「安眠家具」カテゴリーアーカイブ

日進七夕まつり

今日明日と日進七夕まつりが開催されます。狭い駅前通りも一方通行化して、歩きやすくなり、更に電線の地中化工事を進めるようです。電柱がなくなると、七夕飾りの竹を縛り付けるところがなくなるのですが、ちょっと気になりますね。

本日ご紹介の論文は労働時間が睡眠時間にどう影響を与えるかという物です。働き方改革で安眠が得られるようになるのでしょうか。

(論文紹介)労働時間と睡眠時間
労働時間が睡眠時間にどう影響するかを調べた報告書です。仕事とストレス。ストレスと睡眠。よく考えなければいけません。
全文は長いので、以下のURLで原文をご覧ください。ここでは要旨のみをご紹介させていただきます。
http://www.esri.go.jp/jp/prj/hou/hou054/hou54_03_02.pdf
3 研究論文集

労働時間と睡眠時間
獨協大学経済学部 教授 阿部 正浩

要旨
この論文の目的は、日本人の睡眠行動と労働の関係を探ることにある。社会生活基本調査を用いて実証分析した結果、次のような結論が得られた。
一つ目の結論は、労働時間の長さは睡眠時間に影響するということである。男性の平均的な睡眠時間は女性に比べて長いが、その分布は広く、労働時間によって睡眠時間の長さが変化していることになる。女性の場合には雇用形態によってその度合いは異なるが、全般的に労働時間が長いほど睡眠時間は短くなる。二つ目の結論は、男性と女性正規雇用者の睡眠に関する固定時間費用は小さく、労働時間の変動を睡眠時間の長さで調整していることだ。1 日24 時間だから、一つの行動が長くなれば他の行動を短くするのは当然だ。しかし、男性と女性の正規雇用者に関しては、労働時間の長さを、他の行動ではなくて、睡眠を短くすることで調整している傾向にある。これに対して女性パート・アルバイトについては、家事の固定時間費用が低く、労働時間の変動を家事時間で吸収する傾向にある。
そして、睡眠時間の固定時間費用は高く、睡眠時間で調整は正規雇用者に比べて小さい。
以上の結論は、我が国において労働時間管理が、人々の健康管理の上でも重要な役割を果たすことを示唆する。特に正規雇用者の場合、他の雇用形態と比べて、労働時間の長さを睡眠時間で調整しようとする傾向にあり、長時間労働は睡眠不足をもたらす。たとえば、表4 の男性正規雇用者の労働時間の係数は、0.147 だが、これは労働時間が1 時間長くなる毎に9 分ほど睡眠時間が短くなることを意味する。ワーク・ライフ・バランス政策の推進は、仕事と家庭の両立だけでなく、国民の健康促進の上でも重要である。

ストレス減で活力ある未来に貢献する、株式会社RUDDER。

特許出願済み。まぶしい!うるさい!寒い!を解消。安眠家具「Sleep Labo」国産家具の安心安全をお届けします。

うるさいいびき、止まらない、止められない。でも大丈夫。  いびきを解決する唯一の方法。

お求めのショップへは緑ボタンをクリック(BASE)

sleeplaborogobotan2

代金引換現金でのご購入は黄色ボタンをクリック

sleeplaborogo%e4%bb%a3%e5%bc%95botan

ハザードレベル3

ハザードレベル3の遊具。全国で公園遊具の使用禁止措置が取られているようで、さいたま市では約20%が禁止となっています。例えばこの鉄棒は、基礎のコンクリート部分がむき出しになっているため、落下して頭を打つなどの危険性が高いという事のようですね。そのほか頭や首を挟んでしまうなどの理由で、滑り台や雲梯などが使用禁止になっています。いよいよ子供が外で遊ばなくなる。

昨日ご紹介した筑波大学の柳沢教授はフォワードジェネティクス解析で特定遺伝子を発見する手法です。人為的な突然変異を起こした多くのマウスを作り、その中から目的とするマウスを見つけ出してその遺伝子の変異を確認するという手法です。

本日ご紹介の名古屋大学の山中教授はオプトジェネティクスで、機序を解析する手法です。特定の光に反応する部位を持つ遺伝子を組み込んだマウスを作り、特に脳内に光と反応する部位を作り出すことで、生きた状態でその機能を確認するという手法です。

(論文)REM睡眠とNON-REM睡眠の両方を調節する神経を同定

ストレス減で活力ある未来に貢献する、株式会社RUDDER。

特許出願済み。まぶしい!うるさい!寒い!を解消。安眠家具「Sleep Labo」国産家具の安心安全をお届けします。

うるさいいびき、止まらない、止められない。でも大丈夫。  いびきを解決する唯一の方法。

お求めのショップへは緑ボタンをクリック(BASE)

sleeplaborogobotan2

代金引換現金でのご購入は黄色ボタンをクリック

sleeplaborogo%e4%bb%a3%e5%bc%95botan

氷川神社の池の水

朝から暑い日曜日。月一の清掃ボランティアからの氷川神社参拝。「池の水全部抜く」で無くなっていた神池に水が入っていました。鯉が居ない。アカミミ亀は少しいました。鴨が居て、逃げない。本日紹介の論文は、レム睡眠とノンレム睡眠の切り替えがどのような仕組みで行われているのかを調べた論文です。


(
論文紹介)REM睡眠non-REM睡眠の切り替えを担うニューロンの同定

筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構のレム睡眠ノンレム睡眠のプレスリリース論文をご紹介します。
レム睡眠の役割は、ノンレム睡眠の徐波の発生に寄与している。ノンレム睡眠の徐波とは、記憶の定着やシナプスの結合を強める効果があることが分かっているので、レム睡眠が阻害されると、記憶力が弱くなったりするのかもしれません。

これまで、夢を見るのは睡眠の状態の中でもREM睡眠(急速眼球運動)の時とされていましたが、non-REM睡眠時であっても、脳の活動状況によって夢を見ていることが確認されました。

実はこれまでもnon-REM睡眠時にも、夢を見ていることがある事はわかっていたのですが、その仕組みについてはわかっていませんでした。
夢を見ているときには、脳の中で高周波電気活動が生じるのですが、脳の後部が高周波電気活動を示す「ホットゾーン」の活動をモニタリングすることで、92%の確率で夢を見ていることが確認でき、81%の確率で夢を見ていないことが確認できたということです。

更には、夢の内容も脳の活動領域の活性を確認することで特定できることが分かりました。
言語知覚及び理解に関与する大脳皮質の領域で活動を引き起こしたときには、夢の中で会話をしていたり、人が出てくる場合には脳の顔認識をつかさどる領域が活動していたということです。

実験には46人のボランティアに256の電極で覆われたネットを着用して眠ってもらい、脳内の電気活動のモニタリングと被検者の夢の報告を比較したもので調べた結果です。

この実験は人の意識を研究する一環で、夢を見ているときは、起きて活動しているときと同じ脳の領域を使っており、夢はその人の本当の経験となっている。
「人の意識と脳領域の関係を理解する」意識の根幹をなすものが何かということの研究です。
今話題のAI研究でも意識というものを最終的に機械が持てるのかということが話題になったりします。
人間とは何かというものを研究するうえで、夢を見ることも謎を解明する糸口なのですね。

(論文)REM睡眠、NON-REM睡眠の切り替えを担うニューロンの同定
https://rudder-coltd.jp/ronbunremneuron/

ストレス減で活力ある未来に貢献する、株式会社RUDDER。

特許出願済み。まぶしい!うるさい!寒い!を解消。安眠家具「Sleep Labo」国産家具の安心安全をお届けします。

うるさいいびき、止まらない、止められない。でも大丈夫。  いびきを解決する唯一の方法。

お求めのショップへは緑ボタンをクリック(BASE)

sleeplaborogobotan2

代金引換現金でのご購入は黄色ボタンをクリック

sleeplaborogo%e4%bb%a3%e5%bc%95botan

睡眠障害の環境改善

大宮の中山道まつりとスパークカーニバルが終わり、次は日進七夕まつり。暑い時期に熱い祭りでぐだ~っとした気分をしゃっき!とさせる。いいですね!活気が出ます。

今日ご紹介の論文は睡眠障害と健康への影響。睡眠障害を引き起こす原因を一つ一つ解決していくと、安眠家具SleepLaboにつながっていきます。

総説:日本における睡眠障害の頻度と健康影響
睡眠障害と健康との因果関係については、誰でも承知と思ってはいるものの、実際のエビデンスに基づいた資料などが体系的に示されているものがあまりなかった。
それを様々な実験結果や調査結果と関連付けて総説とした論文です。最終的なまとめも結果的には私の安眠家具につながると思いますが、一つだけ気に入らないのが、睡眠薬を医師の指導で正しく使えば安全というところですね。少なくとも日本の医師で不眠症の症状を患者の申告ではなく、検査を行ったうえで正しく処方しているほうが、圧倒的に少ない現状が正しくないと思っています。

