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(記事紹介)医師が教える【不眠】と睡眠薬が効きづらい4つの理由

近所の雑木林の中に咲いていた曼殊沙華。彼岸花ですね。白いのって珍しい。もうすぐお彼岸だなって時に樹木希林さんが亡くなったニュースに驚き、昭和のスターたちを思い起こしました。
平成が終わるというこの時代に。眠れない夜がつらいのは誰でも経験があるでしょう。
ただ、眠れない感覚と実際に眠れない事の違いというのは、実は本人にはわかりづらいのかもしれません。睡眠状態誤認症など眠れているのに眠れていないという感覚の場合は、睡眠薬では改善できないのです。

「不眠症には安眠家具」を裏付けるための情報収集中に面白い記事を見つけました。
私の都合の良い解釈をさせていただければ、睡眠薬が効きづらい環境要因による不眠症や睡眠過誤による不眠症の訴えに関しては、睡眠薬よりも安眠家具のほうがはるかに効果的であるということです。
「医者が教えない精神科のこと」というサイトで、管理人の「Dr.G」による、医学的根拠に基づいた情報と医師個人の見解ということです。

http://tokyo-mentalclinic.com/insomnia/post-1559/
医師が教える【不眠】と睡眠薬が効きづらい4つの理由
目次
1 不眠
1.1 睡眠薬が効く不眠症と、効きにくい不眠症
1.1.1 1.環境要因による不眠
1.1.2 2.心理的要因による不眠
1.1.3 3.精神疾患による不眠
1.1.3.1 躁うつ病(双極性障害)による不眠
1.1.3.2 アルコール依存症による不眠
1.1.3.3 高齢者の不眠
1.1.4 4.身体症状による不眠
2 まとめ
3 不眠に関するQ&A

不眠

不眠とはよく眠れないことを指す症状ですが、どこからが不眠なのでしょうか?
この定義は意外に重要で、患者さんを診ていると、異常に睡眠にこだわっていて患者さん自身のいう睡眠を満たさないと不眠だという「厳しい不眠」という患者さん独自の不眠もあるほどです。
つまり実際には不眠ではなく、患者さんの思い込みによる不眠も相当数いると考えられます。
それでは不眠とはどの程度のことを指すのか?
まず「眠れていない」という感覚は必要条件ではあるのですが、本人の訴えだけでは睡眠過誤ということもあり得ます。
また睡眠過誤とは眠れているのにもかかわらず、本人の感覚では眠れていないという感覚のずれを指します。
日本の成人の睡眠の調査では、6時間を切ると「よく眠れていない」という感覚に陥りやすいことがわかっています。
睡眠薬はそもそも不眠を治療するものですので、よく眠れていないという感覚を治療するものではありません。
ましてや睡眠薬(特にベンゾジアゼピン系)の依存性は最短で1ヶ月以内の内服でもできることがあることを考えると、いくら短期間といえども安易に飲むべきではないのかもしれませんね。
つまりは睡眠薬を飲むべき状況というのは、健康な睡眠をとっている前提で(生活習慣的に、極端に寝る時間が少なくはない、明らかに眠れないだろうという状況がない、パートナーからも「よく眠っていそうだよ」と言われる)にもかかわらず、日中過度の眠気が来てしまう、これを不眠症として睡眠薬での治療を検討するのがいいのだと思います。
実際の臨床現場でも、「睡眠薬がやめられない」という方は本当に増えている印象があります。
おそらく本当の不眠症だけでなく、感覚的な不眠であっても睡眠薬を飲んだりしている例も多いのだと思います。

睡眠薬が効く不眠症と、効きにくい不眠症

不眠だからといっていかなる状況でも睡眠薬が効くというわけではありません。
不眠症の分類が正式にこうやって分類されるというわけではありませんが、医師の立場からこのように分類するとあらかじめ睡眠薬を処方したときの効果が予測できるというものを示します。
おそらく精神科・心療内科の主治医の先生のお考え、かかりつけの内科で処方してもらうときの先生のお考えもあるでしょうから必ずしも一致するものではないということを前提にお読みいただければと思います。
1.環境要因による不眠
2.心理的要因による不眠
3.精神疾患による不眠
4.身体症状による不眠

1.環境要因による不眠

その字のごとく、眠る場所・環境に問題があることで起こる不眠です。
温度や湿度、部屋の明るさ、音、仕事の不規則さ(シフトで動く交代制勤務など)が挙げられます。
物理的な要因による不眠ですからこの場合、睡眠薬はメインにはなりません。
睡眠薬を飲むよりよっぽど環境面を整えた方がはるかに効果が高いからです。
しかし勘違いしないでいただきたいのは、睡眠薬を使用しないというわけではないことです。
自身の努力ではどうやっても変えられない部分もあるからです。
でも大事なことは、環境を調整できるところはしてみるという努力です。
この前提のもと短時間だけ作用するような睡眠薬を飲んでみるのはありです。
短時間だけというのは睡眠導入剤といわれるものです。
その目的は、環境が明らかに悪くこれによって不眠になっているのも明白だけど不眠が重なって悪循環になっている。このときはリセットするという意味で睡眠薬(短時間作用)を飲むのです。
お分かりだと思いますが、これで眠れたからと言って連日服用し環境の調整ができなければそのうち耐性ができて、睡眠薬の量を増やすことになり、さらに依存性もできて気づいたらやめられないことになりかねません。
睡眠薬はレスキューとして飲むという感覚が処方されている側にも必要なのが、この環境面によって起こる不眠です。

2.心理的要因による不眠

環境的な要因と対をなすのがこの心理的な要因による不眠です。
一言で言うなら、ストレスによる不眠です。
実際、ストレスによって睡眠が不十分になってしまうことは、生理的な範疇で結構経験されることかもしれません。
これが慢性的に続くと、生理的な範疇と言えないくらい夜眠る時間がくるのが怖くなったり、だるさや日中頭が働かないことが日常茶飯事になり、この状態を心理的な要因による不眠症というのかと思います。
ストレスに対する反応は様々で、些細なことで必要以上に辛く感じてしまう方、些細なことは些細なことで感じられる方様々だと思います。
知覚過敏もそうですが、ある刺激に対して必要以上に神経の興奮が起こる、必要以上に冷たく痛く感じてしまう、アイスや冷たいものを口にするときにでもおこってしまうこの現象、ストレスでも同じ現象があるのではと思います。
これはもう本人の性格の問題ではないのではと思っています。(あくまで個人的な見解かもしれませんが・・・。)
ストレス反応によって脳の中ではノルアドレナリンが増える、これによって覚醒する方向に脳は動き出してしまい、眠れなくなるのでしょう。
おそらくそれだけでなく、同じことをぐるぐると考えだしてしまい、そこにもブレーキがかからないそんな状況からくる不眠が心理的要因による不眠だと定義できると思います。
その心理的因子に影響するストレスがなくなれば再び眠れるようにはなるはずなのでその状況を乗り切るという意味で睡眠薬を使用するのはありですが、なかには解決しない問題もあるでしょう。
このときには長期に服用する状況になりやすく、依存性に注意を払う必要があります。
心理要因による不眠では、睡眠薬としての側面もそうですが、抗不安作用を期待してベンゾジアゼピン系の睡眠薬・安定剤(抗不安薬)が処方されることが多いと思います。(よく処方されることが多いのはデパス®です。)

【睡眠薬・安定剤(抗不安薬)】の実際でも書きましたが、依存性は強いのでこの場合は催眠効果の強い抗うつ薬(トラゾドン:レスリン®、デジレル®)も併用することでベンゾジアゼピン系の睡眠薬の使用量が多くならないようにするのもありかと思います。
実際、うつ病を併発していることもあります。

