている(図1).

視床下部の室傍核(paraventricular nucleus, PVN) には副腎皮質刺激ホルモン(corticotropin releasing hormone, CRH)を合成する小細胞群が存在する. CRHを含む神経線維は正中隆起部外層部に至り,軸索輸送されたCRHは神経終末から下垂体門脈に分泌され, 下垂体前葉のadrenocorticotropin(ACTH)産生細胞を刺激する、引き続いて下垂体からの ACTH, 副腎皮質からの glucocorticoid(ヒトではコルチゾール)の分泌が促される.急性ストレス反応によって分泌されたコルチゾールは海馬やPVNその他に存在するコルチゾールに対するレセプター(glucocorticoid receptor (GR)とmineralcorticoid recepor (MR))に作用する.そしてこれらのレセプターの刺激がPVNのCRHの合成に対し抑制的に作用するため、急性ストレス反応は終焉する(負のフィードバック).

  1. ストレス曝露と海馬神経細胞

しかし高いレベルのコルチゾールは海馬の神経細胞を障害することが知られている。ストレス曝露と海馬神経細胞の障害との関係には神経成長因子が大きな役割を演じている. 神経成長因子のなかでも brain derived neurotrophic factor (BDNF)は脳内に広汎に分布し,神経細胞の分化, 成長, そして成体に達した個体に於いて神経細胞の生存維持に大きな役割を担っている。ストレスは海馬のCA1, CA3の神経細胞と歯状核の顆粒細胞のBDNFの量を急速にしかも長期にわたって減少させる。中枢神経系では神経細胞は新生されないとされてきたが、例外的に海馬の歯状回では顆粒細胞が新たに作られ、これらがCA3錐体細胞と機能的なシナプスを形成することが明らかにされている. 顆粒細胞の神経新生(neurogenesis)は記憶形成に何らかの役割をもっていると考えられる. ストレスにより HPA系が活性化されコルチゾール濃度が上昇すると歯状回の顆粒細胞の新生が抑制され,一方で海馬CA3の神経細胞は樹状突起の短縮により萎縮する(図2).

海馬CA3領域における変化は歯状回からの苔状線維終末からのグルタミン酸放出をコルチゾールが促進させ, コルチゾールとグルタミン酸が相乗的に働くために起こるとされる. このようにして海馬の神経細胞を要とした負のフィードバックは破綻し,それはさらにHPA系を亢進させるという悪循 環を招く、同時にストレス曝露による海馬の神経細胞の障害は HPA系への抑制減弱を招くだけでなく認知機能の障害をもたらすと考えられている。ストレスによる歯状回顆粒細胞の新生の抑制は抗うつ薬の投与によって阻止されることが実験的に示されている。

  1. ストレス反復によるノルアドレナリンの放出亢進

HPA系と密接な関係を保ちながらストレス応答に重要な役割を担っているのがノルアドレナリンである. 脳のノルアドレナリン神経系の細胞体は主として青斑核に存在し,ほとんどあらゆる脳部位に投射しており, 覚醒度 注意 学習, 記憶など多彩な機能と関係していると考えられている, 拘束ストレスや電撃ストレスといった物理的なストレスだけでなく動物実験でも心理的なストレスの負荷で脳内ノルアドレナリンの放出が亢進することが示されている. 心理的なストレスを動物実験で調べるには,透明なプラスチックの壁で仕切られた区画に一匹ずつ動物を置き、自らは電撃を受けない動物に周囲の動物が電撃を受けるのを目撃させる.この目撃によって当該動物は不快な視聴嗅覚刺激に曝露される.この方法を用いた心理的ストレスではノルアドレナリンの放出が視床下部, 扁桃核, 青斑体といった限られた脳部位で亢進し,しかも同ストレスの反復によって放出亢進は増強する. このことは物理的刺激によるストレスでは脳の広汎な部位にノルアドレナリン放出亢進がみられるが,同じ刺激の反復でこの効果に慣れが生じてくるのと対照的である. 一般にコントロールする手段がない ストレス, 予測がつかないストレス,発散できないストレス, 年をとってからのストレスにより脳のノルアドレナリン放出が広範な部位で生じたり,持続しやすい性質をもつ. 慢性的なストレス曝露歴をもつ個体では,その後のストレス曝露によりノルアドレナリン放出が増加する. このようなノルアドレナリン系反応の感作は PTSDでみられるストレス感作の原因の一部として考えられている, 青斑核に存在するノルアドレナリンニューロンは視床下部PVNのCRH ニューロンとストレス反応に於いて相互に増強しあう密接な関係を有する.

  1. 強い情動を刻印する扁桃体

大脳皮質,大脳辺縁系, 視床下部は密接に連結し,情動行動の表出に深く関与している。体性感覚を通じて収集された外界の情報は扁桃体に送られ, 知覚に反映される外部環境要因が個体にとって有益かまたはその存在を脅かすものかという評価が行われる.扁桃体で行われた評価の情報が視床下部に送られ自律神経反応や内分泌反応などの生理的反応として表出される. 日常よく経験されるように, 強い情動を伴う出来事, 例えば非常に嫌だったことや逆に非常に楽しかったことは強く記憶に刻まれる.このような強い情動を喚起する出来事の記憶に扁桃体の神経活動の増加が重要な役割を演じていると考えられている. 扁桃体中心核はPVN に次いで CRH ニューロンを豊富に含有する. ラットの扁桃体中心核に CRHを注入すると不安行動を惹起するといわれる.また, 扁桃体中心核における CRH の発現は glucocorticoid により増加する. 扁桃体中心核と視床下部PVNのCRH系は互いを刺激しあう悪循環を形成して, 慢性的なHPA系の 活性化と不安行動を引き起こしていく可能性が示唆されている。