(論文)総説:日本における睡眠障害の頻度と健康影響
https://www.niph.go.jp/journal/data/61-1/201261010002.pdf

土井由利子
国立保健医療科学院統括研究官(疫学調査研究分野)
Prevalence and health impacts of sleep disorders in Japan

抄録
近年,国内外の数多くの睡眠研究によって,睡眠障害が罹病のリスクを高め生命予後を悪化させるというエビデンスが積み重ねられて来た.世界的に睡眠研究が進む中,睡眠問題は取り組むべき重要課題として認識されるようになり,日本を含む各国で,国家的健康戦略の1 つとして取り上げられつつある。このような流れの中で,過去10 年間を振り返って,日本における睡眠障害の頻度(有症率)と睡眠障害による健康影響について,エビデンスをもとにレビューすることは,公衆衛生上,有意義なことと考える。
文献レビューの結果,睡眠障害の有症率は,慢性不眠で約20%,睡眠時無呼吸症候群で3% ~ 22%,周期性四肢運動障害で2 ~ 12%, レストレスレッグス症候群で0.96 ~ 1.80%,ナルコレプシーで0.16 ~ 0.59%,睡眠相後退障害で0.13 ~ 0.40%であった。
健康影響に関するコホート研究では,死亡に対し短時間睡眠で1.3 ~ 2.4,長時間睡眠で1.4 ~ 1.6,2 型糖尿病の罹病に対し入眠困難で1.6 ~ 3.0,中途覚醒で2.2 と有意なリスク比,入眠困難と抑うつとの間で1.6 と有意なオッズ比を認めた.日本国内外のコホート研究に基づくメタアナリシス研究でも同様の結果であった。
以上より,睡眠障害へ適切に対処することが人々の健康増進やQOL の向上に大きく寄与することが示唆された。そのためには,睡眠衛生に関する健康教育の充実をはかるとともに,それを支援する社会や職場での環境整備が重要である。また,睡眠障害の中には,通常の睡眠薬では無効な難治性の神経筋疾患なども含まれており,睡眠専門医との連携など保健医療福祉における環境整備も進める必要がある。
キーワード:睡眠障害,睡眠時間,不眠,死亡,罹病

Ⅰ.はじめに
近年,国内外の数多くの睡眠研究によって,睡眠障害が罹病のリスクを高め生命予後を悪化させるというエビデンスが積み重ねられて来た.世界的に睡眠研究が進む中,睡眠問題は取り組むべき重要課題として認識されるようになり,日本を含む各国で,国家的健康戦略の1 つとして取り上げられつつある.このような流れの中で,過去10 年間における日本の睡眠障害の実態を明らかにし,その健康影響についてエビデンスをもとに概観することは,公衆衛生上,有意義なことと考える。
そこで,本稿では,ヒトの正常睡眠と睡眠障害について概説した上で,これまでに蓄積された疫学研究の成果をもとに,日本における睡眠障害の頻度(有症率)と健康影響についてレビューする。

Ⅱ.睡眠の量,質,リズム
私たちの眠り(睡眠)と目覚め(覚醒)は,体内にある生物時計による時刻依存性(サーカディアンリズム)と,時刻に依存しないで覚醒時間の長さによって量と質が決定される恒常性維持機能(ホメオスターシス)によって制御されている.以下に,ヒトの正常睡眠について簡単に解説する。

1.睡眠の量と質
夜間ヒトの睡眠中に電極を付けて終夜ポリグラフ(脳波・眼球運動・筋電位)をとると,脳波では,覚醒→ノンレム睡眠(段階1 →段階2 →段階3 →段階4)→レム睡眠を1 サイクル(約90 分)として,1 晩に3 ~ 5 サイクルを繰り返す.覚醒と浅いノンレム睡眠(段階1 と段階2)が混在する移行期を入眠過程という。浅いノンレム睡眠から,徐波睡眠(段階3 と段階4)とよばれる深いノンレム睡眠へ進み,レム睡眠(脳波↑,筋電位↓,急速眼球運動)を経て1 サイクルが終わる[1]。
Ohayon ら[2] は,5 ~ 102 歳の健常人3,577 人(5-19 歳:1,186 人,20-102 歳: 2,391 人)を対象に実施された終夜ポリグラフまたはアクチグラフから得られた睡眠変数(総睡眠時間,睡眠潜時,睡眠効率(睡眠/(睡眠+覚醒)),睡眠段階1(%),睡眠段階2( %),徐波睡眠(%),レム睡眠(%),レム睡眠潜時,中途覚醒時間)をプールし,年齢による睡眠変数への影響についてメタアナリシスを行った(図1)。
この研究によれば,年齢が進むにつれて,総睡眠時間,睡眠効率,徐波睡眠,レム睡眠,レム睡眠潜時が減少,睡眠潜時,中途覚醒時間,睡眠段階1,睡眠段階2 が増加することが認められた.年齢以外では,精神疾患,身体疾患,服薬や飲酒,睡眠時無呼吸などの睡眠障害,性別,睡眠習慣などが,睡眠変数の分布に影響を及ぼすことが確認された。

2.睡眠・覚醒リズム
ヒトの睡眠・覚醒リズム(概日リズム)の概念図を示す(図2)[3,4].生物時計の機能は,①自律性の概日リズム,②昼夜変化(明暗サイクル)への同調,③生体機能への概日リズムの伝達と発現の3 要素に分解できる.睡眠・覚醒リズムあるいは睡眠・覚醒傾向は,生物時計,恒常性維持機能,明暗サイクル(光)によって制御され,その他の要因(図2 の左上のボックス内,右のボックス内)によって影響を受ける。
生物時計自体の発する概日リズムを直接測定することはできないが,深部体温,メラトニン,ホルモン(コルチゾール,成長ホルモン,甲状腺刺激ホルモン,プロラクチンなど)の測定値が概日リズムを示すことによって,生物時計の概日リズムを間接的に観測することができる。

Ⅲ.睡眠障害
睡眠障害に関する国際分類には,世界保健機関(WHO)による「疾病及び関連保健問題の国際統計分類(International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems(ICD)),米国精神医学会(APA)による「精神障害の診断と統計の手引き(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders( DSM))」などがあるが,ここでは,米国睡眠障害連合(ASDA)が中心となってまとめた「睡眠障害国際分類(International Classifi cation of Sleep Disorders(ICSD))」を紹介する。加えて,主な睡眠障害が日本ではどのくらいの頻度でみられるのか,これまでに行われた疫学研究をもとに紹介する。

1.睡眠障害国際分類
2005 年に改訂された睡眠障害国際分類第2 版(ICSD-2)[5,6] による主要な睡眠障害(8 項目)を表1 に示す。


それぞれの睡眠障害は,さらに次のように,細分類される。
不眠症(適応障害性,精神生理性,逆説性,特発性,精神障害,不適切な睡眠衛生,行動的(小児期),薬剤・物質,内科的疾患,特定不能(非器質的),特定不能(器質的)),睡眠関連呼吸障害(中枢性睡眠時無呼吸症候群,閉塞性睡眠時無呼吸症候群,睡眠関連低換気/ 低酸素血症症候群,その他),中枢性過眠症(ナルコレプシー,反復性,特発性,行動起因性睡眠不足症候群,内科的疾患,薬剤・物質,特定不能(非器質的),特定不能(器質的)),概日リズム睡眠障害(睡眠相後退型,睡眠相前進型,不規則睡眠・覚醒リズム,自由継続型,時差型,交代勤務型,内科的疾患,薬剤・物質,その他),睡眠時随伴症(ノンレム睡眠からの覚醒障害,レム睡眠関連,その他),睡眠関連運動障害(レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群),周期性四肢運動障害,睡眠関連下肢こむらがえり,睡眠関連歯ぎしり,睡眠関連律動性運動障害,特定不能,薬剤・物質,身体疾患),孤発性の諸症状・正常範囲内の異型症状・未解決の諸問題(長時間睡眠者,短時間睡眠者,いびき,寝言,ひきつけ,ミオクローヌス),その他の睡眠障害(環境性,その他)。
いずれの睡眠障害も,疾患特異的な症状のほかに,夜間の不眠や日中の眠気といった症状を呈する。睡眠障害に応じて治療方法が異なるので,ICSD-2 に基づいて,正しく診断・分類することが肝要である。