3.精神疾患による不眠

統合失調症、うつ病、躁うつ病(双極性障害)、認知症、アルコール依存症などの精神疾患は多くの場合「不眠」を伴います。
ただ背景に上記の精神疾患があり、そこから出る「不眠」なのでその基礎となる疾患の治療が「不眠」の治療に必要になります。
そこに、対症療法的にマイナートランキライザー(睡眠薬・安定剤)をメインにして飲んでいても、もとの精神疾患の治療が進まなければ耐性と依存によってどんどん処方される量が多くなっていくだけになってしまいます。
そうなると、短時間作用型の睡眠薬だけでなく長時間作用型も一緒に飲むようになり、翌日まで眠くなり結局、仕事の効率が落ちたり、眠っていることが多くなったりなど生活レベルは落ちていくだけになってしまいます。
ですから基礎の精神疾患に対する治療をしっかりやっていくことが大切になりますので、薬物療法であれば睡眠薬・安定剤(抗不安薬)を増やすのではなく、うつ病なら抗うつ薬、躁うつ病(双極性障害)なら気分安定薬(これは当サイトでマイナートランキライザーと同じ意味で使っている安定剤とは違う薬の種類です)、統合失調症であれば抗精神病薬を強化していくのが原則なのではないかと思います。

躁うつ病(双極性障害)による不眠

躁状態はハイテンションのイメージが強く、気分が高まって眠れないイメージですが、必ずしも気分がハイになって調子がいいことを示すものではありません。
イライラや焦燥感(そわそわ、じっとしていられない)がメインの躁状態もあり、その精神運動興奮により眠れなくなることがあります。
この場合の対応は抗精神病薬(エビリファイ®やセロクエル®など)や気分安定薬(ラミクタール®やデパケン®)を飲むとおさまって眠りやすくなることがありますので、躁状態というのが気分がハイであるイメージにとらわれず相談するようにしてみてください。

アルコール依存症による不眠

アルコール依存症で注意が必要なのは、アルコールと睡眠薬・安定剤(抗不安薬)がお互いに干渉しあう(交叉耐性といいます)ことです。
つまり、アルコールもマイナートランキライザーと同じ作用をするし、マイナートランキライザーもアルコールのような成分を持つという意味です。
アルコールが睡眠薬・安定剤(抗不安薬)に変わったところで、単にアルコールそのものではなくなっただけであって、解決はしていないということです。(逆にアルコール離脱症状に病院ではアルコールで抑えるわけにはいきませんので、マイナートランキライザーを使うこともありますが・・・実のところ意味はないですね)
アルコールの不眠には睡眠薬・安定剤よりは、抗精神病薬や抗てんかん薬(気分安定薬)を使用することがあります。

高齢者の不眠

高齢者の不眠では徘徊やせん妄(軽い意識障害を伴い、本人は記憶なく行動しているような状態)となることがあります。
特に中途半端に睡眠薬が効くとかえってこのような症状が強くなり、周囲も大変ですし、転倒して骨折して寝たきりになってしまうようなリスクさえあります。
ですから、非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬(例えばマイスリー®、ジェネリックではゾルピデム)が処方されることが多いと思います。

4.身体症状による不眠

風邪をひいて咳で眠れないとか、虫歯は夜にずきずき痛み出すので一晩中痛みと闘っていたりなど身体症状による不快から眠れないという経験をしたことはありませんか?
呼吸が苦しい、痛みが強い、その他の症状で不快感が強いことによって起こる不眠を「身体症状による不眠」としました。
当然この場合、睡眠薬が解決にならないのはわかるかと思います。
原則、不快な症状そのものを抑えないといけませんよね。
不快な症状に打ち勝つような強い睡眠薬でしか眠れないでしょうし、かえって痛み止めなどでその症状そのものを緩和してしまえば効いている間は眠れるはずです。
このような不眠は一過性ですので、あまり睡眠薬による依存などのリスクを考える必要はないと思います。

まとめ

不眠は生理的な反応であって、病気としてとらえにくい面があります(疾患としての不眠ももちろんあるのでしょうが・・・)。
本人が不眠と言えば「不眠症」であって、通常病院でそのことを言われれば「睡眠導入剤」を出したくなるのが医師の人情なのかもしれません。
でもそのことが結果、飲む側にとってはとんでもない災難になることもあります。

「やめられない・・・」と。

研修医のころ、患者さんが「眠れない」と訴えたら「睡眠薬を処方します」ではなく「話を聞きなさい」と言われました。
たぶんこれが一番正しいのかもしれません。

「先生に話を聞いてもらって、少し安心した。」

この言葉が出るのが一番の薬なのかもしれません。
でもこれは綺麗ごとで、不眠の方にとっては「夜が来るのが怖い」とも聞きます。
だから、「睡眠薬があると安心する」これも事実です。
大事なことは、「どの睡眠薬が効くか」とか「この睡眠薬ではだめだ」ではなく、いったい今何がこの不眠の原因になっているのかを考えられること、「眠れない=病気」と直結させないことではないでしょうか。
医者になって10年以上経ちますが、結局のところ不眠に対する正しい治療法は未だわかりません。

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(論文紹介)不眠症の診断と治療

前線の影響でしょうか日中そこそこ暑くなると、午後には蒸し暑い空気とどんよりとした空。ぽつぽつと雨が降ります。
ちょっとした外出の時には、折り畳み傘が必須ですね。

本日は、不眠症の診断と睡眠薬の使い方辞め方が分かりやすく説明されている論文を見つけたのでご紹介いたします。

 不眠症の診断と治療

北里大学の村崎光邦氏の論文です。

https://rudder-coltd.jp/furnituresleepingpills/rondiagnosistreatment/

不眠症という病気は、なかなか難しい病気です。それは睡眠そのものがまだよくわかっていないことが多いという事でもあります。

なぜ眠れないのか?眠らないとどうなるのか?どうすれば眠れるのか?

私は睡眠薬そのものを非常にリスクの高い薬と思っていますが、場合によってはそのリスクを十分考えたうえで処方せざるを得ないという事もあると思います。

北里大学の村崎光邦氏は、正しい診断と正しい処方であれば、睡眠薬は決してマスコミが騒ぐような危険な薬ではないとおっしゃいます。

確かに「正しい診断と正しい処方」があれば世の中で問題になる事はないと思います。医者次第ですね。

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笑顔の安眠―不眠症の対処

昨日の夕方から雨が降り続いています。今日は月に一度の一宮通り清掃ボランティアだったのですが、雨で中止となりました。
雨が降ると夜はそこそこ冷えますが、降らないと熱帯夜のような暑さ。体がついていきません。深い眠りって難しい。

安眠家具「Sleep Labo」は、発売当初からいびきの音を閉じ込めるという発想で、睡眠環境を作る世界初の家具として提案し続けております。

ただ最近、不眠症対策として、睡眠環境の改善が認知行動療法などの薬物療法以外の心理療法として注目を集め、睡眠環境としての「明るさ」「音環境」「温度」「湿度」などが重要であることが盛んに言われるようになってきています。

まさに安眠を得るための環境として、「Sleep Labo」が提案している環境づくりとぴたりと一致しているのです。

笑顔の安眠-不眠症の対処

最近はストレスの多い社会というのは誰でも思うところではないでしょうか?

その中でも眠れないという悩みを聞くと、いろいろな事柄が頭の中でもやもやと渦巻き、寝付けないというものです。

「相愛大学人間発達学研究」の論文は、経験的には、悲観的な考えにいつまでもとらわれて、寝つきが悪いとか、よく眠れない等が続くと、抑うつ的な気分になるということが言われているが、科学的な検証がされていないこのような案件を、アンケート調査により統計的な検証を行ったというものです。

心理的要因が睡眠状況に及ぼす影響

https://rudder-coltd.jp/2017/01/09/shinritekiyouintosuimin/

その結果、統制の所在と私的自己意識がネガティブな反すう傾向に影響し、ネガティブな反すう傾向は睡眠傾向に影響することが検証されました。

ではその対処法の一つをかいておきます。

布団に入って目を瞑っていてもいろいろと考えてしまい、もやもやして眠れない時に頭の中の思考を止める方法です。

実は頭の中であっても思考は言葉です。

同時にいろいろとしゃべれないように、頭の中であっても同時にいろいろと思考の言葉を作り出すことはできません。

何か考えてしまうときには、頭の中で、「ンー」とか「ムーン」とかを言葉として思い浮かべると、ほかのことを考えられなくなります。

色々な宗教で瞑想するときに「ムーン」とか「オーム」等を低く発するものがありますが、邪念を払う効果があります。

まあ、オーム真理教の事件で「オーム」って言葉がイメージ悪いですが、元々はちゃんとしたものです。

実際に言葉を発する必要はなく、頭の中だけで大丈夫です。

そうするといろいろと頭の中で考えずに済むので、心を落ち着けて眠りに入りやすくなります。

認知行動療法

不眠症には睡眠薬よりも環境改善です。

よく効くけれど副作用が強い睡眠薬は昔の話。
今は副作用の少ない効き目の優しい睡眠薬が主流です。
睡眠薬が効果的な患者は、健康な睡眠をとっている前提で(生活習慣的に、極端に寝る時間が少なくはない、明らかに眠れないだろうという状況がない、パートナーからも「よく眠っていそうだよ」と言われる)にもかかわらず、日中過度の眠気が来てしまう、これを不眠症として睡眠薬での治療を検討するのがいいのだと思います。

