インフルエンザが流行っています。受験シーズンが重なるので、本人だけでなく親や先生がピリピリしていますね。
ニュースでは、ボクシングスーパーライト級タイトルマッチで、計量や記者会見を行った日にインフルエンザを発症して、翌日のタイトルマッチをドクターストップで欠席した選手が、無期限の公式戦出場停止処分となり、物議をかもしています。
アイドルグループ私立恵比寿中学の松野莉奈さん(享年18)の死因をめぐって、ネット上にインフルエンザ脳症という臆測が広がっているらしいですね。18歳のアイドルの急死は衝撃ですし、ご冥福をお祈りいたします。残されたメンバーの方もショックは大きいでしょう。
インフルエンザの予防には予防接種がありますが、厚生労働省も感染予防はできないと言ってます。65歳以上の高齢者には重症化防止の効果があると言っています。だったら若い人はほぼ関係ないということでしょうか?それとも脳症にならなくて済んだのでしょうか?アイドルは予防接種してそうですけどね。
厚生労働省インフルエンザQ&A
【インフルエンザワクチンの接種について】
Q.18: ワクチンの接種を受けたのに、インフルエンザにかかったことがあるのですが、ワクチンは効果があるのですか?
インフルエンザにかかる時はインフルエンザウイルスが口や鼻から体の中に入ってくることから始まります。体の中に入ったウイルスは次に細胞に侵入して増殖します。この状態を「感染」といいますが、ワクチンはこれを完全に抑える働きはありません。
ウイルスが増えると、数日の潜伏期間を経て、発熱やのどの痛み等のインフルエンザの症状が起こります。この状態を「発症」といいます。ワクチンには、この発症を抑える効果が一定程度認められています。
発症後、多くの方は1週間程度で回復しますが、中には肺炎や脳症等の重い合併症が現れ、入院治療を必要とする方や死亡される方もいます。これをインフルエンザの「重症化」といいます。特に基礎疾患のある方や御高齢の方では重症化する可能性が高いと考えられています。ワクチンの最も大きな効果は、この重症化を予防する効果です。
※平成11年度 厚生労働科学研究費補助金 新興・再興感染症研究事業「インフルエンザワクチンの効果に関する研究(主任研究者:神谷齊(国立療養所三重病院))」の報告では、65歳以上の老人福祉施設・病院に入所している高齢者については34~55%の発病を阻止し、82%の死亡を阻止する効果があったとされています。
以上のように、インフルエンザワクチンは、接種すればインフルエンザに絶対にかからない、というものではありませんが、ある程度の発病を阻止する効果があり、また、たとえかかっても症状が重くなることを阻止する効果があります。
ただし、この効果も100%ではないことに御留意ください。
インフルエンザ予防にはマスクや手洗いなどもありますが、風邪と同じくのどの粘膜に感染するウイルスに対抗するには、喉の乾燥を防止することが必要です。それも一番は寝ているときの乾燥防止です。
【インフルエンザの予防・治療について】
Q.9: インフルエンザにかからないためにはどうすればよいですか?
4) 適度な湿度の保持
空気が乾燥すると、気道粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。特に乾燥しやすい室内では、加湿器などを使って適切な湿度(50~60%)を保つことも効果的です。
喉の乾燥を予防するのにも、安眠家具が役に立ちます。人が呼吸で失う水分量は24時間で約400mlと言われます。8時間睡眠としても約130mlもの水分です。これをそのまま発散させるか、安眠家具内にとどめておくかで大きな違いが出るのです。
インフルエンザ流行データ
2017年 第04週 (1月23日~1月29日) 2017年2月1日現在
2017年第4週の定点当たり報告数は39.41(患者報告数195,501)となり、前週の定点当たり報告数28.66よりも増加した。
都道府県別では宮崎県(59.08)、福岡県(55.10)、愛知県(54.68)、埼玉県(51.68)、千葉県(51.40)、山口県(51.40)、大分県(51.12)、神奈川県(49.49)、静岡県(47.40)、三重県(45.58)、福井県(43.56)、岡山県(42.29)、佐賀県(41.92)、宮城県(41.84)、長野県(41.07)、石川県(41.02)、徳島県(40.54)、熊本県(40.51)、高知県(39.94)、大阪府(39.80)の順となっている。全47都道府県で前週の定点当たり報告数よりも増加がみられた。
全国で警報レベルを超えている保健所地域は355箇所(45都道府県)で、注意報レベルを超えている保健所地域は184箇所(42都道府県)であった。
定点医療機関からの報告をもとに、定点以外を含む全国の医療機関をこの1週間に受診した患者数を推計すると約201万人(95%信頼区間:188~214万人)となり、前週の推計値(約161万人)よりも増加した。年齢別では、5~9歳が約35万人、10~14歳が約32万人、0~4歳、15~19歳がそれぞれ約20万人、40代が約19万人、30代が約18万人、70歳以上が約16万人、20代、50代がそれぞれ約15万人、60代が約12万人となっている。また、2016年第36週以降これまでの累積の推計受診者数は約748万人となった。
基幹定点からのインフルエンザ患者の入院報告数は1,588例であり、前週(1,241例)から増加した。全47都道府県から報告があり、年齢別では0歳(61例)、1~9歳(267例)、10代(66例)、20代(14例)、30代(27例)、40代(34例)、50代(41例)、60代(141例)、70代(293例)、80歳以上(644例)であった。
国内のインフルエンザウイルスの検出状況をみると、直近の5週間(2016年第52週~2017年第4週)ではAH3亜型の検出割合が最も多く、次いでB型、AH1pdm09の順であった。
詳細は国立感染症研究所ホームページ(http://www.nih.go.jp/niid/ja/flu-map.html)を参照されたい。
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