2.睡眠障害の頻度
表2 に,それぞれの睡眠障害を有する人々がどれくらいいるのか,日本で実施された主な疫学研究の結果(有症率)を示す。

いずれも地域・職域で行われた比較的大規模なヒト集団を対象としたものであるため,その多くは,目的とする睡眠障害に適した質問紙を用いて,対象者の自己申告に基づき,睡眠障害があるかどうかの判定を行っている。
1997 年に実施された全国調査によれば,入眠困難(寝付きが悪い)や中途覚醒(夜間・早朝に目が覚める)などの不眠の症状が一時的ではなく1 ヶ月以上続く,慢性不眠の有症率は約20% と推定された[7,8].ICSD-2(2005 年)の不眠症の判定基準では[5],夜間の不眠の症状に,日中の機能障害(日中の眠気,注意力・集中力の低下など)が追記されたので,この判定基準に照らし合わせると,不眠症の有症率は,これよりも低くなるであろう。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群の判定の場合には,終夜ポリグラフ検査による睡眠中の呼吸イベント(無呼吸・低呼吸/ 睡眠1 時間)の確認が必須であるが[5],疫学研究では,携帯型の簡易装置(パルスオキシメーター,鼻口呼吸センサー,気道音センサー)を用いて睡眠1 時間あたりの動脈血酸素飽和度の3%以上の低下や無呼吸・低呼吸の頻度を測定して代用している.睡眠時無呼吸症候群の有症率は,おそらく対象とした集団や測定方法の違いなどからであろう,低いものでは約3%(地域住民女性),高いものでは
約22%(職域男性)と,大きな開きがみられた[9-12]。
ナルコレプシーの有症率は0.16 ~ 0.59%[13,14],睡眠相後退障害の有症率は0.13 ~ 0.40% [15,16],レストレスレッグス症候群の有症率は0.96 ~ 1.80%[17-19] と,不眠症や睡眠時無呼吸症候群に比べると,その頻度は低い。
周期性四肢運動障害は,ノンレム睡眠期に足関節の周期的な不随意運動によって夜間の睡眠が妨げられる障害であるため,判定には終夜ポリグラフ検査が必須である[5]。
ここで報告されている周期性四肢運動障害の有症率2 ~12%[20,21] は,第3 者(ベッドパートナーやルームメイトなど)による評価(眠っている間に足のビクンとする動きがある)に基づいて判定されたものである。

Ⅳ.睡眠と健康
ここでは,睡眠時間と死亡(総死亡)や罹病(2 型糖尿病),慢性不眠と併存疾患や罹病(2 型糖尿病,うつ病)に関して,これまでに蓄積された疫学研究の成果から,現時点で明らかになっていることについて解説する。

1.睡眠時間
1)分布
2007 年に厚生労働省によって実施された2 つの実態調査(国民健康・栄養調査[22]) と労働安全衛生特別調査[23])の報告をもとに,睡眠時間の分布を示す(図3)。

無作為に抽出された全国の15 歳以上の一般住民(8,119 人)および20 歳以上の民営事業所従業員(11,440 人)ともに,6-6.9 時間を中央値・最頻値とした正規分布をしていた。睡眠時間が6 時間未満の者の割合は,15 歳以上の住民では,男性26%,女性31%,20 歳以上の従業員では,男性41%,女性45% であった.年齢階級別(図4)では40-49 歳(37%),

職種別(図5)では保安(68%),運輸(50%),営業・サービス(49%)が高い割合を示した.一般住民[24],ホワイトカラー[25],シフトワーカー[26] を対象とした先行研究では,睡眠時間が6 時間を下回ると,日中に過度の眠気を来すことが報告されている。


睡眠時間が9 時間以上の者に関しては,従業員ではみられなかったが,15 歳以上の一般住民では全体で3% であった(図3)。これを年齢階級別に見ると,70 歳以上では10% に上っていたが,70 歳未満は2% 以下であった(図4).終夜ポリグラフから客観的に得られた健常人の睡眠時間は,年齢とともに減少することが確認されている(図1)。
高齢者の場合,本人の自己申告(アンケート調査や生活時間調査など)による睡眠時間には,実際の睡眠時間(図1の総睡眠時間に相当)の他に,床の中で寝付くまでに要する時間(図1 の睡眠潜時に相当)や途中で目が覚めた時間(図1 の中途覚醒に相当)や午睡の時間が含まれている可能性がある。

2)死亡
近年,多くの疫学研究(コホート研究)により,睡眠時間が総死亡と有意な関連(U字型)を示したとする報告が相次いだ.これらのコホート研究をもとに,Gallicchio Lら[27] とCappuccio FP ら[28] は,それぞれ独自に睡眠時間と死亡に関するメタアナリシスを行った.メタアナリシスには,異質性や公表バイアスなど研究方法上の限界はあるものの,ここでは,2009 年3 月までに発表された論文をもとにCappuccio FP ら[28] が行ったメタアナリシスによる最新の知見を紹介する.この中には,日本からのコホート研究[29-33] が含まれているが,同一のコホート研究からの発表論文[32,33] は基準に合致した方が採用されている.その結果,死亡に対する相対リスク(95% 信頼区間)は,短時間睡眠(7 時間未満,6 時間未満,5 時間未満,4時間未満と定義は異なる)で1.12(1.06-1.18),長時間睡眠(8時間以上,9-9.9 時間,9 時間以上,10 時間以上,12 時間以上と定義は異なる)で1.30(1.22-1.38)と有意に高くなっていた(表3)。

短時間睡眠と死亡との因果関係の機序については,充分に解明されているわけではないが,短時間睡眠による糖代謝および交感神経系や免疫系への影響が示唆されている。長時間睡眠と死亡との因果関係については,その機序を示唆する研究は今のところ無い。むしろ,調整しきれなかった交絡要因(潜在要因を含む)や併存疾患によるものではないかと考えられている.例えば,長時間睡眠と関連があるとされる,芳しくない健康状態,診断のついていない病気,身体活動状態の低下,抑うつ状態,良好ではない社会経済状態などである。

3)2 型糖尿病
Cappuccio FP ら[34] は,2009 年4 月までに発表されたコホート研究の論文をもとに,睡眠の量(睡眠時間)や質(不眠)と2 型糖尿病の罹病に関するメタアナリシスを行った(表3).その結果,2 型糖尿病の罹病に対する相対リスクは,短時間睡眠(7 時間未満,6 時間未満,5 時間未満,と定義は異なる)で1.28(1.03-1.60),長時間睡眠(8 時間以上9 時間以上と定義は異なる)で1.48(1.13-1.96)と有意に高くなっていた.これらの因果関係の機序については,Ⅳ -1-2)と同様に,考えられている。
なお,この中には,日本から職域でのコホート研究(6,509人)[35] が含まれているが,2 型糖尿病の罹病に対する相対リスクは,短時間睡眠,長時間睡眠,いずれにおいても有意ではなかった。

2.不眠
1)併存する症状や疾患
不眠の症状は,さまざまな心身の症状と関連しており,身体疾患や精神疾患などと併存している[5].前述のⅢ- 2で紹介した全国調査によれば,慢性不眠の症状(入眠困難や中途覚醒)と関連する心身の症状として,腰痛,心窩部痛,体重減少,頭痛,疲労,心配,いらいら,興味の喪失[36],併存疾患として,高血圧症,心疾患,糖尿病,筋骨格系疾患,胃・十二指腸潰瘍[37] が認められた。