そして睡眠薬が効かない患者はどうすればいいかというと、睡眠環境の改善という方法です。

不眠症対策に、薬物療法ではなく認知行動療法という心理療法がありますが、その考えから言うと、眠れないのにベッドの中にいることによって、「ベッド=眠れない」という条件反射のようなものを体が覚えてしまっているため、余計に悪くなっているということがあります。
要するに眠れないときにベッドに入らないということです。

これを改善するには、睡眠環境を整えて眠れる環境で眠ることを繰り返し、この環境にいれば眠れるということを体が覚えるようにします。

睡眠環境とは、「騒音」「明るさ」「温度」「湿度」などに加え、交代勤務などによる「睡眠に入る時間の不規則」などです。

環境の改善には、寝室そのものの改善を行うことが考えられます。
しかしながら、防音の部屋、遮光カーテン、冷暖房や加湿器で対処したとしても、一緒に生活する相手がいれば、必ずしも自分本位では調節できません。時間のずれ、趣味の違い、パートナーのいびきなどの生活音。

睡眠はもっともパーソナルな世界です。

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睡眠薬の危険性4

眠りが脳の排泄機能であれば、止めることができないはずですが、なぜ不眠という症状が出るのでしょうか。不眠症の患者をたくさん見てきた医師の話では、患者自身の誤認識が多いのだそうです。要するに本当は寝ているのに本人は眠れないと思っているということです。そのような誤認識が生まれる原因が分かれば、不眠症を訴える患者も減るし、恐ろしいほどの睡眠薬が使われている日本の現状が変わるのではないかと思います。

睡眠薬の危険性4

不眠症の薬である睡眠薬や睡眠導入剤は、何らかの障害により睡眠が阻害されている症状があり、その症状の緩和に対しては、障害によって失われた機能を補填するための薬であると考えるべきです。
そのため恐ろしい副作用があっても、それ以上に眠れない苦しさが強い場合に処方されるべきお薬であると思いますが、あまりにも安易に処方されていると思います。
特に高齢者については、加齢とともに必要な睡眠時間が少なくなっているにもかかわらず、若い時と同じように7時間8時間眠れていないからと言って、睡眠薬を常用している方が非常に多い。
強い依存症となり、薬の強さや服用量も多くなっています。そして、睡眠薬の恐ろしい副作用である、認知機能の低下。いわゆる認知症という病気になるのではなく、認知症と同じ症状が出るわけです。薬をやめれば症状は消えるので、薬の副作用である事は間違いないと思いますが、製薬会社も医者も、睡眠薬の長期使用で認知症になるということは認めません。そのような似た症状が出るだけで、その病気になるわけではないので、間違ってはいないでしょうが、依存性が強くやめられない事と、認知症と同様の症状がでれば、結果的に認知症になっているのと変わらないわけです。
そしてやめようとしても今度は禁断症状の苦しみが、麻薬以上であれば安易に処方することがどれほど危険かということです。
睡眠薬や睡眠導入剤も、本当に眠れないときに利用する1回分とか、数日分とかで十分だし、定期的な職業などを持たない高齢者に至っては、あえてその時間に眠らなくてもよいわけです。
夜眠れないからと睡眠薬を常用している高齢者が、昼間ベッドで寝ている時間が長いというのは、単なる薬漬けでしかありません。


睡眠導入剤の副作用について、「おくすり110番」から引用させていただきます。

① バルビツール酸系睡眠薬
商品名としては、バルビタール、ラボナ等
バルビタールの副作用
【重い副作用】
依存・・長期に多めの量を飲み続けると、体が薬に慣れた状態になりやめにくくなる。このとき急に中止すると、いらいら、強い不安感、不眠、ふるえ、けいれん、混乱、幻覚など思わぬ症状があらわれることがある。
呼吸抑制・・息苦しい、起床時の頭痛・頭重感。
重い皮膚・粘膜障害・・発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感。

【その他】
眠気、ボーッとする、注意力・集中力低下、頭が重い感じ、頭痛。
ふらつき、めまい感。
発疹、じんま疹、発熱。
腎臓の異常(蛋白尿など)
長期連用で効き目が悪くなる。

② ベンゾジアゼピン系睡眠薬
商品名としては、ハルシオン、デパス、レンドルミン等
ハルシオンの副作用
【重い副作用】
依存・・長期に多めの量を飲み続けると、体が薬に慣れた状態になりやめにくくなる。このとき急に中止すると、いらいら、強い不安感、不眠、ふるえ、けいれん、混乱、幻覚など思わぬ症状があらわれることがある。
精神症状・・もうろう状態、異常行動、夢遊症状、興奮、取り乱す、幻覚。
一過性前向性健忘・・服薬後寝るまでの出来事を覚えていない、夜中に起きたときの出来事を覚えていない、もうろう状態。
呼吸抑制・炭酸ガスナルコーシス・・息苦しい、窒息感、翌朝の頭痛、頭が重い。

【その他】
眠気、ボーッとする、頭が重い感じ、頭痛。
ふらつき、めまい感、けん怠感、脱力感。
口が渇く
長期連用で効き目が悪くなる。

デパスの副作用
【重い副作用】
依存・・長期に多めの量を飲み続けると、体が薬に慣れた状態になりやめにくくなる。このとき急に中止すると、いらいら、強い不安感、不眠、ふるえ、けいれん、混乱、幻覚など思わぬ症状があらわれることがある。
刺激興奮・・興奮、もうろう状態、取り乱す、かえって眠れない。
呼吸抑制・・息苦しい、起床時の頭痛・頭重感。

【その他】
眠気、ボーッとする、注意力・集中力低下、頭が重い感じ
ふらつき、めまい、けん怠感、脱力、まぶたが下がる
生理不順、乳汁分泌
長期連用で効き目が悪くなる

③ 非ベンゾジアゼピン系睡眠薬
商品名としては、マイスリー、アモバン等
マイスリーの副作用
【重い副作用】
依存・・長期に多めの量を飲み続けると、体が薬に慣れた状態になりやめにくくなる。このとき急に中止すると、いらいら、強い不安感、不眠、ふるえ、けいれん、混乱、幻覚など思わぬ症状があらわれることがある。
精神症状・・もうろう状態、異常行動、夢遊症状、興奮、取り乱す、幻覚。
一過性前向性健忘・・服薬後寝るまでの出来事を覚えていない、夜中に起きたときの出来事を覚えていない、もうろう状態。
呼吸抑制・炭酸ガスナルコーシス・・息苦しい、窒息感、翌朝の頭痛、頭が重い。
肝臓の重い症状・・だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。

【その他】
眠気、ボーッとする、頭が重い感じ、頭痛。
ふらつき、めまい感、けん怠感。
口が渇く、吐き気。
発疹、かゆみ。
長期連用で効き目が悪くなる。

アモバンの副作用には、アナフィラキシーがさらに追加されます..発疹、じんま疹、全身発赤、顔や口・喉や舌の腫れ、咳き込む、ゼーゼー息苦しい。

④ メラトニン受容体作動薬
商品名としては、ロゼレム。
ロゼレムの副作用
【重い副作用】
アナフィラキシー様症状・・じんま疹、全身発赤、顔や喉の腫れ、息苦しい。

【その他】
めまい、頭痛、眠気、けん怠感
プロラクチン上昇(生理不順、無月経、乳汁漏出、性欲減退)