  1. うつ病との関係 HPA制御異常, 脳画像, 小児虐待を焦点に

うつ病を含めた気分障害の分類についての考え方には長い歴史的経緯がある。当初は外的要因が絡んだexogenous depression と内的要因から生じる endogenous depression とを区別していたが, アメリカ精神医学会による精神疾患の診断・統計マニュアルの改訂3版からは症候学的な区別は曖昧という理由でその区別は撤廃された. 分類はともかくとして,離婚, 家族の死亡などの様々な負のライフイベントがうつ病の発症に重要な役割を演じていることは疑いがない、負のライフイベントがうつ病の発症前の1年間に高率に見られることが報告されている. ただしライフイベントとうつ病発症との関係に遺伝的な要因も関与しているといわれる.この分野では一卵性双生児のペアを含む多数の住民を母集団にした Kendler の研究が有名である. ライフイベントがうつ病を引き起こす1ヶ月あたりの確率はうつ病に罹患していなかった双生児ペアでは6.2%, 双方ともうつ病に罹患したことにある双生児ペアでは14.6%と後者で有意に高いと報告されている.一方で負のライフイベントとうつ病の発症の相関を示すオッズ比は一般の女性集団で5.64であるが、二卵性双生児ペアでは4.52, 一卵性双生児ペアの女性集団では3.58と順次低下していた. つまり遺伝的要因が強まるほどストレスに依存したうつ病発症の割合は減少する。そのため「うつ病発症にストレスが関与する」という言い方は実際には「遺伝 的に規定された脆弱性を持つ個体にストレスが付加されてうつ病が発症する」あるいは「遺伝的に規定された脆弱性を持つ個体は危険性のある環境を自ら選択しやすく,その結果, うつ病が発症する」と置き換えた方がよいという主張もある.

一方, ストレスの媒体である HPA系の制御障害とうつ病との関係については研究が重ねられてきた。 うつ病ではCRHの分泌過多のため脳脊髄液中のCRH 濃度が上昇する。不適切なフィードバックのためにコルチゾールの値が上昇し, 外因性 glucocorticoidのデキサメサゾン投与に対して血中コルチゾール値は抑制されにくい。うつ状態が回復するとこれらの HPA系の制御障害は正常化するため state marker とみなされることがある. うつ病に関するこういった病態と治療による変化を図3 に示す。しかしデキサメサゾンによる非抑制はうつ病で 半数しか認められないという感受性の低さとアルツハイマー病でもコルチゾール値の非抑制がみられるなど特異性も低いことが問題とされる。

「先述したストレスによる海馬神経細胞の障害を示唆するような脳画像に関する研究が報告されている. それによると,少なくとも一部のうつ病患者で海馬の萎縮が認められるのは確実である.罹病期間, うつ病の重症度との関係などが検討され詳細は一致しない点があるものの, 初回エピソードで未服薬の患者と再発性エピソードの既往者を比較して後者のみに海馬体積の減少が認められたことから,海馬の萎縮は発症後の極めて早期に起こるものと考えられている. うつ病エピソードの反復で海馬が萎縮する機序として高コルチゾール血症への反復による神経細胞の脱落, グルタミン酸による神経障害、ストレスによるBDNFの産生低下, ストレスによる神経新生の低下などが示唆されている. しかしながら, HPA系の制御障害と画像所見を組み合わせて検討した報告は極めてすくなく,今後の検討が必要である。

近年, 児童虐待の通告例が増加している.我が国では平成17年度には35000件を越える勢いを示している。

虐待には子供への積極的な身体的攻撃や性的虐待であるabuse と子供のニーズを満たさない無関心, 養育の怠慢。拒否などの neglectがあり,両者を総称してmaltreatment という。虐待者の6割は実母といわれる. 子供の両親を加害者へと変える最大の要因は家族機能不全 が引き起こす「孤立」であるといわれる.一方, 子育てにあたる母親からみると,子育てが楽しみや生き甲斐になっていないという意識が指摘され,上述した児童虐待の背景にも子育てに関連した母親のストレスとの深い関係が考えられる.虐待体験は子供の認知・記憶過程や情動・行動特性に多くの影響を与える.近年の研究によると,児童期に受けた虐待によって子供が成長してからうつ病, 神経性大食症, パニック障害, PTSD, 境界性パーソナリティー障害の発症が増すことが明らかにされている. 男性に比べて女性のうつ病の有病率は2倍高いことはよく知られている.これには女性ホルモンの関与も示唆されているが,児童期に受けた虐待の性差という視点での研究が行われている.一般に少女は少年に比べて小児期に性的虐待を受ける頻度が12倍も高い. 小児期での虐待(性的虐待、両親の不和・離婚も含む) を経験した女性はこれを経験しなかった女性に比べて成人に達した後のうつ病の発症率が有意に高いことが報告されている. 小児期に受けた虐待が後年にうつ病発症への脆弱性を高める機序にも中枢 HPA系の活動亢進の関与が示唆されている2). この分野は動物実験によって仮説の検証がある程度可能なため多くの研究が行われている.さらにボランティアーを募った臨床研究で, 小児期での虐待の有無, 調査時点でのうつ状態の有無によって分けた4群に心理社会的ストレスを負荷すると,調査時点のうつ状態の有無に関わらず小児期に虐待を受けた群はそれを受けたことのない群に比べてストレス負荷間の血漿中の ACTHの値が有意に高かったこと, 小児期に虐待を受けて調査時点でうつ状態を有する群は血漿中のコルチゾールの値が他の群に比べて有意に高値であったと報告されている.いずれにしても児童期に受けた「心の傷」が後年に深刻な影響を与えることは想像に難くないと思われる。