2)2 型糖尿病
前述したCappuccio FP ら[34] による,睡眠の量(睡眠時間)や質(不眠)と2 型糖尿病の罹病に関するメタアナリシスでは,2 型糖尿病の罹病に対する不眠の症状の相対リスクは,入眠困難で1.57(1.25-1.97),中途覚醒で1.84(1.39-2.43)と有意に高くなっていた.これらの因果関係の機序については,Ⅳ -1-2)と同様に,考えられている。
なお,この中には,日本から,前述の職域でのコホート研究[35] と地域でのコホート研究(2,265人)[38] が含まれている. 地域のコホート研究では, 入眠困難で2.98(1.36-6.53),中途覚醒で2.23(1.08-4.61),職域のコホート研究では入眠困難で1.62(1.01-2.59)と有意であったものの,中途覚醒では1.36(0.87-2.14)と有意差を認めることができなかった.職域のコホート研究では,睡眠時間でも有意差を認めなかったことなどを考え合わせると,理由の1 つとして,健康労働者効果などが考えられる。

3)うつ病
Baglioni C ら[39] は,2010 年2 月までに発表されたコホート研究の論文をもとに,主としてDSM- ⅣまたはTR に基づく不眠症とうつ病の罹病に関するメタアナリシスを行った(表3).その結果,うつ病の罹病に対する不眠症のオッズ比(95% 信頼区間)は,2.10(1.86-2.38)であった.なお,この中には,日本からの研究は含まれていなかった。
近年,日本において,不眠の症状と抑うつの関連をみたコホート研究では,65 歳以上の地域住民3,065 人を3 年間追跡した結果,入眠困難を有する者はそうでない者に比べ抑うつを呈したオッズ比が1.59(1.01-2.50)であったと報告されている[40]。

Ⅴ.おわりに
以上,日本における睡眠障害の頻度と睡眠障害による健康影響について,解説した.夜間の睡眠障害と日中のQOL(主観的健康感の低下や仕事上・人間関係上のトラブルや事故など)の低下には有意な関連がある[41].しかしながら,睡眠が障害されても適切な対処行動が取られず,寝酒を常用する(男性37.4%,女性10.0%)などして,かえって早朝覚醒を来し充分な睡眠を維持できず悪循環に陥る[42]。
睡眠障害に適切に対処することによって,人々の健康増進やQOL の向上に,大いに貢献できるものと考えられる。
表4 に睡眠障害に対処するための指針を示した。
一人一人が睡眠衛生の面から自分に合った睡眠を確保できるよう,健康教育の充実をはかるとともに,それを支援する社会や職場での環境整備が求められている.睡眠障害の多くが,夜間の不眠の症状に日中の眠気など不眠症に共通の症状を呈するが[5],通常の睡眠薬では効果が期待できない疾患,あるいは憎悪してしまう疾患もある.この中には,難治性の神経筋疾患や神経変性疾患なども含まれている[43].症状が改善しない場合には,睡眠障害を専門とする医師による診断と治療が必要となる.保健医療福祉の諸機関と睡眠専門医療機関との連携といった環境面での整備も望まれるところである。

文献
[1] Carskadon M, Dement WC. Normal human sleep:an overview. In: Kryger MH, Roth T, Dement WC,editors. Principles and practice of sleep medicine.4th ed. Philadelphia: Elsevier Saunders; 2005. p.13-23.
[2] Ohayon MM, Carskadon MA, Guilleminault C,Vitiello MV. Meta-analysis of quantitative sleep parameters from childhood to old age in healthy individuals: developing normative sleep values across the human lifespan. Sleep. 2004;27(7):1255-73.
[3] Turek FW. Chronobiology. In: Kryger MH, Roth T, Dement WC, editors. Principles and practice of sleep medicine. 4th ed. Philadelphia: Elsevier Saunders;2005. p.375-443.
[4] 本間研一,堀忠雄,清水徹男,内山真,木村真由美,千葉茂,他.生物リズムと睡眠.日本睡眠学会,編.睡眠学.東京:朝倉書店;2009.p.150-240.
[5] American Academy of Sleep Medicine. International classification of sleep disorders. 2nd ed.: diagnostic and coding manual. Westchester (IL): American Academy of Sleep Medicine; 2005.
[6] 大川匡子.睡眠障害の分類と診断基準の動向をみる.
清水徹男,編.睡眠障害治療の新たなストラテジー -生活習慣病からみた不眠症治療の最前線-.東京:先端医学社;2006.p.24-33.
[7] Kim K, Uchiyama M, Okawa M, Liu X, Ogihara R.An epidemiological study of insomnia among the Japanese general population. Sleep. 2000;23:1-7.
[8] Doi Y, Minowa M, Okawa M, Uchiyama M.Prevalence of sleep disturbance and hypnotic medication use in relation to sociodemographic factors in the general Japanese adult population. J Epidemiol. 2000;10:79-86.
[9] Nakayama-Ashida Y, Takegami M, Chin K, Sumi K,Nakamura T, Takahashi K, et al. Sleep-disordered breathing in the usual lifestyle setting as detected with home monitoring in a population of working men in Japan. Sleep. 2008;31:419-25.
[10] Tanigawa T, Tachibana N, Yamagishi K, Muraki I,Kudo M, Ohira T, et al. Relationship between sleepdisordered breathing and blood pressure levels in community-based samples of Japanese men. Hypertens Res. 2004;27:479-84.
[11] Cui R, Tanigawa T, Sakurai S, Yamagishi K, Imano H, Ohira T, et al. Associations of sleep-disordered breathing with excessive daytime sleepiness and blood pressure in Japanese women. Hypertens Res. 2008;31:501-6.
[12] Cui R, Tanigawa T, Sakurai S, Yamagishi K, Iso H. Relationships between sleep-disordered breathing and blood pressure and excessive daytime sleepiness among truck drivers. Hypertens Res. 2006;29:605-10.
[13] Honda Y. Census of narcolepsy, cataplexy, and sleep life among teen-agers in Fujisawa City (abstract).Sleep Res. 1979;8:191.
[14] Tashiro T, Kanbayashi T, Iijima S, Hishikawa Y.An epidemiological study of narcolepsy in Japanese (abstract). J Sleep Res. 1992;1(suppl 1):228.
[15] Yazaki M, Shirakawa S, Okawa M, Takahashi K.Demography of sleep disturbances associated with circadian rhythm disorders in Japan. Psychiatry Clin Neurosci. 1999;53:267-8.
[16] Ohta T. Circadian rhythm sleep disorders: a brief review with special reference to long term follow-up.Nagoya J Med Sci. 1995;58:83-93.
[17] Mizuno S, Miyaoka T, Inagaki T, Horiguchi J.Prevalence of restless legs syndrome in noninstitutionalized Japanese elderly. Psychiatry Clin Neurosci. 2005;59:461-5.
[18] Tsuboi Y, Imamura A, Sugimura M, Nakano S,Shirakawa S, Yamada T. Prevalence of restless legs syndrome in a Japanese elderly population.Parkinsonism Relat Disord. 2009;15:598-601.
[19] Nomura T, Inoue Y, Kusumi M, Uemura Y,Nakashima K. Prevalence of restless legs syndrome in a rural community in Japan. Mov Disord.2008;23:2363-9.
[20] Kageyama T, Kabuto M, Nitta H, Kurokawa Y,Taira K, Suzuki S, et al. Prevaleces of periodic limb movement-like and restless legs-like symptoms among Japanese adults. Psychiatry Clin Neurosci. 2000;54:296-8.
[21] Doi Y, Inoue Y, Minowa M, Uchiyama M, Okawa M Periodic leg movements during sleep in Japanese community-dwelling adults based on the assessments of their bed partners. J Epidemiol. 2003;13:259-65.
[22] 厚生労働省.平成19 年国民健康・栄養調査報告.第4 部生活習慣調査.1 日平均睡眠時間.P. 243.http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou09/dl/01-04.pdf (accessed 2012-2-27)
[23] 厚生労働省.平成19 年労働安全衛生特別調査(労働者健康状況調査).睡眠時間階級別労働者割.http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001020613&cycode=0 (accessed 2012-2-27)
[24] Liu X, Uchiyama M, Kim K, Okawa M, Shibui K,Kudo Y, et al. Sleep loss and daytime sleepiness in the general adult population of Japan. Psychiatry Research. 2000;93:1-11.
[25] Doi Y, Minowa M. Gender diff erences in excessive daytime sleepiness among Japanese workers. Social Science & Medicine. 2003;56:883-94.
[26] Ohayon MM, Smolensky MH, Roth T. Consequences of shiftworking on sleep duration, sleepiness, and sleep attacks. Chronobiol Int. 2010;27:575-89.
[27] Gallicchio L, Kalesan B. Sleep duration and mortality:a systematic review and meta-analysis. J Sleep Res.2009;18:148-58.
[28] Cappuccio FP, D’Elia L, Strazzullo P, Miller MA.Sleep duration and all-cause mortality: a systematic review and meta-analysis of prospective studies.Sleep. 2010;33:585-92.
[29] Tsubono Y, Fukao A, Hisamichi S. Health practices and mortality in a rural Japanese population.Tohoku J Exp Med. 1993;171:339-48.
[30] Kojima M, Wakai K, Kawamura T, Tamakoshi A, Aoki R, Lin Y, et al. Sleep patterns and total mortality: a 12-year follow-up study in Japan. J Epidemiol. 2000;10:87-93.
[31] Amagai Y, Ishikawa S, Gotoh T, Doi Y, Kayaba K, Nakamura Y, et al. Sleep duration and mortality in Japan: the Jichi Medical School Cohort Study. J Epidemiol. 2004;14:124-8.
[32] Tamakoshi A, Ohno Y; JACC Study Group. Selfreported
sleep duration as a predictor of all-cause mortality: results from the JACC study, Japan. Sleep. 2004;27:51-4.
[33] Ikehara S, Iso H, Date C, Kikuchi S, Watanabe Y, Wada Y, et al.; JACC Study Group. Association of sleep duration with mortality from cardiovascular disease and other causes for Japanese men and women: the JACC study. Sleep. 2009;32:295-301.
[34] Cappuccio FP, D’Elia L, Strazzullo P, Miller MA.Quantity and quality of sleep and incidence of type 2 diabetes: a systematic review and meta-analysis.Diabetes Care. 2010;33:414-20.
[35] Hayashino Y, Fukuhara S, Suzukamo Y, OkamuraT, Tanaka T, Ueshima H, and the HIPOP-OHP Research group. Relation between sleep quality and quantity, quality of life, and risk of developing diabetes in healthy workers in Japan: the High-risk and Population Strategy for Occupational Health
Promotion (HIPOP-OHP) Study. BMC Public Health. 2007;7:129.
[36] Kim K, Uchiyama M, Liu X, Shibui K, Ohida T, Ogihara R,et al. Somatic and psychological complaints and their correlates with insomnia in the Japanese general population. Psychosom Med.2001;63:441-6.
[37] Doi Y, Minowa M, Okawa M, Uchiyama M. Sleepmedication for symptomatic insomnia in the general
population of Japan. Sleep and Biological Rhythms.2005;3:149-57.
[38] Kawakami N, Takatsuka N, Shimizu H. Sleep disturbance and onset of type 2 diabetes. Diabetes Care. 2004;27:282-3.
[39] Baglioni C, Battagliese G, Feige B, Spiegelhalder K, Nissen C, Voderholzer U, et al.. Insomnia as a predictor of depression: a meta-analytic evaluation of longitudinal epidemiological studies. J Aff ect Disord.2011;135(1-3):10-9.
[40] Yokoyama E, Kaneita Y, Saito Y, Uchiyama M, Matsuzaki Y, Tamaki T, et al. Association between depression and insomnia subtypes: a longitudinal study on the elderly in Japan. Sleep. 2010;33:1693-702.
[41] Doi Y, Minowa M, Tango T. Impact and correlates of poor sleep quality in Japanese white-collar employees. Sleep. 2003;26:467-71.
[42] Kaneita Y, Uchiyama M, Takemura S, Yokoyama E, Miyake T, Harano S,et al. Use of alcohol and hypnotic medication as aids to sleep among the Japanese general population. Sleep Med. 2007;8(7-8):723-32.
[43] Culebras A, ed. Sleep disorders and neurologic diseases, 2nd ed. New York: Informa Healthcare USA ; 2007.

