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(論文)心理的要因が睡眠状況に及ぼす影響

最近不眠症の方の話をよく聞きます。毎日1時間とか2時間しか眠れなくてつらいとかの話です。ほとんどの場合は眠れなくてもベッドの中にいるようなので、体よりも眠れないという主に脳の疲れが問題のようです。
睡眠薬は副作用もあり、出来れば使いたくないという方も多く、環境や睡眠時間誤認など考えられる原因と解決策を話しています。
心理的要因はその中でもかなり大きな原因です。

(論文)心理的要因が睡眠状況に及ぼす影響
「相愛大学人間発達学研究」に心理的要因と睡眠の質との関係を調査した論文がありましたので少し要約してご紹介いたします。(原文はURLから)
経験的には、悲観的な考えにいつまでもとらわれて、寝つきが悪いとか、よく眠れない等が続くと、抑うつ的な気分になるということが言われているが、科学的な検証がされていません。よってアンケート調査により統計的な検証を行ったというものです。その結果、統制の所在と私的自己意識がネガティブな反すう傾向に影響し、ネガティブな反すう傾向は睡眠傾向に影響することが検証されました。

ではその対処法の一つをかいておきます。
布団に入って目を瞑っていてもいろいろと考えてしまい、もやもやして眠れない時に頭の中の思考を止める方法です。

実は頭の中であっても思考は言葉です。
同時にいろいろとしゃべれないように、頭の中であっても同時にいろいろと思考の言葉を作り出すことはできません。
何か考えてしまうときには、頭の中で、「ンー」とか「ムーン」とかを言葉として思い浮かべると、ほかのことを考えられなくなります。

色々な宗教で瞑想するときに「ムーン」とか「オーム」等を低く発するものがありますが、邪念を払う効果があります。
まあ、オーム真理教の事件で「オーム」って言葉がイメージ悪いですが、元々はちゃんとしたものです。

実際に言葉を発する必要はなく、頭の中だけで大丈夫です。
そうするといろいろと頭の中で考えずに済むので、心を落ち着けて眠りに入りやすくなります。

相愛大学人間発達学研究
2010. 3. 49-56
https://www.soai.ac.jp/univ/pdf/kenkyu_h1nishisako.PDF

心理的要因が睡眠状況に及ぼす影響
西迫成一郎*

統制の所在、自己意識、自己開示傾向がネガティブな反すうを媒介して睡眠状況に影響することを検討するために、大学生を調査対象とし質問紙調査を行った。その結果、統制の所在と私的自己意識がネガティブな反すう傾向に影響し、ネガティブな反すう傾向は入眠時間に影響することが検証された。また,「寝付きの良さ」「起床時の気分」および「眠りの深さ」を「睡眠傾向」と設定し検討した。その結果、統制の所在と私的自己意識がネガティブな反すう傾向に影響し、ネガティブな反すう傾向は睡眠傾向に影響することが検証された。

用語
統制の所在=内的統制とは、自己の努力や能力が、物事がうまくいくために役立つという考えを意味する。それに対して、外的統制とは、物事がうまくいくかどうかを決定するのは、運や強力な他者であるという考えを意味する。得点が高いほど内的統制型。

自己意識=自己の情緒・思考・態度といった他者から観察されない自己の私的な側面への注意の向きやすさを示す私的自己意識、自己の容姿・行動など他者が観察可能な自己の公的な側面への注意の向きやすさを示す公的自己意識。公的自己意識が、ネガティブな反すうに影響する。

自己開示傾向=自分自身のことについて他者に話すことを意味するが,自己開示が精神的健康にポジティブな影響を与えることを報告する研究は多い。これについては、自己に起こったネガティブな出来事を他者に話すことで、自己への語りかけともいえるネガティブな反すうをする必要性が弱くなる可能性が考えられる。