  1. 外傷後ストレス障害との関係

先述したように個体の生存が脅かされる外的要因がストレッサーであり,このような状況に曝されると,怒り・恐れ・不安などの負の情動が引き起こされる.短期であっても個体の生存を脅かす度合いが強ければ、負の情動が長期にわたって続く. PTSDはそのような場合で, 診断規準では戦争, 大規模災害, 虐待など、 個人の生死に関わるような強い恐怖体験の後に再体験症状, 回避症状全般的反応の鈍麻、 持続性覚醒亢進などが1ヶ月以上持続し,それにより主観的苦痛や生活機能,社会機能に明らかな支障をきたすことを指すものをいう 2), 外傷後ストレスに暴露されたもののうち急性ストレス反応を生じるのは30-50%あり,さらにPTSDに発展するものはそのうちの50%であるとされている. 外傷後ストレスに暴露された者の全てがPTSDを発症するわけではないことから, PTSDの発症と持続に関係するいくつかの潜在的危険因子も検討されている。具体的には過去の虐待行動上の問題や心理的問題の既往, 合併精神障害, 遺伝的要因, 精神障害の家族歴などである. 再体験症状はフラッシュバックあるいは侵入的想起とも呼ばれPTSD の特徴的な症状である。この機序として、活動性が亢進したノルアドレナリン系ニューロンを介して、恐怖感を伴う出来事の記憶が扁桃体に過剰に固定され,このような記憶が侵入的想起として体験されることによってさらに記憶が強化されるという positive feedback 仮説が想定されている. うつ病と類似してPTSDでは脳脊髄液中の CRHの高値とMRIによる画像研究で海馬体積の減少が認められている. しかし,うつ病とは逆にPTSDでは HPA機能低下を示唆する所見が目立つ. 例えば 24時間尿中遊離コルチゾール量と血中のコルチゾール濃度は低下しており, デキサメサゾン抑制試験でのコルチゾール過剰抑制が認められる2). これらを明解に説明することは容易ではないが, PTSDでは視床下部由来のCRFが上昇し, CRF に対する ACTH反応の鈍化と海馬glucocorticoid 受容体に過感受性をもたらし,それがHPA系に過剰な負のフィードバックをもたらしていると考えられている。

  1. 摂食障害との関係

神経性無食欲症は若年女性に発症する摂食障害である.心理的ストレスによる摂食量の減少による極端な体重減少, やせ願望, 肥満恐怖, ボディーイメージの障害が主な症状である. 神経性無食欲症では血中 ACTHコルチゾール値は上昇し, 日内変動を欠き, 低用量のデキサメサゾンでは抑制が認められない. 脳脊髄液中のCRHも高値で持続的なHPA系の活動亢進状態が認められる, 脳内のCRH はストレス時での摂食行動を抑制していると考えられる. 体重が回復すると脳脊髄液中の CRH値は正常化する. 以上より本症ではHPA系が賦活化され,しかもそれは飢餓による影響では説明できず、視床下部に主な障害があることが示唆される。 神経性無食欲症の患者はストレスに対するコーピングスキル(ストレスを適切に処理する能力)が未熟であった り, 摂食障害を発病しやすい脆弱性や性格傾向があると いわれる。発病の契機になるストレスとしては、両親の不和, 母と祖母の嫁姑葛藤, 同胞の家庭内暴力など家庭内の問題があげられているが, ストレスが摂食中枢に影響を及ぼしやすい遺伝的素因も示唆されている。摂食障害の患者の家族内に摂食障害やうつ病の発症もあることから,素因となる候補遺伝子多型の検索が行われているが、未だはっきりした遺伝子多型は見いだされていない。

  1. おわりに

おおよそストレスによる影響を被らない精神障害はないといってもよい。ここでは取り扱わなかったが,統合失調症の発症と再発に及ぼすストレスの影響も大きなテーマであり,コーピングスキルや家族の感情表出に関して多くの研究がある.大学病院の精神科外来ではうつ病の患者が多く,また同一患者の再燃・再発もよく見受けられる.そのなかには軽微なストレスでも再燃・再発の徴候を示す者が少なくない、それらを見逃さないことは重要である。

文献

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人間の三大欲求

葉っぱがギザギザなので椿ではなく、白い山茶花だとおもいます。
この時期になるとさすがに花が少なくなってきますね。虫もあまりいないからでしょうか。さびしいものです。

よく言われる人間の三大欲求。学術的に定義されたものではないようです。マズローの欲求段階では、生理的欲求に分類されるものの一部のようですね。
人間の三大欲求として上げられる食欲・睡眠欲・性欲について、考えてみます。なぜ睡眠をとるのか?安眠出来ないとはどういうことか?不眠を克服するにはどうすればいいのかを考えました。
更に、人間としての生きること死ぬことを哲学してみました。
たまにはそんなことを考えてみるのも面白いですよ。

食欲

食欲は生きるために必要な欲望なのですが、実は制御可能な欲望です。
どうしても抑えられないものでもありません。
極端な話、死ぬまで食べないでいることが可能です。
しかし食べることは必然的に排泄が伴いますが、排泄は通常の制御はできますが、最終的に制御不能です。
しかし排泄は欲と言わないのが不思議です。
食べる。その中から必要な栄養を取り込む。栄養を取り込んだ残りや、体から不要な代謝物を排泄する。
入れれば出すというのが当たり前の流れですね。

睡眠欲

さて睡眠の欲求に関しては、食欲や性欲と違って抗うことができません。
最終的に制御不能なところは、むしろ排泄に近い欲求です。
実は最近の研究では睡眠は排泄機能ではないかというものがあります。
認知症の原因物質とされる「アミロイドβ蛋白」の蓄積を睡眠中に脳脊髄液が流してしまうというものです。
そして睡眠中に脳は短期記憶を長期記憶に置き換える作業を行っているということです。
もし睡眠が排せつ機能であれば、入るものは何かというと、情報ということになります。食物を食べて、必要な栄養素を吸収し、不要なものを排泄するように、五感を通して入ってくる情報や、思考情報などが脳に大量に記憶され、寝ている間に整理されて、不要情報を排泄するのだと思います。
だから不眠症になると、便秘と同じで排泄が出来ずに辛くなるのでしょうね。
排泄できないのですから新たな情報を入れるのもつらいですね。
これが鬱症状なのではないかと思えます。
食欲不振と同じなので、無理に鬱を薬で抑えて新しい情報を入れると、脳がパンクしてしまいます。
先にきちんと睡眠をとり、きちんと排泄できれば鬱も治るのではないでしょうか?