ストレス減で活力ある未来に貢献する、株式会社RUDDER。

特許出願済み。まぶしい!うるさい!寒い!を解消。安眠家具「Sleep Labo」国産家具の安心安全をお届けします。

うるさいいびき、止まらない、止められない。でも大丈夫。  いびきを解決する唯一の方法。

お求めのショップへは緑ボタンをクリック(BASE)

sleeplaborogobotan2

代金引換現金でのご購入は黄色ボタンをクリック

sleeplaborogo%e4%bb%a3%e5%bc%95botan

母の薬草

大宮は夏祭りです。今日の夜は山車も出てにぎわいます。ここのところ毎日夕立がざっと来るので傘を持って出かけましょうね。

今日ご紹介する論文は母の薬草と言われるカモミールの効果です。

(論文紹介)総説植物カモミールの摂食が心身に及ぼす効果

本日ご紹介する論文は、カモミールの安眠効果に関するものです。

カモミールは母の薬草と言われるように、女性に効果があると言われる薬草でもあるのですが、リラックス効果を調べると、本当に男性よりも女性により効果的であるという結果がでたということです。

総説植物カモミールの摂食が心身に及ぼす効果

おわりにからまとめ
既にカモミール茶や温めて食べるカモミールゼリーが自律神経活動に影響を与え副交感神経優位をもたらし,この現象と相関して感情評価尺度によるリラックス感得点が上昇することが明らかにされた。一方,植物カモミールに含まれる香気成分やその他の含有成分が心身に及ぼす作用機構や作用物質などについて,新しい知見も見出されつつあるが未解明の部分がまだ多く,特に睡眠に対する影響などについての研究が必要と考えられる。
今後はこれらの研究成果が,例えば睡眠不満やストレスに悩む中高年世代や介護高齢者の睡眠改善へ応用され,人々の健康維持や向上に貢献することが期待される。

ストレス減で活力ある未来に貢献する、株式会社RUDDER。

特許出願済み。まぶしい!うるさい!寒い!を解消。安眠家具「Sleep Labo」国産家具の安心安全をお届けします。

うるさいいびき、止まらない、止められない。でも大丈夫。  いびきを解決する唯一の方法。

お求めのショップへは緑ボタンをクリック(BASE)

sleeplaborogobotan2

代金引換現金でのご購入は黄色ボタンをクリック

sleeplaborogo%e4%bb%a3%e5%bc%95botan

睡眠障害の根本治療

8月に入りました。暑さも本番。ちょっと動くだけで汗だくになります。何度もシャワーを浴びたり着替えたりして、洗濯物が多い。

さて本日ご紹介するのは、ナルコレプシーの治療効果を確認したというニュースリリースです。睡眠障害の根本治療の可能性を秘めています。

(記事紹介)ナルコレプシーの病因治療効果を確認

本日は、筑波大学の国際総合睡眠医科学研究機構から「ナルコレプシーの病因治療効果を確認」のニュースリリースを紹介します。

この研究結果が、ナルコレプシーだけでなく、多くの睡眠障害の根本治療のきっかけになる可能性を秘めていると思います。

特に睡眠時無呼吸症候群のような、実際に眠れていないと判断されている睡眠障害患者にどのような効果があるのか今後の研究成果を待ちたいですね。

プレスリリース 

2017.5.16|国立大学法人   筑波大学   国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-­IIIS) 

      ナルコレプシーの病因治療効果を確認 

—   目覚めを制御する低分子医薬の新たな効果   —    

https://www.tsukuba.ac.jp/wp-content/uploads/170516yanagisawa-1.pdf

研究成果のポイント  

1.   オレキシン*1受容体作動薬*2YNT-­185 には、ナルコレプシーの症状であるカタプレキシー*3を抑制する効果があることを明らかにしました。さらに活動期に連日投与してもカタプレキシー発作の抑制効果は持続することが確かめられました。 