⑤ オレキシン受容体拮抗薬
商品名はベルソムラ。
ベルソムラの副作用
眠気、めまい、ふらつき、疲労感、頭痛
悪い夢、入眠時幻覚、睡眠時麻痺(金縛り)、夢遊症

番外編 一般市販睡眠薬
ジフェンヒドラミン塩酸塩
商品名はドリエル、ウット等
市販の睡眠改善薬が人気でよく売れているようですが、主成分はすべてジフェンヒドラミン塩酸塩です。抗ヒスタミン薬の副作用である眠気を利用したもので、抗ヒスタミン薬で眠くならない人は全く効きません。また元から同じ成分でアレルギー薬として市販されているレスタミンコーワ錠の10倍の価格で製薬会社は大儲けというわけです。
そして、当然副作用もあります。
口の乾きや、眼圧の上昇、排尿障害等と眠気です。緑内障や、前立腺肥大、排尿障害がある方は十分な注意が必要。眠気については、睡眠改善薬ですから眠気があって当然と思われるかもしれませんが、いわゆる睡眠薬ではないため、薬効6時間に対し、睡眠時間が短い場合に、翌日の日中の眠気などとして残ることがあります。また、4日連続で使うと、眠気に対しての耐性ができ、プラシボ薬との差がなくなります。
エスエス製薬から出されているドリエルの副作用としては、眠気、悪心、頭痛、多夢、心高部痛、夢・気分不快、起床時の頭重感です。

不眠の解消には、生活リズムと睡眠環境の改善です。一時的な不眠症状を安易に薬に頼るのは、うつ症状や自殺、他害行為に至る非常に恐ろしいリスクを伴うことであるという認識が必要であると思います。

不眠症の解消には原因のところから手を付けてみる方法が良いと思います。「人間の3大欲求」で書いているので読まれてみてはいかがでしょうか。

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睡眠薬の危険性3

ダブル台風は両方とも温帯低気圧に変わったようですね。関東は雨も降らずちょっとばかり強い風が吹いたかなという程度でした。海なし県埼玉は高波の心配もありません。本当に災害の少ないところだと思います。

睡眠薬の危険性3

薬というものは効果があれば当然その副反応(副作用)があります。おおむね薬が強く効けばそれだけ副反応も強く出ます。

① バルビツール酸系睡眠薬
その昔、睡眠薬をたくさん飲んで自殺するというドラマがあったほど、その副反応の強さが知られており、現在はほとんど処方されず、製造も中止される睡眠薬がバルビツール酸系睡眠薬です。薬効は麻酔として使われるほど強いのですが、呼吸抑制や不整脈といった副反応があり、さらに耐性・依存性が強く飲み続ければやめられなくなるお薬です。
中枢神経の神経伝達物質として神経興奮性を低下させるのは、抑制アミノ酸のGABA受容体への結合により、薬理効果を増強するわけですが、後述するベンゾジアゼピン系睡眠薬と同じ機序となります。違いとしては、バルビツール酸系は高濃度になれば、薬理効果の増強が、過剰となりすぎ呼吸や心拍へも影響を強く及ぼすことになる点です。
商品名としては、バルビタール、ラボナ等

② ベンゾジアゼピン系睡眠薬
作用機序はバルビツール酸系睡眠薬と同様、GABA受容体への結合により、鎮静作用をもちますが、バルビツールの過剰反応を起こす機序が作用しない特徴を持つため、より安全であるとされます。しかしながら、GABA抑制機能の賦活化の結果、ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)、セロトニン、アセチルコリン、ドーパミンを含む脳内の興奮性神経伝達物質の出力が減少します。これらの興奮性神経伝達物質は、正常な注意力、記憶、筋緊張、協調運動、情動反応、内分泌作用、心拍数・血圧のコントロール、その他多くの機能に欠かせないものですが、これら全てがベンゾジアゼピンによって損なわれる可能性があります。GABA と結合しない他のベンゾジアゼピン受容体が、腎臓、結腸、血球、副腎皮質にも存在します。これらもまた、いくつかのベンゾジアゼピンに影響を受ける可能性があります。このような、直接的・間接的作用が、ベンゾジアゼピン服薬による周知の有害作用に関係しています。
商品名としては、ハルシオン、デパス、レンドルミン等

③ 非ベンゾジアゼピン系睡眠薬
非ベンゾジアゼピン系とは、ベンゾジアゼピン系の改良型の睡眠薬です。
ベンゾジアゼピン系は催眠作用(眠らせる作用)の他に筋弛緩作用(筋肉を緩めてしまう作用)があり、これによってふらつきや転倒が生じてしまうことがあります。特に高齢者はふらつきによって転倒してしまうと骨折して寝たきりになってしまう事もあり、時に問題となります。
非ベンゾジアゼピン系睡眠薬はGABA受容体への結合のうち、筋弛緩作用への結合を少なくした改良型です。
安全性が高いため、処方される頻度も多いお薬です。耐性や依存性は生じますが、ベンゾジアゼピン系と同程度か、ベンゾジアゼピン系よりも若干少ないと言われています。
非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、作用時間の短いものしかありません。現時点で発売されているものは全て超短時間型になります。そのため、非ベンゾジアゼピン系は主に寝つきが悪いタイプの不眠(入眠障害)に用いられ、夜中に何度も起きてしまうタイプ(中途覚醒)にはあまり向きません。
商品名としては、マイスリー、アモバン等

ちなみにGABAそのものを食品で取っても脳関門を通過しないため、直接作用することはできませんが、腸にもGABA受容体があり、腸のGABA受容体での作用が脳に神経伝達され影響を与える可能性があるようです。

④ メラトニン受容体作動薬
その名の通り、メラトニン受容体に作用する睡眠薬です。自然な生体リズムにより、脳の松果体から分泌されるホルモンであるメラトニンと結合するメラトニン受容体に作用します。
何らかの理由によりメラトニン分泌に異常が出ている場合に、メラトニンの代わりに作用し睡眠に導くため、自然な眠りであるとされます。そのため薬効が現れるのに2週間程度を要するのが難点ではありますが、高齢者はメラトニン分泌自体が減少していることが多く、ベンゾジアゼピン系睡眠薬のようなふらつきなどの副作用が少ないなど、適しているとも言えます。
商品名としては、ロゼレム。

⑤ オレキシン受容体拮抗薬
オレキシンは、脳内で覚醒に関係するホルモンであり、それを阻害すれば起きていられないというわけです。ナルコレプシーという突然眠ってしまう病気がありますが、原因はオレキシンの欠乏と言われているため、同様の機序により脳の覚醒レベルを落とし、眠りに導く薬となります。
商品名はベルソムラ。

番外編 一般市販睡眠薬
ジフェンヒドラミン塩酸塩
医者に掛かって睡眠薬を処方してもらうことに抵抗のある人や、一般的な睡眠薬は怖いけれど、不眠症状の自覚の有る人が、一般薬局で購入できる睡眠改善薬の主成分が、ジフェンヒドラミン塩酸塩です。
花粉症などのアレルギー症状を抑える抗ヒスタミン薬で、ねむけをもたらすことが知られています。

一般市販鎮静剤
ウットという鎮静剤が市販薬であります。
主成分はブロモバレリル尿素・アリルイソプロピルアセチル尿素
アメリカでは不可。危険性が高くバルビツール酸系ととってかわられた鎮静剤です。そのバルビツールもすでに使われていないのに市販されています。

さて、いわゆる睡眠薬や睡眠導入剤と言われる薬の作用機序の説明をしましたが、基本的にどれも脳に作用する薬です。
脳の機能の一部を損傷し、それが原因で不眠症となってしまった場合の、損傷した機能を補う薬であれば、副作用があろうとも使う必要があるでしょう。それほど眠りというものの必要性が高いことは間違いがありません。

しかしながら、一時的なストレスや、睡眠環境の変化などでの不眠症に対し、脳へ直接作用する薬剤の投与が危険であることは、あまり重く見られていないようです。しかも、何年も薬を飲み続け、耐性とより強い薬や、複合、増量を繰り返すことによる依存症状は、麻薬以上とも言われます。