「不眠症の解消」
さて、不眠症を便秘解消と同じような解消方法で考えると、腸の蠕動運動を促すためには、腸内環境を整え、バランスの良い食事と、適度な運動、そして食事と食事の間のインターバル時間をしっかりとることです。
また、交感神経と副交感神経の切り替えをしっかりと促すことも大事です。
不眠症に当てはめてみると、入れる情報の質を整えること。
交感神経優位の時にしっかりと情報を入れたら、副交感神経優位の時には、出来るだけゆっくりと過剰に情報を入れないようにすることも大事だということになります。
現代のように情報の洪水の中で、ストレスにまみれ、常に情報を入れ続ける環境であれば、不眠症になってもおかしくないと言えるのではないでしょうか。

次に環境についていえば、トイレに行くだけで排泄感が増すのが正しい感覚で、便秘症状が強い人はその感覚がなくなっているのだと思います。
同じように不眠症の環境で言えば、ベッドに入るのは、眠くなってからにすることです。実は不眠症に陥る一番の原因は、眠れないのに布団の中にいることで、布団の中が眠れない場所と体が覚えてしまうことです。

不眠を便秘に例えて説明したわけですが、実は便秘と不眠症は本当につながっているという説もあります。NHKスペシャル「人体」でも紹介されたように、脳に次いで神経組織を持っているのが腸であり、腸が第二の脳といわれる所以である訳ですが、実際に便秘症の人に不眠症の人が多いのは事実のようです。自律神経の影響で交感神経副交感神経の切り替わりが上手くできないことが便秘症も不眠症も生み出していますので、便秘が治れば不眠も解消できるし、不眠が治れば便秘も治るということです。

性欲

これはまさに本能の成せる欲求です。
子孫を残す、DNAを拡大させることは生まれた目的ともいえる本能です。
そして、生まれることと対をなすのは死ぬということです。
死ぬことは当然ながら欲求とは思えないのですが、出来るだけ先に延ばそうと抑制してしまいますね。
そして制御不能となって最後を迎えます。
入れたら出すという当たり前の流れです。

生き物はDNAを拡散させることが生きる目的であるし、DNAの拡散ができない状態になれば、もはや生きる目的はありません。虫や魚などには卵を産んだりすればそれで死んでしまうものは少なくありません。
子供を育てる動物は、DNA拡散の能力がなくなっても、子供を守り更なるDNA拡散を確実にするためにしばらくは生きていますが、孫世代まで生きていればそのお役目も終わるために寿命が来ます。
まあ、人間の場合は例外的に長生きしているので、もっと別の目的を見だしてもいいでしょう。

「意識の哲学」
生物学ではなく哲学として断って持論を入れますと、食欲は体に必要な栄養を取り込む。睡眠欲は情報を取り込む。では性欲は何か?生きる事とは何か?ということになりますが、もちろん生物としてDNAの拡散が第一にありますが、人間は別の目的を持ちます。思想・生きている考え・意識を成長させることではないかと思います。
人が生きている間に、どれだけ自分の魂を成長させることができるか、教えを広げることができるか、自分の生き方で影響を与えることができるか。
子孫を残すことが、DNAを拡大させることと同じように、自分の思想・信条で多くの人に影響を残し、たとえ死後であっても長くそれを残し続けることができるか、思想信条のDNAを多くの人に残し長く語り継がれることができるか。

「死は排泄」
そして死を排泄ととらえると、人は死ねば仏や聖人になることができるように、生きている間の善行や悪行のうち、悪行を捨てて善行だけを残すのが排せつではないかと思います。
多少の悪事は、死とともに解消され、善行のみがその人の思い出として残すことができます。
その善行や思想信条が、優れていればいるほど、広く長く後の人に影響を与え、たたえられ続けることができる。多くの子孫を残すことができるのと同じように、思想信条のDNAを残すことができます。
キリストやブッダやムハンマドは、多くのDNAを長く残したことになりますね。
それこそが天国に行ったことになるわけです。
そして殺人鬼や独裁者としての悪行等があまりにひどく、死とともに排泄しきれずに、むしろそれが強く多く残った人は、いつまでも悪人として後の人に記憶として残る。これこそが地獄ではないかと思います。

多少の悪行は誰にでもあるので、そこにあまり強く罪悪感を持ったり、自暴自棄に陥る必要はなく、善行を施すことが少しでもあり、人々の記憶に残れば、死とともに悪行は排泄され、仏様や聖人になれるということです。それこそが天国に行くことです。

「意識のDNA」
人は子供や孫の中に、自身のDNAを残し広げます。そこには生物としての情報はありますが、意識はありません。しかし、思想信条生き方のDNAを残し、多くの人の中にそれを残すことができれば、自分の意識の広がりを持つことができます。人々がインターネットでつながることができるように、人々の意識の中のネットワークに、自身の意識を持つことができるかもしれません。
人が天の啓示を聴いたり、ひらめいたり、宇宙の意識からメッセージを受け取ったりするという人がいますが、もしかしたら人々の中に思想信条生き方のDNAとして残った意識が人の意識のネットワークをもってそのような意識の表れとして、出現しているのかもしれません。
輪廻転生を現実に調査してその現象を科学的に検証したという報告もありますが、その意識が一体どこに残っていて、新しく生まれた子供に宿るのか、それはどこか異次元の世界にあるのではなく、われわれ人間のもつ意識のネットワークの中に宿り続け、やがてその子供の意識の中に強く現出した結果ではないかと思います。

「永遠の意識」
生物の中でも人間だけは、肉体の死をもってしても意識は永遠に生き続けることができるのかもしれません。
永遠の意識が天国で生きるのか、地獄で生きるのか。それは生きている間にどれだけの善行ができ、多くの人にそのDNAを残すことができるか。人々から完全に忘れ去られる時は、本当の意識の消失として終焉を迎えるということですね。

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睡眠薬の危険性4

伊佐沼公園のシラサギ。伊佐沼と伊佐沼公園の間に流れる水路には、鴨やシラサギ、カワセミなどがたくさんいます。餌になる小魚などが多いという事なのでしょう。

眠りが脳の排泄機能であれば、止めることができないはずですが、なぜ不眠という症状が出るのでしょうか。不眠症の患者をたくさん見てきた医師の話では、患者自身の誤認識が多いのだそうです。要するに本当は寝ているのに本人は眠れないと思っているということです。そのような誤認識が生まれる原因が分かれば、不眠症を訴える患者も減るし、恐ろしいほどの睡眠薬が使われている日本の現状が変わるのではないかと思います。