ネガティブな反すう=ネガティブな出来事を長い間繰り返し考えること。

1. 問題

睡眠は、心身の疲労を低減し次の日の活動を可能とするだけでなく、心身の健康を左右する重要な要因である。
睡眠と心の健康に関しては、睡眠のあり方が、抑うつといった心理的傾向に影響することがこれまでも示唆されてきた。しかし、逆に、睡眠の質は、多分に心理的傾向に影響されるという側面も持つ。これに関しては、近年、睡眠傾向に影響する就寝前の認知的活動の重要性が指摘されているが、特に注目されているのが、ネガティブな出来事を長い間繰り返し考えることであるネガティブな反すうである。ネガティブな反すうは、うつ状態を引き起こす要因の一つとされてきたが、これまでの研究により、ネガティブな反すう傾向が抑うつに直接的に影響するだけでなく、ネガティブな反すう傾向から入眠時間へ、入眠時間から睡眠の質へ、睡眠の質から抑うつに影響することを検証している。このように、ネガティブな反すうは、抑うつ傾向といった心理的傾向だけでなく、睡眠状況にも影響する重要な要因である。
それでは、ネガティブな反すうを形成する要因はなんであろうか。その一つの要因として、自己注目をあげることができる。この要因を考えるにあたって有用な理論が、客体的自覚理論、その精緻化が試みられた制御理論がある。これらの理論によれば、個人の注意が、環境と自己のうち、自己に向かっている自己注目の状態では、その注意はその個人がおかれている状況においてもっとも関連度・重要度の高い側面に絞られて向けられる。そして、その注意の対象となった側面は、その個人が有する個人的信念、理想自己、または社会的規範といった適切さの基準と照合され、その側面に対しての評価が行われる。この評価の結果、注意を向けた側面が、適切さの基準に達していないという判断がなされると、適切さの基準に自己を合わさなければならないという問題の認識がその個人に起こるのである。これらの理論に従えば、ネガティブな出来事のあとに自己注目の状態になることは、ネガティブな反すうを誘発することになろう。
これに関連して、どの方向に注目が向かうかについては安定した個人的傾向があるとする研究に依拠し、自己注目およびネガティブな反すうの抑うつへの影響過程について研究を行った。自己注目についての個人差を自己意識と総称した。そして、自己意識は,自己の情緒・思考・態度といった他者から観察されない自己の私的な側面への注意の向きやすさを示す私的自己意識、自己の容姿・行動など他者が観察可能な自己の公的な側面への注意の向きやすさを示す公的自己意識、そして他者に対する動揺のしやすさを示す社会的不安より構成されるとしている。自己意識のうち、公的自己意識が、ネガティブな反すうに影響し、そしてネガティブな反すうが抑うつ傾向に影響するとしている。
ネガティブな反すうに影響する要因は自己意識以外にも考えられよう。その一つとして、統制の所在を考えてみる。統制の所在には、内的統制と外的統制がある。内的統制とは、自己の努力や能力が、物事がうまくいくために役立つという考えを意味する。それに対して、外的統制とは、物事がうまくいくかどうかを決定するのは、運や強力な他者であるという考えを意味する。すると、内的統制型の人は、ネガティブな出来事が生じても、努力すれば自ら統制することができると考えるために、その問題についてネガティブに考え続けることは少ないであろう。また、自ら統制できるとの考えは、その問題を克服しようとすることにもつながる。その努力によって、問題を後々に残すことが比較的少なくなりネガティブな反すうを減少させると予測できる。
また、ネガティブな反すうに影響することが予測される要因として、個人の自己開示の傾向を本研究の俎上にあげる。自己開示とは、自分自身のことについて他者に話すことを意味するが、自己開示が精神的健康にポジティブな影響を与えることを報告する研究は多い。しかし、その詳細な影響過程についてはまだ検討の余地があり、自己開示がネガティブな反すう傾向に影響するかどうかを検討することは意義あることであろう。これについては、自己に起こったネガティブな出来事を他者に話すことで、自己への語りかけともいえるネガティブな反すうをする必要性が弱くなる可能性が考えられる。
以上より、統制の所在がネガティブな反すうを媒介して睡眠状況に影響するモデルと、自己開示がネガティブな反すうを媒介して睡眠状況に影響するモデルを想定することができ、本研究ではこれらのモデルを検証する。また、自己意識についても、自己意識がネガティブな反すうを媒介して抑うつ傾向に影響することを検討しているが、本研究では睡眠状況に対して影響することを仮定するモデルを検討する。このように、ネガティブな反すうに影響することを予測する心理的要因を複数取り上げることによって、それぞれの要因とネガティブな反すうとの関連の程度を比較することも可能となる。