脳に直接作用する「覚せい剤」は一度使うだけでやめられなくなり、中毒者の禁断症状は、テレビなどでもよく取り上げられていますが、睡眠薬の離脱症状は麻薬中毒の禁断症状よりも強いと言われています。
因みに厚生労働省のホームページでは、平成28年9月14日付で、「麻薬、麻薬原料植物、向精神薬及び麻薬向精神薬原料を指定する政令」を一部改正し、新たに3物質(ゾピクロン・エチゾラム・フェナゼパム)(※1)を 第三種向精神薬(※2) として指定しました。(政令の施行は 本年10月14日 )
今回の向精神薬指定により、向精神薬の総数は83物質になります。

新たに指定された 3物質のうち、2物質(ゾピクロン・エチゾラム)は、国内で医薬品(※3)として流通していますが、今般の指定に伴って規制と罰則が強化されることになります(※4、※5)。 (フェナゼパムは国内で医薬品としての流通はありませんが、国際条約上、規制対象とされたため規制しました。)

厚生労働省としては、今後、向精神薬に指定された物質が乱用されることなく適正に使用されるよう、関係機関に通知を発出し、注意喚起を行っていきます。
商品名は、ベンゾジアゼピン系睡眠薬「デパス」。非ベンゾジアゼピン系睡眠薬「アモバン」が対象。

※1 物質1 化学名: (RS)― 6―(5―クロロピリジン―2―イル)―7―オキソ―6,7―ジヒドロ―5H―ピロロ[3,4―b]ピラジン―5―イル=4―メチルピペラジン―1―カルボキシラート  別 名:ゾピクロン
物質2 化学名: 4―(2―クロロフェニル)―2―エチル―9―メチル―6H―チエ ノ[3,2―f][1,2,4]トリアゾロ[4,3―a][1,4] ジアゼピン    別 名:エチゾラム
物質3 化学名: 7―ブロモ―5―(2―クロロフェニル)―1,3―ジヒドロ―2H―1,4―ベンゾジアゼピン―2―オン 通 称:フェナゼパム

※2 向精神薬は、乱用された場合の有害性の程度が物質ごとに異なるため、医療上の有用性及び乱用された場合の危険性により、危険性が高いものから第一種向精神薬、第二種向精神薬及び第三種向精神薬に区分し、 段階的な規制を課すことにしています。

※3 ゾピクロン及びエチゾラムを含有する医薬品

物質名(別名)
ゾピクロン
販売名
ゾピクロン錠7.5mg「アメル」/ゾピクロン錠10mg「アメル」/アモバンテス錠7.5/アモバンテス錠10/アモバン錠7.5/アモバン錠10/ゾピクロン錠7.5mg「サワイ」/ゾピクロン錠10mg「サワイ」/ゾピクロン錠7.5mg「トーワ」/ゾピクロン錠10mg「トーワ」/ゾピクロン錠7.5mg「TCK」/ゾピクロン錠10mg「TCK」/ドパリール錠7.5/ドパリール錠10

物質名(別名)
エチゾラム
販売名
エチゾラム錠0.25mg「JG」/エチゾラム錠0.5mg「JG」/エチゾラム錠1mg「JG」/エチゾラム細粒1%「JG」/デパス錠0.25mg/デパス錠0.5mg/デパス錠1mg/デパス細粒1%/エチゾラム錠0.25mg「日医工」/エチゾラム錠0.5mg「日医工」/エチゾラム錠1mg「日医工」/エチゾラム錠0.25mg「アメル」/エチゾラム錠0.5mg「アメル」/エチゾラム錠1mg「アメル」/エチゾラム錠0.25mg「オーハラ」/エチゾラム錠0.5mg「オーハラ」/エチゾラム錠1mg「オーハラ」/エチゾラム錠0.25mg「ツルハラ」/エチゾラム錠0.5mg「ツルハラ」/エチゾラム錠1mg「ツルハラ」/エチゾラム錠0.25mg「トーワ」/エチゾラム錠0.5mg「トーワ」/エチゾラム錠1mg「トーワ」/エチゾラム錠0.25mg「日新」/エチゾラム錠0.5mg「日新」/エチゾラム錠1mg「日新」/エチゾラム錠0.25mg「フジナガ」/エチゾラム錠0.5mg「フジナガ」/エチゾラム錠1mg「フジナガ」/エチゾラム錠0.25mg「EMEC」/エチゾラム錠0.5mg「EMEC」/エチゾラム錠1mg「EMEC」/エチゾラム錠0.25mg「KN」/エチゾラム錠0.5mg「KN」/エチゾラム錠1mg「KN」/エチゾラム錠0.25mg「NP」/エチゾラム錠0.5mg「NP」/エチゾラム錠1mg「NP」/エチゾラム錠0.25mg「SW」/エチゾラム錠0.5mg「SW」/エチゾラム錠1mg「SW」/エチゾラム錠0.25mg「TCK」/エチゾラム錠0.5mg「TCK」/エチゾラム錠1mg「TCK」/デゾラム錠0.25mg/デゾラム錠0.5mg/デゾラム錠1mg/パルギン錠0.5mg/パルギン錠1mg

※4 向精神薬に関する罰則:最高で7年以下の懲役又は200万円以下の罰金

※5  向精神薬は、医師から処方された本人が携帯して入国する場合を除いて、一般の個人が輸入することは禁止されています。本人が携帯せず、他の人に持ち込んでもらったり、国際郵便などで海外から取り寄せたりすることはできません。

市販されている薬だから安全とは限りません。医者でも扱いに注意が必要なものを素人が薬局で買って飲むようなことは控えたほうが良いと思いますよ。まして、通販等で手に入るからと言って海外の薬品を処方箋もなしに買うなどは、自分の体を実験に使うようなものです。しかも脳に直接作用する薬の怖さをもっと考えるべきでしょうね。

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睡眠薬の危険性2

台風によるフェーン現象で日本海側では40度を超える気温が出ているようです。台風の雨風も心配ですが、熱中症にも気を付けなければいけないなど、毎日何かに気を付けていなければいけません。ストレスに負けないように笑顔になれることを見つけましょう。
写真はゴッホの「アルルの跳ね橋」を模した橋とラベンダー。奥の赤いのはサルビアです。

睡眠薬の危険性2

最初に睡眠導入剤と睡眠薬の違いについて、作用時間の違いを見ていきましょう。
一般的に睡眠導入剤というと、一番強く作用する時間が服用から短時間でピークになり、徐徐に効果が薄くなります。寝つきをよくするタイプということになりますね。
ピークの時間が服用から三時間以内ぐらいを睡眠導入剤と呼んでします。短時間型とか、超短時間型と言われます。
寝つきに問題がないけれど、夜中に目が覚めてしまう方に向いているのは、睡眠導入剤とは言われないタイプで、ピークが三時間以上後に来るタイプが処方されることになります。
中時間型や、長時間型と言われます。
ピークというのは血中濃度が一番高くなる時間です。薬剤ですから、体の中で分解されて排泄されるのですが、血中濃度がピークの半分になる時間を半減期といいます。半減期が短いと、早く分解されてしまう為、継続して投与しても血中濃度が高まることはありませんが、半減期の長い薬は、継続投与した時に前に投与された薬剤が残っているところに追加されることになるため血中濃度が徐々に高まっていくという問題が起こります。

継続投与から断薬する場合には、実は短時間型のほうが難しく、長時間型のほうが断薬しやすいということがあります。薬の切れた感覚が短時間型は早く来るということですね。半減期の長い薬は断薬しても効果がずっと体の中に残っているので、薬の切れた感覚も徐々に減るため、断薬がしやすいわけです。
睡眠薬が依存しやすくなることを表している事例だと思いますね。

そして、ピークの強さについては、薬の種類によって、違いがありますが、同じ系の薬であれば、強さそのものはほぼ同じになります。

同じ系であれば強さが同じと書きましたが、その種類は以下のようになります。
① バルビツール系睡眠薬
② ベンゾジアゼピン系睡眠薬
③ 非ベンゾジアゼピン系睡眠薬
④ メラトニン受容体作動薬
⑤ オレキシン受容体作動薬

一般的には①が一番強く、順に弱くなり⑤が一番弱くなります。そして、その副作用は強さと比例することになります。現在では、一番強いバルビツール系睡眠薬は徐々に生産を中止しつつあり、ほぼ処方もされていません。