睡眠薬の危険性4

不眠症の薬である睡眠薬や睡眠導入剤は、何らかの障害により睡眠が阻害されている症状があり、その症状の緩和に対しては、障害によって失われた機能を補填するための薬であると考えるべきです。
そのため恐ろしい副作用があっても、それ以上に眠れない苦しさが強い場合に処方されるべきお薬であると思いますが、あまりにも安易に処方されていると思います。
特に高齢者については、加齢とともに必要な睡眠時間が少なくなっているにもかかわらず、若い時と同じように7時間8時間眠れていないからと言って、睡眠薬を常用している方が非常に多い。
強い依存症となり、薬の強さや服用量も多くなっています。そして、睡眠薬の恐ろしい副作用である、認知機能の低下。いわゆる認知症という病気になるのではなく、認知症と同じ症状が出るわけです。薬をやめれば症状は消えるので、薬の副作用である事は間違いないと思いますが、製薬会社も医者も、睡眠薬の長期使用で認知症になるということは認めません。そのような似た症状が出るだけで、その病気になるわけではないので、間違ってはいないでしょうが、依存性が強くやめられない事と、認知症と同様の症状がでれば、結果的に認知症になっているのと変わらないわけです。
そしてやめようとしても今度は禁断症状の苦しみが、麻薬以上であれば安易に処方することがどれほど危険かということです。
睡眠薬や睡眠導入剤も、本当に眠れないときに利用する1回分とか、数日分とかで十分だし、定期的な職業などを持たない高齢者に至っては、あえてその時間に眠らなくてもよいわけです。
夜眠れないからと睡眠薬を常用している高齢者が、昼間ベッドで寝ている時間が長いというのは、単なる薬漬けでしかありません。


睡眠導入剤の副作用について、「おくすり110番」から引用させていただきます。

① バルビツール酸系睡眠薬
商品名としては、バルビタール、ラボナ等
バルビタールの副作用
【重い副作用】
依存・・長期に多めの量を飲み続けると、体が薬に慣れた状態になりやめにくくなる。このとき急に中止すると、いらいら、強い不安感、不眠、ふるえ、けいれん、混乱、幻覚など思わぬ症状があらわれることがある。
呼吸抑制・・息苦しい、起床時の頭痛・頭重感。
重い皮膚・粘膜障害・・発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感。

【その他】
眠気、ボーッとする、注意力・集中力低下、頭が重い感じ、頭痛。
ふらつき、めまい感。
発疹、じんま疹、発熱。
腎臓の異常(蛋白尿など)
長期連用で効き目が悪くなる。

② ベンゾジアゼピン系睡眠薬
商品名としては、ハルシオン、デパス、レンドルミン等
ハルシオンの副作用
【重い副作用】
依存・・長期に多めの量を飲み続けると、体が薬に慣れた状態になりやめにくくなる。このとき急に中止すると、いらいら、強い不安感、不眠、ふるえ、けいれん、混乱、幻覚など思わぬ症状があらわれることがある。
精神症状・・もうろう状態、異常行動、夢遊症状、興奮、取り乱す、幻覚。
一過性前向性健忘・・服薬後寝るまでの出来事を覚えていない、夜中に起きたときの出来事を覚えていない、もうろう状態。
呼吸抑制・炭酸ガスナルコーシス・・息苦しい、窒息感、翌朝の頭痛、頭が重い。

【その他】
眠気、ボーッとする、頭が重い感じ、頭痛。
ふらつき、めまい感、けん怠感、脱力感。
口が渇く
長期連用で効き目が悪くなる。

デパスの副作用
【重い副作用】
依存・・長期に多めの量を飲み続けると、体が薬に慣れた状態になりやめにくくなる。このとき急に中止すると、いらいら、強い不安感、不眠、ふるえ、けいれん、混乱、幻覚など思わぬ症状があらわれることがある。
刺激興奮・・興奮、もうろう状態、取り乱す、かえって眠れない。
呼吸抑制・・息苦しい、起床時の頭痛・頭重感。

【その他】
眠気、ボーッとする、注意力・集中力低下、頭が重い感じ
ふらつき、めまい、けん怠感、脱力、まぶたが下がる
生理不順、乳汁分泌
長期連用で効き目が悪くなる

③ 非ベンゾジアゼピン系睡眠薬
商品名としては、マイスリー、アモバン等
マイスリーの副作用
【重い副作用】
依存・・長期に多めの量を飲み続けると、体が薬に慣れた状態になりやめにくくなる。このとき急に中止すると、いらいら、強い不安感、不眠、ふるえ、けいれん、混乱、幻覚など思わぬ症状があらわれることがある。
精神症状・・もうろう状態、異常行動、夢遊症状、興奮、取り乱す、幻覚。
一過性前向性健忘・・服薬後寝るまでの出来事を覚えていない、夜中に起きたときの出来事を覚えていない、もうろう状態。
呼吸抑制・炭酸ガスナルコーシス・・息苦しい、窒息感、翌朝の頭痛、頭が重い。
肝臓の重い症状・・だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。

【その他】
眠気、ボーッとする、頭が重い感じ、頭痛。
ふらつき、めまい感、けん怠感。
口が渇く、吐き気。
発疹、かゆみ。
長期連用で効き目が悪くなる。

アモバンの副作用には、アナフィラキシーがさらに追加されます..発疹、じんま疹、全身発赤、顔や口・喉や舌の腫れ、咳き込む、ゼーゼー息苦しい。

④ メラトニン受容体作動薬
商品名としては、ロゼレム。
ロゼレムの副作用
【重い副作用】
アナフィラキシー様症状・・じんま疹、全身発赤、顔や喉の腫れ、息苦しい。

【その他】
めまい、頭痛、眠気、けん怠感
プロラクチン上昇(生理不順、無月経、乳汁漏出、性欲減退)

⑤ オレキシン受容体拮抗薬
商品名はベルソムラ。
ベルソムラの副作用
眠気、めまい、ふらつき、疲労感、頭痛
悪い夢、入眠時幻覚、睡眠時麻痺(金縛り)、夢遊症

番外編 一般市販睡眠薬
ジフェンヒドラミン塩酸塩
商品名はドリエル、ウット等
市販の睡眠改善薬が人気でよく売れているようですが、主成分はすべてジフェンヒドラミン塩酸塩です。抗ヒスタミン薬の副作用である眠気を利用したもので、抗ヒスタミン薬で眠くならない人は全く効きません。また元から同じ成分でアレルギー薬として市販されているレスタミンコーワ錠の10倍の価格で製薬会社は大儲けというわけです。
そして、当然副作用もあります。
口の乾きや、眼圧の上昇、排尿障害等と眠気です。緑内障や、前立腺肥大、排尿障害がある方は十分な注意が必要。眠気については、睡眠改善薬ですから眠気があって当然と思われるかもしれませんが、いわゆる睡眠薬ではないため、薬効6時間に対し、睡眠時間が短い場合に、翌日の日中の眠気などとして残ることがあります。また、4日連続で使うと、眠気に対しての耐性ができ、プラシボ薬との差がなくなります。
エスエス製薬から出されているドリエルの副作用としては、眠気、悪心、頭痛、多夢、心高部痛、夢・気分不快、起床時の頭重感です。

