梅の花を接写していたら、おしべの形がドクロに見える。これはシミュラクラ現象という脳が起こす錯覚ですが、せっかくなら花の妖精に見えるようなのが良かった。
人はなぜ眠るのでしょう?
人は人生の3分の1を寝て過ごします。動物の中でも長く寝る動物は、肉食動物に多く、それだけエネルギーの高い食品を取ることで、効率がいいようです。反対に草食動物では、エネルギーが低い食品を大量にとる必要から、常に食料を求めて移動する為、短時間睡眠になるようです。ただコアラの様に草食であっても、ユーカリのように他の動物が食べない葉を独占できる関係で、一日22時間を寝て過ごし、出来るだけエネルギーを使わない戦略に出る動物もいるようです。冬眠する動物も少ない食料でエネルギーを温存する戦略ですね。
寝ることは無防備になってしまう為、種の保存という点では矛盾するようですが、エネルギーを無駄にしないで長く生きるための方法なのかもしれません。
眠っている間に体はどうなっているのでしょう?
最近の研究で、脳の活動中にアミロイドβ蛋白がたまり、睡眠中に脳脊髄液で流されて排泄されるということが分かってきました。睡眠が足りないとアミロイドβ蛋白が残り続け、アルツハイマー病の原因ともいわれています。
また、寝ている間に記憶が整理され、短期記憶が長期記憶に置き換えられる記憶の整理を行っているということも実験で確かめられています。
その他にもノンレム睡眠のレベル4で成長ホルモンが分泌され、体の修復が行われていることや、不眠状態が続くと幻覚症状が現れたり、精神に異常をきたすこともわかってきています。
寝ているのはただ体を休めるだけではなく、大きな脳の膨大な情報を処理するなど、エネルギーと時間をかけて行う重要な機能でもあるわけです。
睡眠についての研究は、それほど歴史もなくまだまだ分からないことが多いのですが、眠ることの重要性は思った以上に高いということが解明されつつあるようです。
排泄としての睡眠について「人間の3大欲求」としての睡眠ブログをご参照ください。
健康で長寿であるためには、良質の睡眠が欠かせないわけです。人生の3分の1の膨大な時間を過ごすために、よりよい睡眠環境を整えることは、人間にしかできない贅沢なのかもしれません。
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