上記5種類が日本で認可されている睡眠薬です。最近ネットで個人輸入の代理店みたいなものがあるようですが、海外の睡眠薬に関しては、すべて自己責任ですし、正直麻薬の個人輸入と何ら変わりがないように思います。
賢明な方は決して手を出さないでしょう。不眠のつらさはよくわかりますが、薬物依存からの脱却はその比ではありません。

さて、次回は、睡眠薬の依存症について書いてみたいと思います。

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睡眠薬-危険性4

市民の森 見沼グリーンセンターには、大きな公園の敷地の一部に、市民農園があります。この暑い時期に皆さんスイカや夏野菜づくりに精を出しています。土日にはグリーンセンターでの野菜直売もあるので新鮮野菜を買うこともできます。

睡眠薬-危険性4

不眠症の薬である睡眠薬や睡眠導入剤は、何らかの障害により睡眠が阻害されている症状があり、その症状の緩和に対しては、障害によって失われた機能を補填するための薬であると考えるべきです。
そのため恐ろしい副作用があっても、それ以上に眠れない苦しさが強い場合に処方されるべきお薬であると思いますが、あまりにも安易に処方されていると思います。
特に高齢者については、加齢とともに必要な睡眠時間が少なくなっているにもかかわらず、若い時と同じように7時間8時間眠れていないからと言って、睡眠薬を常用している方が非常に多い。
強い依存症となり、薬の強さや服用量も多くなっています。そして、睡眠薬の恐ろしい副作用である、認知機能の低下。いわゆる認知症という病気になるのではなく、認知症と同じ症状が出るわけです。薬をやめれば症状は消えるので、薬の副作用である事は間違いないと思いますが、製薬会社も医者も、睡眠薬の長期使用で認知症になるということは認めません。そのような似た症状が出るだけで、その病気になるわけではないので、間違ってはいないでしょうが、依存性が強くやめられない事と、認知症と同様の症状がでれば、結果的に認知症になっているのと変わらないわけです。
そしてやめようとしても今度は禁断症状の苦しみが、麻薬以上であれば安易に処方することがどれほど危険かということです。
睡眠薬や睡眠導入剤も、本当に眠れないときに利用する1回分とか、数日分とかで十分だし、定期的な職業などを持たない高齢者に至っては、あえてその時間に眠らなくてもよいわけです。
夜眠れないからと睡眠薬を常用している高齢者が、昼間ベッドで寝ている時間が長いというのは、単なる薬漬けでしかありません。


睡眠導入剤の副作用について、「おくすり110番」から引用させていただきます。

① バルビツール酸系睡眠薬
商品名としては、バルビタール、ラボナ等
バルビタールの副作用
【重い副作用】
依存・・長期に多めの量を飲み続けると、体が薬に慣れた状態になりやめにくくなる。このとき急に中止すると、いらいら、強い不安感、不眠、ふるえ、けいれん、混乱、幻覚など思わぬ症状があらわれることがある。
呼吸抑制・・息苦しい、起床時の頭痛・頭重感。
重い皮膚・粘膜障害・・発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感。

【その他】
眠気、ボーッとする、注意力・集中力低下、頭が重い感じ、頭痛。
ふらつき、めまい感。
発疹、じんま疹、発熱。
腎臓の異常(蛋白尿など)
長期連用で効き目が悪くなる。

② ベンゾジアゼピン系睡眠薬
商品名としては、ハルシオン、デパス、レンドルミン等
ハルシオンの副作用
【重い副作用】
依存・・長期に多めの量を飲み続けると、体が薬に慣れた状態になりやめにくくなる。このとき急に中止すると、いらいら、強い不安感、不眠、ふるえ、けいれん、混乱、幻覚など思わぬ症状があらわれることがある。
精神症状・・もうろう状態、異常行動、夢遊症状、興奮、取り乱す、幻覚。
一過性前向性健忘・・服薬後寝るまでの出来事を覚えていない、夜中に起きたときの出来事を覚えていない、もうろう状態。
呼吸抑制・炭酸ガスナルコーシス・・息苦しい、窒息感、翌朝の頭痛、頭が重い。

【その他】
眠気、ボーッとする、頭が重い感じ、頭痛。
ふらつき、めまい感、けん怠感、脱力感。
口が渇く
長期連用で効き目が悪くなる。

デパスの副作用
【重い副作用】
依存・・長期に多めの量を飲み続けると、体が薬に慣れた状態になりやめにくくなる。このとき急に中止すると、いらいら、強い不安感、不眠、ふるえ、けいれん、混乱、幻覚など思わぬ症状があらわれることがある。
刺激興奮・・興奮、もうろう状態、取り乱す、かえって眠れない。
呼吸抑制・・息苦しい、起床時の頭痛・頭重感。

【その他】
眠気、ボーッとする、注意力・集中力低下、頭が重い感じ
ふらつき、めまい、けん怠感、脱力、まぶたが下がる
生理不順、乳汁分泌
長期連用で効き目が悪くなる

③ 非ベンゾジアゼピン系睡眠薬
商品名としては、マイスリー、アモバン等
マイスリーの副作用
【重い副作用】
依存・・長期に多めの量を飲み続けると、体が薬に慣れた状態になりやめにくくなる。このとき急に中止すると、いらいら、強い不安感、不眠、ふるえ、けいれん、混乱、幻覚など思わぬ症状があらわれることがある。
精神症状・・もうろう状態、異常行動、夢遊症状、興奮、取り乱す、幻覚。
一過性前向性健忘・・服薬後寝るまでの出来事を覚えていない、夜中に起きたときの出来事を覚えていない、もうろう状態。
呼吸抑制・炭酸ガスナルコーシス・・息苦しい、窒息感、翌朝の頭痛、頭が重い。
肝臓の重い症状・・だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。

【その他】
眠気、ボーッとする、頭が重い感じ、頭痛。
ふらつき、めまい感、けん怠感。
口が渇く、吐き気。
発疹、かゆみ。
長期連用で効き目が悪くなる。

アモバンの副作用には、アナフィラキシーがさらに追加されます..発疹、じんま疹、全身発赤、顔や口・喉や舌の腫れ、咳き込む、ゼーゼー息苦しい。

④ メラトニン受容体作動薬
商品名としては、ロゼレム。
ロゼレムの副作用
【重い副作用】
アナフィラキシー様症状・・じんま疹、全身発赤、顔や喉の腫れ、息苦しい。

【その他】
めまい、頭痛、眠気、けん怠感
プロラクチン上昇(生理不順、無月経、乳汁漏出、性欲減退)

⑤ オレキシン受容体拮抗薬
商品名はベルソムラ。
ベルソムラの副作用
眠気、めまい、ふらつき、疲労感、頭痛
悪い夢、入眠時幻覚、睡眠時麻痺(金縛り)、夢遊症

番外編 一般市販睡眠薬
ジフェンヒドラミン塩酸塩
商品名はドリエル、ウット等
市販の睡眠改善薬が人気でよく売れているようですが、主成分はすべてジフェンヒドラミン塩酸塩です。抗ヒスタミン薬の副作用である眠気を利用したもので、抗ヒスタミン薬で眠くならない人は全く効きません。また元から同じ成分でアレルギー薬として市販されているレスタミンコーワ錠の10倍の価格で製薬会社は大儲けというわけです。
そして、当然副作用もあります。
口の乾きや、眼圧の上昇、排尿障害等と眠気です。緑内障や、前立腺肥大、排尿障害がある方は十分な注意が必要。眠気については、睡眠改善薬ですから眠気があって当然と思われるかもしれませんが、いわゆる睡眠薬ではないため、薬効6時間に対し、睡眠時間が短い場合に、翌日の日中の眠気などとして残ることがあります。また、4日連続で使うと、眠気に対しての耐性ができ、プラシボ薬との差がなくなります。
エスエス製薬から出されているドリエルの副作用としては、眠気、悪心、頭痛、多夢、心高部痛、夢・気分不快、起床時の頭重感です。

不眠の解消には、生活リズムと睡眠環境の改善です。一時的な不眠症状を安易に薬に頼るのは、うつ症状や自殺、他害行為に至る非常に恐ろしいリスクを伴うことであるという認識が必要であると思います。