2.   正常マウスに YNT-­185 を末梢投与すると、覚醒時間が延長されることを確認しました。 

3.   YNT-­185 の連日投与により、マウスの体重増加が抑制されました。 

4.   オレキシン受容体作動薬はナルコレプシーの病因治療薬として有効であることが示されました。

過剰な眠気を伴う他の睡眠障害を改善する創薬にもつながることが期待されます。    

ナルコレプシーは、日中の強い眠気やカタプレキシーなどを主症状とし、患者の社会生活に深刻な影響を及ぼす睡眠障害です。症状を緩和させる薬による対症療法はありますが、根本的な治療法はありません。筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-­IIIS)の研究グループは、同機構で創出したオレキシン受容体作動薬YNT-­185にはカタプレキシーを抑制する効果があるだけでなく、覚醒時間の延長を促し、体重増加を抑える働きがあることを発見しました。これらの結果により、オレキシン受容体作動薬がナルコレプシーの病因治療薬として有効であることが示されました。他のさまざまな原因によってもたらされる過剰な眠気を改善する創薬にもつながることが期待されます。 

本研究はWPI-­IIISの入鹿山-­友部容子、小川靖裕、富永拡、柳沢正史らの研究グループによって行なわれ、米国科学アカデミー紀要(PNAS)オンライン版で5月15日現地時間午後3時(日本時間16日午前4時)に成果が先行公開されました。 

研究の背景  

ナルコレプシーは、日中の耐えがたい眠気や、感情の高まりなどにより身体の筋肉が脱力する情動脱力発作(カタプレキシー)などを主な症状とし、患者の社会生活全般に深刻な影響を及ぼす睡眠障害です。脳内視床下部に存在し、睡眠覚醒を制御するオレキシン産生細胞が脱落しオレキシンが欠乏することで生じることが明らかとなっていますが、その治療は薬物による対症治療と生活指導のみであり、根本的な治療方法が未だにないのが現状です。 

マウスを使った研究では、2 種類あるオレキシン受容体(1 型と 2 型)の両方を欠損するとナルコレプシーが発症しますが、これらの受容体のうち、1 型受容体のみの欠損では睡眠覚醒の異常は見られません。一方で、2 型受容体を欠損すると、ナルコレプシー症状が起こります。このことから、睡眠覚醒の制御においては 2 型受容体がより重要であると考えられています。 

マウスの脳内にオレキシンを直接投与することでナルコレプシーの症状は改善されますが、静脈 や経口などによる末梢投与では、オレキシンが血液脳関門*4を通過することができないため効果はなく、ヒトへの応用の大きな妨げとなっています。そのため、オレキシンと同様の機能を示し、末梢投与でも血液脳関門を通過し治療効果を発揮するオレキシン受容体作動薬の創出が試みられてきました。2015 年に、WPI-­IIIS の長瀬博教授らのグループがオレキシン受容体作動薬として機能する化合物 YNT-­185 の創出に成功しました(Nagahara  et  al.,  J.  Med.  Chem.  2015)。本研究では、YNT-­185 のナルコレプシー症状緩和作用をナルコレプシーモデルマウスで詳細に評価・解析し、ナルコレプシーの根本治療薬としての可能性を検討しました。    

研究内容と成果  

研究グループは、ヒトオレキシン受容体を定常的に発現された細胞とマウス脳スライスを用いて、YNT-­185 がオレキシン 2 型受容体に対する選択的作動薬として働くことを確認しました。睡眠覚醒への影響を調べるために、YNT-­185 をマウスに脳室内投与して脳波測定による睡眠解析を行なったところ、活動期の覚醒時間が延長することが明らかとなりました。作動薬の効果が消失したあとに、過剰に眠るような行動(睡眠リバウンド)は見られませんでした。腹腔内、静脈、経口などの末梢投与でも同様の効果が見られたことから、YNT-­185 は血液脳関門を通過することが確認されました。

一方、オレキシン受容体を欠損したマウスではこの化合物を投与しても作用が見られなかったことから、YNT-­185 はオレキシン受容体を介して作用することが確認されました。ナルコレプシー症状への治療の有効性を調べるため、カタプレキシーを人為的に生じさせたマウスに YNT-­185 を投与したところ、カタプレキシーが抑制されることが示されました(図 1)。作動薬を活動期(暗期)に 3時間毎、3 晩続けて使用した場合も、効果は減弱することなく、症状を抑制しました。さらに、ナルコレプシー患者は体重が増加する傾向にありますが、同化合物をマウスに 1 日 1 回、14 日間連日投与すると、体重の増加が抑制されることがわかりました(図 2)。    

今後の展開  

YNT-­185 にはカタプレキシー抑制効果があったことから、オレキシン 2 型受容体作動薬がナルコレプシーの病因治療薬として有効であることが示されました。さらに、ナルコレプシー以外の睡眠障害、例えばうつ病症状による過眠症、薬の副作用による過剰な眠気、時差ボケやシフトワークによる眠気を改善するための創薬にもつながります。眠気改善効果についてさらに詳細に検討するため、今後は概日リズム睡眠障害モデルマウスなどを用いた評価を行なう予定です。    

  参考図  

      図 1. ナルコレプシーを発症したマウスに YNT-­185 を投与することにより、カタプレキシーが抑制された。    

   図 2. YNT-­185 をマウスに 1 日 1 回、14 日間連続で投与すると体重の増加が抑制された。    

用語解説  

(1)   オレキシン 

柳沢らのグループにより発見された、神経伝達を司るペプチドのひとつ。視床下部に存在するオレキシン産生神経から分泌され、脳の広い領域に作用する。オレキシンは覚醒の維持において非常に重要な役割を担っている。 

  (2)   作動薬 

受容体に結合し、生体物質(今回の場合、オレキシン)と同様の細胞内の情報伝達系を作動させる薬物。作動薬が受容体に結合すると受容体の構造が変化し、生体応答を引き起こす。 

(3)   カタプレキシー 

ナルコレプシーの症状のひとつで情動脱力発作と呼ばれる。感情の高まりなどにより、全身または身体の一部の筋肉が脱力する。 

(4)   血液脳関門 

様々な有害物質から脳組織を守るため、血液から脳内への物質の移行を制限する機能。脳のエネルギー源となるアミノ酸やブドウ糖などの必須物質は脳内に選択的に輸送されるが、ペプチドやタンパク質などそれ以外の多くの物質は、このバリア機能が存在するため脳内に自由に入ることができない。 

掲載論文  

【題 名】A-­non-­peptide  orexin  type-­2  receptor  agonist  ameliorates  narcolepsy-­cataplexy  symptoms  in  mouse  model.  

   (和訳:非ペプチドオレキシン 2 型受容体作動薬によるナルコレプシー症状の改善) 

【 著 者 名 】 Yoko   Irukayama-­Tomobe,   Yasuhiro   Ogawa,Hiromu   Tominaga,   Yukiko   Ishikawa,   Naoto  Hosokawa,  Yuki  Kawabe,  Shuntaro  Uchida,  Sinobu  Ambai,  Ryo  Nakajima,  Tsuyoshi  Saitoh,  Takeshi  Kanda,  Kaspar  Vogt,  Takeshi  Sakurai,  Hiroshi,  Nagase,  and  Masashi  Yanagisawa 

【掲載誌】Proceedings  of  National  Academy  of  Science  USA 

DOI:10.1073/pnas.1700499114 

お問い合わせ  

筑波大学   国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-­IIIS)広報連携チーム 担当:雀部(ささべ)

、樋江井(ひえい)

住所   〒305-­8575 茨城県つくば市天王台1-­1-­1 睡眠医科学研究棟 

E-­mail   wpi-­iiis-­alliance@ml.cc.tsukuba.ac.jp 

電話   029-­853-­5857 

ストレス減で活力ある未来に貢献する、株式会社RUDDER。

特許出願済み。まぶしい!うるさい!寒い!を解消。安眠家具「Sleep Labo」国産家具の安心安全をお届けします。

うるさいいびき、止まらない、止められない。でも大丈夫。  いびきを解決する唯一の方法。

お求めのショップへは緑ボタンをクリック(BASE)

sleeplaborogobotan2

代金引換現金でのご購入は黄色ボタンをクリック

sleeplaborogo%e4%bb%a3%e5%bc%95botan

SEOのストレス

Google検索のアルゴリズムが変更になってからサイトの表示順位が低迷しています。同じ検索をBingでやると、かなり上位にいくつも表示されます。また、Googleでも画像の検索結果では、上位に自分のサイトの写真が表示されます。Googleでも、通常の検索では上位にあるという事なのでしょうが、サイトランクにしたときは、ずっと下げられてしまうようです。広告費用でも出さないと上位にしてくれないという事なのかもしれません。さてどうしたものか。

本日ご紹介するのは、ストレス対処のための行動が男女差や年齢層によるグループによってどのような差が出るのか。その結果ストレスがどうなるのかをご紹介いたします

(論文紹介)ストレス対処行動

現代日本は、高度な医療体制や清潔な環境等により、世界でも最も長寿の国となりました。

今年3月20日の「国際幸福デー」に先んじて、昨年国連が発表した世界各国の幸福度では、156か国中54位となっています。前年から3位順位を落としてしまいましたね。細かい指標もありますが、日本は人生選択の自由度や性の平等性、他者への寛容さ等が低く見られたようです。

戦争や飢餓などに悩まされない長寿国ではあっても、仕事や人間関係などストレスが多く、それほどの幸福感が得られていないのが現代の日本なのでしょうか?