不眠の解消には、生活リズムと睡眠環境の改善です。一時的な不眠症状を安易に薬に頼るのは、うつ症状や自殺、他害行為に至る非常に恐ろしいリスクを伴うことであるという認識が必要であると思います。

不眠症の解消には原因のところから手を付けてみる方法が良いと思います。「人間の3大欲求」で書いているので読まれてみてはいかがでしょうか。

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睡眠薬の危険性3

フラミンゴのピンク色は、食べ物に含まれる色素が羽毛に沈着することが由来なのだそうです。飼育される場合はカンタキサンチンという色素をえさに混ぜて調整されているとか。そうしないと白くなってしまうらしいのですが、色が薄いとフラミンゴ同士でもつがいができにくいらしいです。価値観ってあるのですね。

睡眠薬の危険性3

薬というものは効果があれば当然その副反応(副作用)があります。おおむね薬が強く効けばそれだけ副反応も強く出ます。

① バルビツール酸系睡眠薬
その昔、睡眠薬をたくさん飲んで自殺するというドラマがあったほど、その副反応の強さが知られており、現在はほとんど処方されず、製造も中止される睡眠薬がバルビツール酸系睡眠薬です。薬効は麻酔として使われるほど強いのですが、呼吸抑制や不整脈といった副反応があり、さらに耐性・依存性が強く飲み続ければやめられなくなるお薬です。
中枢神経の神経伝達物質として神経興奮性を低下させるのは、抑制アミノ酸のGABA受容体への結合により、薬理効果を増強するわけですが、後述するベンゾジアゼピン系睡眠薬と同じ機序となります。違いとしては、バルビツール酸系は高濃度になれば、薬理効果の増強が、過剰となりすぎ呼吸や心拍へも影響を強く及ぼすことになる点です。
商品名としては、バルビタール、ラボナ等

② ベンゾジアゼピン系睡眠薬
作用機序はバルビツール酸系睡眠薬と同様、GABA受容体への結合により、鎮静作用をもちますが、バルビツールの過剰反応を起こす機序が作用しない特徴を持つため、より安全であるとされます。しかしながら、GABA抑制機能の賦活化の結果、ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)、セロトニン、アセチルコリン、ドーパミンを含む脳内の興奮性神経伝達物質の出力が減少します。これらの興奮性神経伝達物質は、正常な注意力、記憶、筋緊張、協調運動、情動反応、内分泌作用、心拍数・血圧のコントロール、その他多くの機能に欠かせないものですが、これら全てがベンゾジアゼピンによって損なわれる可能性があります。GABA と結合しない他のベンゾジアゼピン受容体が、腎臓、結腸、血球、副腎皮質にも存在します。これらもまた、いくつかのベンゾジアゼピンに影響を受ける可能性があります。このような、直接的・間接的作用が、ベンゾジアゼピン服薬による周知の有害作用に関係しています。
商品名としては、ハルシオン、デパス、レンドルミン等

③ 非ベンゾジアゼピン系睡眠薬
非ベンゾジアゼピン系とは、ベンゾジアゼピン系の改良型の睡眠薬です。
ベンゾジアゼピン系は催眠作用(眠らせる作用)の他に筋弛緩作用(筋肉を緩めてしまう作用)があり、これによってふらつきや転倒が生じてしまうことがあります。特に高齢者はふらつきによって転倒してしまうと骨折して寝たきりになってしまう事もあり、時に問題となります。
非ベンゾジアゼピン系睡眠薬はGABA受容体への結合のうち、筋弛緩作用への結合を少なくした改良型です。
安全性が高いため、処方される頻度も多いお薬です。耐性や依存性は生じますが、ベンゾジアゼピン系と同程度か、ベンゾジアゼピン系よりも若干少ないと言われています。
非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、作用時間の短いものしかありません。現時点で発売されているものは全て超短時間型になります。そのため、非ベンゾジアゼピン系は主に寝つきが悪いタイプの不眠(入眠障害)に用いられ、夜中に何度も起きてしまうタイプ(中途覚醒)にはあまり向きません。
商品名としては、マイスリー、アモバン等

ちなみにGABAそのものを食品で取っても脳関門を通過しないため、直接作用することはできませんが、腸にもGABA受容体があり、腸のGABA受容体での作用が脳に神経伝達され影響を与える可能性があるようです。

④ メラトニン受容体作動薬
その名の通り、メラトニン受容体に作用する睡眠薬です。自然な生体リズムにより、脳の松果体から分泌されるホルモンであるメラトニンと結合するメラトニン受容体に作用します。
何らかの理由によりメラトニン分泌に異常が出ている場合に、メラトニンの代わりに作用し睡眠に導くため、自然な眠りであるとされます。そのため薬効が現れるのに2週間程度を要するのが難点ではありますが、高齢者はメラトニン分泌自体が減少していることが多く、ベンゾジアゼピン系睡眠薬のようなふらつきなどの副作用が少ないなど、適しているとも言えます。
商品名としては、ロゼレム。

⑤ オレキシン受容体拮抗薬
オレキシンは、脳内で覚醒に関係するホルモンであり、それを阻害すれば起きていられないというわけです。ナルコレプシーという突然眠ってしまう病気がありますが、原因はオレキシンの欠乏と言われているため、同様の機序により脳の覚醒レベルを落とし、眠りに導く薬となります。
商品名はベルソムラ。

番外編 一般市販睡眠薬
ジフェンヒドラミン塩酸塩
医者に掛かって睡眠薬を処方してもらうことに抵抗のある人や、一般的な睡眠薬は怖いけれど、不眠症状の自覚の有る人が、一般薬局で購入できる睡眠改善薬の主成分が、ジフェンヒドラミン塩酸塩です。
花粉症などのアレルギー症状を抑える抗ヒスタミン薬で、ねむけをもたらすことが知られています。