不眠症の解消には原因のところから手を付けてみる方法が良いと思います。「人間の3大欲求」で書いているので読まれてみてはいかがでしょうか。

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睡眠薬-危険性3

家の近所に田んぼが有ります。田圃に水を入れている写真ですが、さすがにこれだけ暑いと画像だけでも冷たさを感じてもらいたいものです。きっとこの水もすぐに熱くなってしまうのでしょうね。今日は少し曇ってますがどうなんでしょう。

睡眠薬-危険性3
薬というものは効果があれば当然その副反応(副作用)があります。おおむね薬が強く効けばそれだけ副反応も強く出ます。

① バルビツール酸系睡眠薬
その昔、睡眠薬をたくさん飲んで自殺するというドラマがあったほど、その副反応の強さが知られており、現在はほとんど処方されず、製造も中止される睡眠薬がバルビツール酸系睡眠薬です。薬効は麻酔として使われるほど強いのですが、呼吸抑制や不整脈といった副反応があり、さらに耐性・依存性が強く飲み続ければやめられなくなるお薬です。
中枢神経の神経伝達物質として神経興奮性を低下させるのは、抑制アミノ酸のGABA受容体への結合により、薬理効果を増強するわけですが、後述するベンゾジアゼピン系睡眠薬と同じ機序となります。違いとしては、バルビツール酸系は高濃度になれば、薬理効果の増強が、過剰となりすぎ呼吸や心拍へも影響を強く及ぼすことになる点です。
商品名としては、バルビタール、ラボナ等

② ベンゾジアゼピン系睡眠薬
作用機序はバルビツール酸系睡眠薬と同様、GABA受容体への結合により、鎮静作用をもちますが、バルビツールの過剰反応を起こす機序が作用しない特徴を持つため、より安全であるとされます。しかしながら、GABA抑制機能の賦活化の結果、ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)、セロトニン、アセチルコリン、ドーパミンを含む脳内の興奮性神経伝達物質の出力が減少します。これらの興奮性神経伝達物質は、正常な注意力、記憶、筋緊張、協調運動、情動反応、内分泌作用、心拍数・血圧のコントロール、その他多くの機能に欠かせないものですが、これら全てがベンゾジアゼピンによって損なわれる可能性があります。GABA と結合しない他のベンゾジアゼピン受容体が、腎臓、結腸、血球、副腎皮質にも存在します。これらもまた、いくつかのベンゾジアゼピンに影響を受ける可能性があります。このような、直接的・間接的作用が、ベンゾジアゼピン服薬による周知の有害作用に関係しています。
商品名としては、ハルシオン、デパス、レンドルミン等

③ 非ベンゾジアゼピン系睡眠薬
非ベンゾジアゼピン系とは、ベンゾジアゼピン系の改良型の睡眠薬です。
ベンゾジアゼピン系は催眠作用(眠らせる作用)の他に筋弛緩作用(筋肉を緩めてしまう作用)があり、これによってふらつきや転倒が生じてしまうことがあります。特に高齢者はふらつきによって転倒してしまうと骨折して寝たきりになってしまう事もあり、時に問題となります。
非ベンゾジアゼピン系睡眠薬はGABA受容体への結合のうち、筋弛緩作用への結合を少なくした改良型です。
安全性が高いため、処方される頻度も多いお薬です。耐性や依存性は生じますが、ベンゾジアゼピン系と同程度か、ベンゾジアゼピン系よりも若干少ないと言われています。
非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、作用時間の短いものしかありません。現時点で発売されているものは全て超短時間型になります。そのため、非ベンゾジアゼピン系は主に寝つきが悪いタイプの不眠(入眠障害)に用いられ、夜中に何度も起きてしまうタイプ(中途覚醒)にはあまり向きません。
商品名としては、マイスリー、アモバン等

ちなみにGABAそのものを食品で取っても脳関門を通過しないため、直接作用することはできませんが、腸にもGABA受容体があり、腸のGABA受容体での作用が脳に神経伝達され影響を与える可能性があるようです。

④ メラトニン受容体作動薬
その名の通り、メラトニン受容体に作用する睡眠薬です。自然な生体リズムにより、脳の松果体から分泌されるホルモンであるメラトニンと結合するメラトニン受容体に作用します。
何らかの理由によりメラトニン分泌に異常が出ている場合に、メラトニンの代わりに作用し睡眠に導くため、自然な眠りであるとされます。そのため薬効が現れるのに2週間程度を要するのが難点ではありますが、高齢者はメラトニン分泌自体が減少していることが多く、ベンゾジアゼピン系睡眠薬のようなふらつきなどの副作用が少ないなど、適しているとも言えます。
商品名としては、ロゼレム。

⑤ オレキシン受容体拮抗薬
オレキシンは、脳内で覚醒に関係するホルモンであり、それを阻害すれば起きていられないというわけです。ナルコレプシーという突然眠ってしまう病気がありますが、原因はオレキシンの欠乏と言われているため、同様の機序により脳の覚醒レベルを落とし、眠りに導く薬となります。
商品名はベルソムラ。

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ジフェンヒドラミン塩酸塩
医者に掛かって睡眠薬を処方してもらうことに抵抗のある人や、一般的な睡眠薬は怖いけれど、不眠症状の自覚の有る人が、一般薬局で購入できる睡眠改善薬の主成分が、ジフェンヒドラミン塩酸塩です。
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さて、いわゆる睡眠薬や睡眠導入剤と言われる薬の作用機序の説明をしましたが、基本的にどれも脳に作用する薬です。
脳の機能の一部を損傷し、それが原因で不眠症となってしまった場合の、損傷した機能を補う薬であれば、副作用があろうとも使う必要があるでしょう。それほど眠りというものの必要性が高いことは間違いがありません。

しかしながら、一時的なストレスや、睡眠環境の変化などでの不眠症に対し、脳へ直接作用する薬剤の投与が危険であることは、あまり重く見られていないようです。しかも、何年も薬を飲み続け、耐性とより強い薬や、複合、増量を繰り返すことによる依存症状は、麻薬以上とも言われます。

脳に直接作用する「覚せい剤」は一度使うだけでやめられなくなり、中毒者の禁断症状は、テレビなどでもよく取り上げられていますが、睡眠薬の離脱症状は麻薬中毒の禁断症状よりも強いと言われています。
因みに厚生労働省のホームページでは、平成28年9月14日付で、「麻薬、麻薬原料植物、向精神薬及び麻薬向精神薬原料を指定する政令」を一部改正し、新たに3物質(ゾピクロン・エチゾラム・フェナゼパム)(※1)を 第三種向精神薬(※2) として指定しました。(政令の施行は 本年10月14日 )
今回の向精神薬指定により、向精神薬の総数は83物質になります。

新たに指定された 3物質のうち、2物質(ゾピクロン・エチゾラム)は、国内で医薬品(※3)として流通していますが、今般の指定に伴って規制と罰則が強化されることになります(※4、※5)。 (フェナゼパムは国内で医薬品としての流通はありませんが、国際条約上、規制対象とされたため規制しました。)

厚生労働省としては、今後、向精神薬に指定された物質が乱用されることなく適正に使用されるよう、関係機関に通知を発出し、注意喚起を行っていきます。
商品名は、ベンゾジアゼピン系睡眠薬「デパス」。非ベンゾジアゼピン系睡眠薬「アモバン」が対象。

※1 物質1 化学名: (RS)― 6―(5―クロロピリジン―2―イル)―7―オキソ―6,7―ジヒドロ―5H―ピロロ[3,4―b]ピラジン―5―イル=4―メチルピペラジン―1―カルボキシラート  別 名:ゾピクロン
物質2 化学名: 4―(2―クロロフェニル)―2―エチル―9―メチル―6H―チエ ノ[3,2―f][1,2,4]トリアゾロ[4,3―a][1,4] ジアゼピン    別 名:エチゾラム
物質3 化学名: 7―ブロモ―5―(2―クロロフェニル)―1,3―ジヒドロ―2H―1,4―ベンゾジアゼピン―2―オン 通 称:フェナゼパム

※2 向精神薬は、乱用された場合の有害性の程度が物質ごとに異なるため、医療上の有用性及び乱用された場合の危険性により、危険性が高いものから第一種向精神薬、第二種向精神薬及び第三種向精神薬に区分し、 段階的な規制を課すことにしています。