そのストレスに関しての疫学研究論文がありますので、ご紹介したいと思います。

日本人のストレス対処行動および余暇の過ごし方についての疫学研究

論文の目的は日本国民のストレス対処行動、睡眠のとり方、余暇の過ごし方を調査し、関連性を見ることで、どのような行動がストレス軽減に効果があり、よりよい睡眠をとることができるのかを見ていくということです。

ストレス減で活力ある未来に貢献する、株式会社RUDDER。

特許出願済み。まぶしい!うるさい!寒い!を解消。安眠家具「Sleep Labo」国産家具の安心安全をお届けします。

うるさいいびき、止まらない、止められない。でも大丈夫。  いびきを解決する唯一の方法。

お求めのショップへは緑ボタンをクリック(BASE)

sleeplaborogobotan2

代金引換現金でのご購入は黄色ボタンをクリック

sleeplaborogo%e4%bb%a3%e5%bc%95botan

血管を傷つける糖のイガ

栗の毬(イガ)が忍者の撒菱(マキビシ)のように道路に散らばっています。歩くにも自転車で通るにも気を使いますね。さて、本日紹介する論文は、睡眠障害を除くと糖尿病治療に効くという物。深い睡眠が体を治癒する効果が結構大きいという事ですね。血液中の糖って、栗の毬みたいなもので、血管を傷つけるのです。

(論文紹介)睡眠障害が糖尿病の治療ターゲット

今日紹介する論文は、糖尿病による血管障害の程度を睡眠障害を改善する事で緩和するというものです。糖尿病自体睡眠障害が発生しやすくなることが知られており、症状としての睡眠障害を睡眠薬(オレキシン阻害薬)により改善する事で、糖尿病の症状を改善する結果につながったということです。
オレキシン阻害薬は睡眠導入剤としては穏やかな作用となり、自然な入眠を促すとされています。NHKの「ガッテン!」でも紹介されたのですが、その後「糖尿病に効く睡眠薬をくれ」という問い合わせが増えたという話があります。
間違ってはいけないのが、糖尿病に睡眠薬が効くのではなく、レム睡眠のレベル3とか4の段階の深い睡眠を得ることが、体の修復を助けるために、糖尿病の症状である血管障害を緩和したということです。何でもかんでも薬に頼ろうという考え方はよろしくないと思います。

大阪市立大学
睡眠障害が糖尿病の血糖改善や血管障害防止に有効な治療ターゲットであることを解明
https://www.osaka-cu.ac.jp/ja/news/pdfs/press_150414.pdf

概要
医学研究科 代謝内分泌病態内科学の稲葉雅章(いなばまさあき)教授らのグループは、糖尿病の血糖コントロール悪化で睡眠の質の劣化を伴う睡眠障害が引き起こされること、また睡眠障害が早朝高血圧を起こすことで糖尿病の心血管障害の原因となることを明らかにしました。
以前から、睡眠障害の患者は糖尿病の有病率や将来高い確率で発症することが分かっていましたが、糖尿病の肥満に伴う睡眠時無呼吸症候群の関連は必ずしも明らかではありませんでした。私たちは今回の研究で、脳波計を用いて糖尿病の血糖コントロール指標であるHbA1c増悪が、睡眠の質を決定する睡眠第1相の時間短縮、さらに、脳を休息させる深睡眠である徐波睡眠の短縮と有意に関連することを明らかにしました。さらに、それらの睡眠の質の増悪が動脈硬化指標であり、心血管イベントリスク因子である頸動脈の内膜中膜肥厚度と関連することを示しました。また、これまでの研究で、糖尿病患者での血糖コントロール増悪が心血管イベントリスクである早朝の血圧上昇に有意に関連していることを認めています。
睡眠に対する治療が夜間・早朝血圧の改善を示した研究を考慮すると、糖尿病での血糖コントロール悪化→睡眠障害→早朝血圧上昇→心血管エベントリスク上昇となり、糖尿病での睡眠障害が、血糖コントロール増悪で悪化すること、および睡眠時無呼吸とは独立して糖尿病での心血管イベントを防止するための治療ターゲットであることが、脳波計を用いた本研究で初めて明らかとなりました。さらに、睡眠障害は交感神経系賦活化を通じて夜間・早朝血圧上昇のみならず、血糖コントロールの悪化をもたらすことが示唆されています。今回の研究から、糖尿病患者への積極的な睡眠障害に対する治療は、不眠によるQOL増悪を改善するだけでなく、交感神経活動の低下により夜間・早朝血圧改善による動脈硬化進展予防や、血糖コントロール改善を目的とする治療として位置づけられます。睡眠導入薬の進歩や新規薬剤の投入により、不眠治療が臨床の場で安全かつ効率よく行えるようになったことに加え、不眠治療に対する認識を変えることができる研究であるといえます。
【論 文 名】
Association between poor glycemic control, impaired sleep quality, and
increased arterial thickening in type 2 diabetic patients
「2型糖尿病患者における血糖コントロール増悪、睡眠の質劣化、動脈壁肥厚度 増加の関連」
【 著 者 】
Koichiro Yoda, Masaaki Inaba, Kae Hamamoto, Maki Yoda, Akihiro Tsuda,
Katsuhito Mori, Yasuo Imanishi, Masanori Emoto, Shinsuke Yamada
【掲載URL】
http://dx.plos.org/10.1371/journal.pone.0122521

研究の背景
一夜の睡眠段階は、覚醒からStage1→Stage2→Stage3→Stage4と移行します。入眠から90~120分経過すると最初のレム睡眠が出現する。Stage1~レム睡眠の終わりまでを睡眠周期といい、一夜の睡眠で睡眠周期は4~5回繰り返されます。一夜の睡眠の前半では深い眠りで大脳皮質を休息させる徐波睡眠(睡眠段階3・4)が多く、後半ではレム睡眠が増加します。
図1.一晩の睡眠パターン

Stage1-4のノンレム睡眠は脳を休息させる睡眠で眠りの20-25%を占め、特にstage3-4の徐波睡眠は熟眠感が得られる質の高い睡眠といわれています。一方、レム睡眠を睡眠の75-80%を占め、体を休息させる睡眠といわれています。徐波睡眠の役割として、脳の休息以外に交感神経活動の低下とともに副交感神経活動の上昇が見られ、夜間の血圧低下や血糖コントロールの改善が起きるといわれています。

糖尿病患者では、一般人に比べて約2倍の不眠が見られるといわれています。これは肥満に伴う閉塞性睡眠時無呼吸症候群を除いた数字で、種々の原因が指摘されてきました。疫学研究では睡眠時間の短縮とともに糖尿病の有病率が上昇することや、睡眠障害を有する患者では2型糖尿病の発症確率が有意に高くなることから、睡眠障害で糖尿病増悪の可能性は示唆されましたが、糖尿病での血糖コントロールと睡眠障害の直接の関与は明らかではなく、血糖増悪による夜間排尿回数の増加などが挙げられてきました。

