「なかなか晴れてくれないにゃー」蘭ちゃんは家猫なので、外には出ませんが、お天気は気になります。
なぜ「いびき」をかくのかという質問に対しては、たいていは、寝ているときに筋肉が緩み、舌がのどの奥に下がっていき、気道を狭めているために、周辺の粘膜が振動する音という説明があります。
そこで「いびき」をかかないために、気道を広げるサプリや器具が登場するのです。
風邪をひいて熱が出るから熱を下げようというのと同じ理屈です。
風邪の場合は、免疫反応だからむやみに下げるのはよくないよと言われ始めていますが、「いびき」はどうでしょう。
免疫反応にあたる部分が分かっていません。気道が狭くなって音がするのは熱が出るというのと同じ理屈なのです。
確かに、肥満や鼻の病気などが「いびき」を誘発している事が経験上わかっていますので、ダイエットや鼻の治療を行うことは結果的に「いびき」を防止することにつながるとしても、必ずしもそうではない方法で「いびき」だけを止めることは、本来なぜ「いびき」をかいているのかの本質が分かっていないために、危険な発想だと思うのです。
実は脳に障害が起こると、「いびき」をかきます。脳梗塞や脳溢血などの脳の機能を奪う状態になったときに、大変大きな「いびき」をかくことが知られています。
一般的な見解を見ると、脳障害により筋肉が緩み気道をふさぐために「いびき」が出るのだということになりますが、逆はないでしょうか?脳に障害が起こったために、生存をかけて必死に「いびき」をかいている。ということは考えられないでしょうか?
実は私の父親は、50歳の時に脳溢血で倒れました。病院に運ばれたところに駆けつけたときには、ものすごい勢いで「いびき」をかいており、それはとても普段の「いびき」とは比較にならないものでした。
そして看護士が、父に声をかけると、体は寝た状態で「いびき」をかいているのだけれど、ひじから先の腕をあげ、手でOKのサインを出したのです。看護師も「この人意識はあるんだ」と言っていたのが非常に鮮明に記憶に残っています。
脳の障害によって出る「いびき」は、寝ているときの「いびき」以上に何かを必死に行っている可能性はないでしょうか?
また、寝ているときの「いびき」も、何かまだ解明されていない理由があってかいている可能性もあります。
そして、人体の形質は非常に効率よく作られていることが多く、ある一つの器官が、様々な機能を持っていることが多いのです。特に最近はストレスに対する反応やホルモンの作用など知られるようになればなるほど、人間の起こす反応に無駄や不要がないことが後からわかることも多いのです。
「いびき」は、確かにうるさいし、本人も周りも含めて寝不足が生じたり、近所迷惑な場合さえありますので、ダイエットをする飲酒を控えるなどの対策は必要かもしれませんが、体に負担をかけて本来かいている「いびき」をかけなくすることには、疑問が残るのです。
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