一般市販鎮静剤
ウットという鎮静剤が市販薬であります。
主成分はブロモバレリル尿素・アリルイソプロピルアセチル尿素
アメリカでは不可。危険性が高くバルビツール酸系ととってかわられた鎮静剤です。そのバルビツールもすでに使われていないのに市販されています。

さて、いわゆる睡眠薬や睡眠導入剤と言われる薬の作用機序の説明をしましたが、基本的にどれも脳に作用する薬です。
脳の機能の一部を損傷し、それが原因で不眠症となってしまった場合の、損傷した機能を補う薬であれば、副作用があろうとも使う必要があるでしょう。それほど眠りというものの必要性が高いことは間違いがありません。

しかしながら、一時的なストレスや、睡眠環境の変化などでの不眠症に対し、脳へ直接作用する薬剤の投与が危険であることは、あまり重く見られていないようです。しかも、何年も薬を飲み続け、耐性とより強い薬や、複合、増量を繰り返すことによる依存症状は、麻薬以上とも言われます。

脳に直接作用する「覚せい剤」は一度使うだけでやめられなくなり、中毒者の禁断症状は、テレビなどでもよく取り上げられていますが、睡眠薬の離脱症状は麻薬中毒の禁断症状よりも強いと言われています。
因みに厚生労働省のホームページでは、平成28年9月14日付で、「麻薬、麻薬原料植物、向精神薬及び麻薬向精神薬原料を指定する政令」を一部改正し、新たに3物質(ゾピクロン・エチゾラム・フェナゼパム)(※1)を 第三種向精神薬(※2) として指定しました。(政令の施行は 本年10月14日 )
今回の向精神薬指定により、向精神薬の総数は83物質になります。

新たに指定された 3物質のうち、2物質(ゾピクロン・エチゾラム)は、国内で医薬品(※3)として流通していますが、今般の指定に伴って規制と罰則が強化されることになります(※4、※5)。 (フェナゼパムは国内で医薬品としての流通はありませんが、国際条約上、規制対象とされたため規制しました。)

厚生労働省としては、今後、向精神薬に指定された物質が乱用されることなく適正に使用されるよう、関係機関に通知を発出し、注意喚起を行っていきます。
商品名は、ベンゾジアゼピン系睡眠薬「デパス」。非ベンゾジアゼピン系睡眠薬「アモバン」が対象。

※1 物質1 化学名: (RS)― 6―(5―クロロピリジン―2―イル)―7―オキソ―6,7―ジヒドロ―5H―ピロロ[3,4―b]ピラジン―5―イル=4―メチルピペラジン―1―カルボキシラート  別 名:ゾピクロン
物質2 化学名: 4―(2―クロロフェニル)―2―エチル―9―メチル―6H―チエ ノ[3,2―f][1,2,4]トリアゾロ[4,3―a][1,4] ジアゼピン    別 名:エチゾラム
物質3 化学名: 7―ブロモ―5―(2―クロロフェニル)―1,3―ジヒドロ―2H―1,4―ベンゾジアゼピン―2―オン 通 称:フェナゼパム

※2 向精神薬は、乱用された場合の有害性の程度が物質ごとに異なるため、医療上の有用性及び乱用された場合の危険性により、危険性が高いものから第一種向精神薬、第二種向精神薬及び第三種向精神薬に区分し、 段階的な規制を課すことにしています。

※3 ゾピクロン及びエチゾラムを含有する医薬品

物質名(別名)
ゾピクロン
販売名
ゾピクロン錠7.5mg「アメル」/ゾピクロン錠10mg「アメル」/アモバンテス錠7.5/アモバンテス錠10/アモバン錠7.5/アモバン錠10/ゾピクロン錠7.5mg「サワイ」/ゾピクロン錠10mg「サワイ」/ゾピクロン錠7.5mg「トーワ」/ゾピクロン錠10mg「トーワ」/ゾピクロン錠7.5mg「TCK」/ゾピクロン錠10mg「TCK」/ドパリール錠7.5/ドパリール錠10

物質名(別名)
エチゾラム
販売名
エチゾラム錠0.25mg「JG」/エチゾラム錠0.5mg「JG」/エチゾラム錠1mg「JG」/エチゾラム細粒1%「JG」/デパス錠0.25mg/デパス錠0.5mg/デパス錠1mg/デパス細粒1%/エチゾラム錠0.25mg「日医工」/エチゾラム錠0.5mg「日医工」/エチゾラム錠1mg「日医工」/エチゾラム錠0.25mg「アメル」/エチゾラム錠0.5mg「アメル」/エチゾラム錠1mg「アメル」/エチゾラム錠0.25mg「オーハラ」/エチゾラム錠0.5mg「オーハラ」/エチゾラム錠1mg「オーハラ」/エチゾラム錠0.25mg「ツルハラ」/エチゾラム錠0.5mg「ツルハラ」/エチゾラム錠1mg「ツルハラ」/エチゾラム錠0.25mg「トーワ」/エチゾラム錠0.5mg「トーワ」/エチゾラム錠1mg「トーワ」/エチゾラム錠0.25mg「日新」/エチゾラム錠0.5mg「日新」/エチゾラム錠1mg「日新」/エチゾラム錠0.25mg「フジナガ」/エチゾラム錠0.5mg「フジナガ」/エチゾラム錠1mg「フジナガ」/エチゾラム錠0.25mg「EMEC」/エチゾラム錠0.5mg「EMEC」/エチゾラム錠1mg「EMEC」/エチゾラム錠0.25mg「KN」/エチゾラム錠0.5mg「KN」/エチゾラム錠1mg「KN」/エチゾラム錠0.25mg「NP」/エチゾラム錠0.5mg「NP」/エチゾラム錠1mg「NP」/エチゾラム錠0.25mg「SW」/エチゾラム錠0.5mg「SW」/エチゾラム錠1mg「SW」/エチゾラム錠0.25mg「TCK」/エチゾラム錠0.5mg「TCK」/エチゾラム錠1mg「TCK」/デゾラム錠0.25mg/デゾラム錠0.5mg/デゾラム錠1mg/パルギン錠0.5mg/パルギン錠1mg