研究の内容
今回の研究は、63名の2型糖尿病患者に脳波計を用いて精密な睡眠の質判定を行い、その結果、血糖コントロール指標であるHbA1cの増悪につれて、深睡眠の程度を示すレム睡眠潜時が短縮すること。また、レム睡眠潜時は徐波睡眠の程度を示すデルタパワーと正相関することより、血糖コントロール増悪により深睡眠の徐波睡眠相が減少することを明らかにしました(図2)。

図2.睡眠指標(レム睡眠潜時、ログデルタパワー)とHbA1c・頸動脈内膜中膜肥厚度との相関

次に、多変量解析を用いてREM睡眠潜時と関連する因子を検定したところ、睡眠時無呼吸症候群の指標である無呼吸・低呼吸インデックス(AHI)と独立して血糖コントロール指標であるHbA1cはREM睡眠潜時と独立した有意の負の関連を示しました。これは、血糖コントロール増悪を示すHbA1c上昇が、深睡眠指標であるレム睡眠潜時の短縮をもたらすことを示唆する結果でした。
興味深い点は、これら2型糖尿病患者においてREM睡眠潜時やログデルタパワーなどの深睡眠指標は、動脈硬化指標である頸動脈内膜中膜肥厚度と有意な逆相関を示したことです。多変量解析でも両者は有意な負の関連を示したことから、深睡眠の障害は動脈硬化進展につながる可能性が本研究より示唆されました(表1)。

 表1.2型糖尿病患者での頸動脈内膜・中膜肥厚度との関連(多変量解析)

糖尿病での睡眠障害が動脈硬化進展に関連していることは明らかとなったが、その機序についても我々は一つの機序を示すことができている。それは、睡眠障害が夜間高血圧・早朝高血圧を引き起こすことによる。とくに早朝高血圧は種々の血圧指標のなかで最も強力に心血管エベントを抑制する因子であることが示されている。50名の2型糖尿病患者において、血糖コントロール指標であるHbA1cと空腹時血糖は早朝の血圧上昇と有意に正に相関し、またインスリン抵抗性指標も早朝血圧上昇と有意な正関連を示しています。多変量解析でも、HbA1cとインスリン抵抗性指標であるHOMA-Rと血清中性脂肪値は正の有意な関連を示しました。さらにこれら患者で早朝血圧上昇は、多変量解析で血管内皮依存性の血管拡張反応低下と有意な負の関連を示したことから、2型糖尿病患者では、血糖コントロール悪化→早朝血圧上昇→血管障害が起こっていると考えられます。この以前の研究に加え、本研究で血糖コントロール指標悪化が睡眠の質劣化と関連すること、および以前の研究により睡眠障害の治療が夜間高血圧・早朝高血圧低下につながることが示されていることを包括的に考えると、2型糖尿病患者での睡眠障害の積極的な介入が、血糖コントロール改善や動脈硬化進展の防止に向けた重要な治療ターゲットであることが浮かび上がってきました。

期待される効果
現在、睡眠障害により特異的に有効とされるオレキシン阻害薬を用いて、睡眠障害改善によってもたらされる現象について解析中です。また血糖コントロールについてのみ、わずかな症例の結果しか得られていませんが、睡眠障害治療によって交感神経系の改善がもたらされること、それに伴って血糖の改善が有意に得られるという結果を得ています。今、血圧や血管障害指標の改善の有無についても検討しているところです。それらの研究が進展して、もし睡眠障害治療によって血糖コントロールの改善、夜間高血圧、早朝高血圧の改善、血管障害の緩和を期待できる結果が得られるなら、睡眠障害治療を2型糖尿病での重要な治療ターゲットとして位置づけることができます。最近の新規の異なった機序による睡眠障害治療薬の導入もあいまって、本研究が睡眠障害の治療目的を新たに位置づけるうえで重要な研究となりうると期待されます。

今後の展開について
今回の横断研究で明らかになった睡眠障害と血糖コントロール、血圧、動脈硬化の3者間での因果関係を明らかにするため、睡眠を特異的に改善する薬剤を用いて、睡眠障害によって引き起こされる代謝異常を検討しています。現在の予備段階の研究では、睡眠障害による交感神経系の活動性低下や血糖コントロール改善が認められています。今後患者数を増やして睡眠障害に対する治療の位置づけを確立できるように研究を進めていく計画です。

ストレス減で活力ある未来に貢献する、株式会社RUDDER。

特許出願済み。まぶしい!うるさい!寒い!を解消。安眠家具「Sleep Labo」国産家具の安心安全をお届けします。

うるさいいびき、止まらない、止められない。でも大丈夫。  いびきを解決する唯一の方法。

お求めのショップへは緑ボタンをクリック(BASE)

sleeplaborogobotan2

代金引換現金でのご購入は黄色ボタンをクリック

sleeplaborogo%e4%bb%a3%e5%bc%95botan

脳と不眠症

タイタンビカスの赤。トロピカルな雰囲気は、やはり赤いほうですね。NHKの「チコちゃんに叱られる」で、寝ているときに聞こえる音に脳が自動的に安全か危険か判断しているという話をしていました。まだまだ脳の機能はわからない事が多く、不眠症でなぜ眠れなくなるのかも謎が多いのです。

(論文紹介)不眠症の診断と治療

本日は、不眠症の診断と睡眠薬の使い方辞め方が分かりやすく説明されている論文を見つけたのでご紹介いたします。

不眠症の診断と治療

北里大学の村崎光邦氏の論文です。

不眠症という病気は、なかなか難しい病気です。それは睡眠そのものがまだよくわかっていないことが多いという事でもあります。

なぜ眠れないのか?眠らないとどうなるのか?どうすれば眠れるのか?

私は睡眠薬そのものを非常にリスクの高い薬と思っていますが、場合によってはそのリスクを十分考えたうえで処方せざるを得ないという事もあると思います。

北里大学の村崎光邦氏は、正しい診断と正しい処方であれば、睡眠薬は決してマスコミが騒ぐような危険な薬ではないとおっしゃいます。

確かに「正しい診断と正しい処方」があれば世の中で問題になる事はないと思います。医者次第ですね。

ストレス減で活力ある未来に貢献する、株式会社RUDDER。

特許出願済み。まぶしい!うるさい!寒い!を解消。安眠家具「Sleep Labo」国産家具の安心安全をお届けします。

うるさいいびき、止まらない、止められない。でも大丈夫。  いびきを解決する唯一の方法。

お求めのショップへは緑ボタンをクリック(BASE)

sleeplaborogobotan2

代金引換現金でのご購入は黄色ボタンをクリック

sleeplaborogo%e4%bb%a3%e5%bc%95botan

鬼百合の香り

通りかかった団地の敷地に鬼百合がたくさん咲いています。ちょっと古めの団地のようですが、いろいろな花がたくさん咲いています。住人が綺麗に努力しているのでしょうね。

今日は香りと睡眠についての論文をご紹介します。

(論文紹介)香りと睡眠

香りと睡眠についての論文を紹介いたします。これまで例えばラベンダーの香りが安眠に良いなどと言われることがありましたが、具体的に体がどういう反応を示しているのかなどは、実験の方法などによりとらえられ方が難しい部分もありました。 被検者へのストレスを極力減らす方法で、微妙な心理的反応を見た実験の論文です。 現代社会はストレス過多であると言われています。睡眠状態で唾液に含まれるストレス物質の量を測定し、香りを使ってその増減を定量的に調査するという物です。

副交感神経の亢進作用を持つとされるラベンダーと、交感神経の亢進作用を持つとされるジャスミンを眠っている被検者に嗅がせるという物です。

香りと睡眠
The effect of odor inhalation during sleep
滋賀大学 教育学部 健康科学研究室
Faculty of Education, Shiga University
大平 雅子 Masako OHIRA

キーワード:睡眠(sleep)、香り(odor)、バイオマーカー(biomarker)、唾液(saliva)、
オルファクトメーター(olfactometer)

ストレス減で活力ある未来に貢献する、株式会社RUDDER。

特許出願済み。まぶしい!うるさい!寒い!を解消。安眠家具「Sleep Labo」国産家具の安心安全をお届けします。

うるさいいびき、止まらない、止められない。でも大丈夫。  いびきを解決する唯一の方法。

お求めのショップへは緑ボタンをクリック(BASE)

sleeplaborogobotan2

代金引換現金でのご購入は黄色ボタンをクリック

sleeplaborogo%e4%bb%a3%e5%bc%95botan