※3 ゾピクロン及びエチゾラムを含有する医薬品

物質名(別名)
ゾピクロン
販売名
ゾピクロン錠7.5mg「アメル」/ゾピクロン錠10mg「アメル」/アモバンテス錠7.5/アモバンテス錠10/アモバン錠7.5/アモバン錠10/ゾピクロン錠7.5mg「サワイ」/ゾピクロン錠10mg「サワイ」/ゾピクロン錠7.5mg「トーワ」/ゾピクロン錠10mg「トーワ」/ゾピクロン錠7.5mg「TCK」/ゾピクロン錠10mg「TCK」/ドパリール錠7.5/ドパリール錠10

物質名(別名)
エチゾラム
販売名
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※4 向精神薬に関する罰則:最高で7年以下の懲役又は200万円以下の罰金

※5  向精神薬は、医師から処方された本人が携帯して入国する場合を除いて、一般の個人が輸入することは禁止されています。本人が携帯せず、他の人に持ち込んでもらったり、国際郵便などで海外から取り寄せたりすることはできません。

市販されている薬だから安全とは限りません。医者でも扱いに注意が必要なものを素人が薬局で買って飲むようなことは控えたほうが良いと思いますよ。まして、通販等で手に入るからと言って海外の薬品を処方箋もなしに買うなどは、自分の体を実験に使うようなものです。しかも脳に直接作用する薬の怖さをもっと考えるべきでしょうね。

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睡眠薬-危険性2

上尾市指定有形民俗文化財「戸崎の浅間塚」
江戸時代後期から富士浅間信仰とともに広まった浅間塚。富士山には昇りたいけれど簡単にはいけない。誰でも簡単に参拝ができるように塚を造り浅間社を祀ったものだそうです。

睡眠薬-危険性2
最初に睡眠導入剤と睡眠薬の違いについて、作用時間の違いを見ていきましょう。
一般的に睡眠導入剤というと、一番強く作用する時間が服用から短時間でピークになり、徐徐に効果が薄くなります。寝つきをよくするタイプということになりますね。
ピークの時間が服用から三時間以内ぐらいを睡眠導入剤と呼んでします。短時間型とか、超短時間型と言われます。
寝つきに問題がないけれど、夜中に目が覚めてしまう方に向いているのは、睡眠導入剤とは言われないタイプで、ピークが三時間以上後に来るタイプが処方されることになります。
中時間型や、長時間型と言われます。
ピークというのは血中濃度が一番高くなる時間です。薬剤ですから、体の中で分解されて排泄されるのですが、血中濃度がピークの半分になる時間を半減期といいます。半減期が短いと、早く分解されてしまう為、継続して投与しても血中濃度が高まることはありませんが、半減期の長い薬は、継続投与した時に前に投与された薬剤が残っているところに追加されることになるため血中濃度が徐々に高まっていくという問題が起こります。

継続投与から断薬する場合には、実は短時間型のほうが難しく、長時間型のほうが断薬しやすいということがあります。薬の切れた感覚が短時間型は早く来るということですね。半減期の長い薬は断薬しても効果がずっと体の中に残っているので、薬の切れた感覚も徐々に減るため、断薬がしやすいわけです。
睡眠薬が依存しやすくなることを表している事例だと思いますね。

そして、ピークの強さについては、薬の種類によって、違いがありますが、同じ系の薬であれば、強さそのものはほぼ同じになります。

同じ系であれば強さが同じと書きましたが、その種類は以下のようになります。
① バルビツール系睡眠薬
② ベンゾジアゼピン系睡眠薬
③ 非ベンゾジアゼピン系睡眠薬
④ メラトニン受容体作動薬
⑤ オレキシン受容体作動薬

一般的には①が一番強く、順に弱くなり⑤が一番弱くなります。そして、その副作用は強さと比例することになります。現在では、一番強いバルビツール系睡眠薬は徐々に生産を中止しつつあり、ほぼ処方もされていません。

上記5種類が日本で認可されている睡眠薬です。最近ネットで個人輸入の代理店みたいなものがあるようですが、海外の睡眠薬に関しては、すべて自己責任ですし、正直麻薬の個人輸入と何ら変わりがないように思います。
賢明な方は決して手を出さないでしょう。不眠のつらさはよくわかりますが、薬物依存からの脱却はその比ではありません。

さて、次回は、睡眠薬の依存症について書いてみたいと思います。

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不眠症状とストレス

連日の暑さが暴力的とさえ思うほどですね。日陰や冷房の有る建物の中で適度に休憩をとるように心がけましょう。水分補給もこまめにとることが大切ですね。一度にたくさんとってしまうと、次のタイミングがとりにくかったり、消化吸収にエネルギーが多量に使われるせいか、急にばててしまったりします。

不眠症状とストレス

人の感情や行動を大きく左右する神経伝達物質に「ドーパミン」・「ノルアドレナリン」・「セロトニン」がありますが、
これらは「モノアミン神経伝達物質」と呼ばれており、自律神経に大きく影響を及ぼすものとして知られています。

ドーパミンは「快楽物質」
ドーパミンが分泌されると気分が高揚し幸福感が得られます。
しかしドーパミンは心身に活動を促す性質ですので、あまりに長期間分泌され続けると疲労し、身体のあちこちに不調が現れます。
ノルアドレナリンは「闘争と逃避」
ノルアドレナリンは人が危険や驚愕するような状況になった時に危険回避行動を速やかにとれるように分泌されます。このとき、交感神経を強く刺激します。
そしてドーパミンとノルアドレナリンは密接に干渉し合い、片方が刺激されるともう片方も活性化するという性質があります。
セロトニンは「抑制と調整」
上記2つの物質の働きを抑制してブレーキをかけるのがセロトニンの役割で、この2つ以外の神経伝達物質のコントロールもセロトニンが担っていると言われています。
神経伝達物質は体内で生成されますが、限りがあるものであり、放出を続けるといつかは枯渇してしまいます。
その証拠に、過去のトラウマによる緊張や不安、不安神経症、パニック障害などの症状がある人は交感神経が優位な状態が長期間続いていますが、これを抑えるために使われたセロトニンが大量に尿から検出されるようです。

セロトニンが不足すると、意欲の減退や無気力、また、強い抑うつ症状が現れるようになります。こうした症状はうつ病の症状として知られており、セロトニン不足とうつ病には強い関係があることが知られています。
また、セロトニンが不足したとき、セロトニンによって合成されているメラトニンも不足するため、メラトニンが本来発揮するべき催眠効果が十分に発揮されなくなり、多くの場合で不眠症状が現れます。
実際、うつ病を患っている患者さんのほとんどで不眠症を合併していることからも、セロトニンの不足から来るメラトニンの不足、また、それによって起こるうつ病と不眠症の関係が見て取れます。

本来、人間の健康に取って欠かせない物質であるメラトニンやセロトニンが不足するという事態は、普通に生活していれば起こりにくいはずですが、現代社会にはそれが起こりうる幾つかの原因が存在します。
▼ストレス
セロトニンが不足する原因として、現代社会で特に多いのがストレスによるセロトニンの不足です。ストレスは我々の生活のあらゆる場面に潜んでおり、慢性的なストレスは、セロトニン神経の働きを阻害して、長期的にはセロトニンの不足を招きます。
▼トリプトファン
もう一つ大きな原因として、セロトニンやメラトニンの大元の原料である、トリプトファンの不足もセロトニンやメラトニンが不足することが考えられます。トリプトファンが不足する原因は、ダイエットによる栄養バランスの偏り、好き嫌い、偏食など、食生活が大きく影響します。
▼腸内環境
また、現代人に増えているのが、腸内環境の悪化によって起こる、腸のトリプトファンの合成力の低下です。トリプトファンは人が直接作り出すことが出来ないアミノ酸で、胃や腸で消化したたんぱく質を、さらに腸内細菌の力を借りて合成されます。
腸内環境が悪化すると、腸内細菌の数が減ってしまうため、その分トリプトファンの合成力が低下してしまうのです。腸内環境の悪化は、戦後の『食生活の欧米化』の影響が大きいと言われています。
我々日本人の腸内環境が昔よりも悪化した結果、トリプトファンの合成力の低下だけでなく、大腸がんの発症数が増えたり、アトピーや花粉症などアレルギーを発症する人が増えるなど、様々な影響が生じていると言われています。

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