※4 向精神薬に関する罰則:最高で7年以下の懲役又は200万円以下の罰金

※5  向精神薬は、医師から処方された本人が携帯して入国する場合を除いて、一般の個人が輸入することは禁止されています。本人が携帯せず、他の人に持ち込んでもらったり、国際郵便などで海外から取り寄せたりすることはできません。

市販されている薬だから安全とは限りません。医者でも扱いに注意が必要なものを素人が薬局で買って飲むようなことは控えたほうが良いと思いますよ。まして、通販等で手に入るからと言って海外の薬品を処方箋もなしに買うなどは、自分の体を実験に使うようなものです。しかも脳に直接作用する薬の怖さをもっと考えるべきでしょうね。

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不眠症まとめサイト

山口百恵の「夢先案内人」のような夢を見るのなら不眠症なんて気にならないのでしょうね。
♪月夜の海に二人の乗ったゴンドラが波も立てずにすべってゆきます
船のイメージはずいぶん違うけど、すべるような動きでした。

「不眠症まとめサイト」
以前は、不眠症というと睡眠薬で解決とされていましたが、睡眠薬の改善で副作用が少ない薬が開発されるとともに、効き目も穏やかで、薬を飲んでも眠れないということが多くなっています。
もちろん耐性が付くこともあり、いずれにしても薬は効きづらくなるのですが、睡眠薬が不眠症の絶対的な解決策ではなくなってしまいました。

「不眠症には睡眠薬より安眠家具」
不眠症の原因別の解決策をご紹介しています。また、「眠れない」状況を作り出す心理的要因の「論文」やそのような状況を解決する「テクニック」なども紹介しています。
そのうえで、不眠症の解決策のうち「睡眠環境の改善」自体は、どのような不眠症の原因であっても、改善効果を高めることが認められています。
しかしながら、防音の部屋、遮光カーテン、冷暖房や加湿器で対処したとしても、一緒に生活する相手がいれば、必ずしも自分本位では調節できません。時間のずれ、趣味の違い、パートナーのいびきなどの生活音。
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笑顔の安眠5不眠症の対処

猫って上から見ると丸い。最近野良の子猫が近所を徘徊しているようで、視界に入るとずっと見ています。家猫で外には出ない彼女らにとって、外にいる猫はどういうものとして見えているのでしょう。

安眠家具「Sleep Labo」は、発売当初からいびきの音を閉じ込めるという発想で、睡眠環境を作る世界初の家具として提案し続けております。

ただ最近、不眠症対策として、睡眠環境の改善が認知行動療法などの薬物療法以外の心理療法として注目を集め、睡眠環境としての「明るさ」「音環境」「温度」「湿度」などが重要であることが盛んに言われるようになってきています。

まさに安眠を得るための環境として、「Sleep Labo」が提案している環境づくりとぴたりと一致しているのです。

笑顔の安眠5不眠症の対処

最近はストレスの多い社会というのは誰でも思うところではないでしょうか?

その中でも眠れないという悩みを聞くと、いろいろな事柄が頭の中でもやもやと渦巻き、寝付けないというものです。

「相愛大学人間発達学研究」の論文は、経験的には、悲観的な考えにいつまでもとらわれて、寝つきが悪いとか、よく眠れない等が続くと、抑うつ的な気分になるということが言われているが、科学的な検証がされていないこのような案件を、アンケート調査により統計的な検証を行ったというものです。

心理的要因が睡眠状況に及ぼす影響

http://rudder-coltd.jp/2017/01/09/shinritekiyouintosuimin/

その結果、統制の所在と私的自己意識がネガティブな反すう傾向に影響し、ネガティブな反すう傾向は睡眠傾向に影響することが検証されました。

ではその対処法の一つをかいておきます。

布団に入って目を瞑っていてもいろいろと考えてしまい、もやもやして眠れない時に頭の中の思考を止める方法です。

実は頭の中であっても思考は言葉です。

同時にいろいろとしゃべれないように、頭の中であっても同時にいろいろと思考の言葉を作り出すことはできません。

何か考えてしまうときには、頭の中で、「ンー」とか「ムーン」とかを言葉として思い浮かべると、ほかのことを考えられなくなります。

色々な宗教で瞑想するときに「ムーン」とか「オーム」等を低く発するものがありますが、邪念を払う効果があります。

まあ、オーム真理教の事件で「オーム」って言葉がイメージ悪いですが、元々はちゃんとしたものです。

実際に言葉を発する必要はなく、頭の中だけで大丈夫です。

そうするといろいろと頭の中で考えずに済むので、心を落ち着けて眠りに入りやすくなります。

認知行動療法

不眠症には睡眠薬よりも環境改善です。

よく効くけれど副作用が強い睡眠薬は昔の話。
今は副作用の少ない効き目の優しい睡眠薬が主流です。
睡眠薬が効果的な患者は、健康な睡眠をとっている前提で(生活習慣的に、極端に寝る時間が少なくはない、明らかに眠れないだろうという状況がない、パートナーからも「よく眠っていそうだよ」と言われる)にもかかわらず、日中過度の眠気が来てしまう、これを不眠症として睡眠薬での治療を検討するのがいいのだと思います。

そして睡眠薬が効かない患者はどうすればいいかというと、睡眠環境の改善という方法です。

不眠症対策に、薬物療法ではなく認知行動療法という心理療法がありますが、その考えから言うと、眠れないのにベッドの中にいることによって、「ベッド=眠れない」という条件反射のようなものを体が覚えてしまっているため、余計に悪くなっているということがあります。
要するに眠れないときにベッドに入らないということです。

これを改善するには、睡眠環境を整えて眠れる環境で眠ることを繰り返し、この環境にいれば眠れるということを体が覚えるようにします。

睡眠環境とは、「騒音」「明るさ」「温度」「湿度」などに加え、交代勤務などによる「睡眠に入る時間の不規則」などです。

環境の改善には、寝室そのものの改善を行うことが考えられます。
しかしながら、防音の部屋、遮光カーテン、冷暖房や加湿器で対処したとしても、一緒に生活する相手がいれば、必ずしも自分本位では調節できません。時間のずれ、趣味の違い、パートナーのいびきなどの生活音。

睡眠はもっともパーソナルな世界です。

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