2.方法
(1)材料
各個人の睡眠状況を測定する項目、統制の所在を測定する尺度、自己意識特性を測定する尺度、自己開示傾向を測定する尺度、ネガティブな反すうを測定する尺度を用意した。
a, 各個人の睡眠状況を測定する項目:項目1は、消灯時刻の変動。項目2は,睡眠時間の変動。項目3は寝付くまでの時間(入眠時間)。項目4は寝付きの良さ。項目5は、目覚める回数。項目6は起床時の気分。項目7は眠りの深さ。
b.統制の所在を測定する尺度: 18項目より構成され、それぞれの項目に記述してある内容に自分がどの程度当てはまるかを、“そう思わない(1)”,“ややそう思わない(2)”,“ややそう思う(3)”,“そう思う(4)”の4段階で評定すること求めた。得点が高いほど内的統制型であることを示す。
c.自己意識を測定する尺度:私的自己意識に強く負荷する5項目と公的自己意識に強く負荷する5項目を用いた。
d.自己開示傾向を測定する尺度:パーソナリティ領域に属する「罪や恥の感情を抱いた経験」,「非常に腹のたつような出来事」,「ゆううつな沈んだ気分にさせる出来事」,「気に病み、心配し、恐れるような出来事」の4項目を選択した。
これらの項目を選らんだのは、ネガティブな出来事についての自己開示について測定するためであった。4項目について、友人と家族それぞれに対して、“何も語らないかうそを言う(0)”,“いちおう語る(1)”,“十分に詳しく語る(2)”の3段階で評定することを求めた。
e.ネガティブな反すうを測定する尺度:ネガティブな反すう傾向を測定する7項目、ネガティブな反すうのコントロール不可能性を測定する4項目、filler item 3項目から構成される。これら14項目の内容について、自分がどの程度あてはまるかを、“あてはまらない(1)”,“あまりあてはまらない(2)”,“どちらかというとあてはまらない(3)”,“どちらかというとあてはまる(4)”,“ややあてはまる(5)”,“あてはまる(6)”の6段階で評定することを求めた。

(2)調査対象者
調査の対象者は大阪府のS大学および京都府のR大学に通う大学生であり、記入漏れや記入ミスのあった者を除く201名(男性99名,女性102名)を分析の対象とした。平均年齢は、19.51歳(18~24歳)であった。
(3)調査時期
2009年12月に実施した。

3.結果
(1)各尺度の因子分析と信頼性係数
割愛

(2)各変数間の相関分析
Table lには、その結果および基本統計量を示した。主な結果は次のとおりである。ネガティブな反すう傾向については、統制の所在と有意な傾向の負の相関が、私的自己意識と有意な正の相関が、そして入眠時間と有意な傾向の正の相関が認められた。ネガティブな反すうのコントロール不可能性(Table lではコントロール不可能性と略記)については、統制の所在と有意な傾向の負の相関があり、また公的自己意識と有意な正の相関が見られたが、睡眠状況と関連する4変数とは有意な相関は認められなかった。

(3)構造方程式モデリングによる検討
統制の所在、2つの自己意識、および2つの自己開示のいずれかが、2つのネガティブな反すうを媒介して消灯時間の変動、睡眠時間の変動、入眠時間、目覚める回数のいずれかに影響することを仮定するパスを設定したモデルを作成し、構造方程式モデリングによる検討をおこなった。その結果、設定しうるモデルのうち、すべてのパスが有意であったモデルはなかった。そこで、有意な傾向があるものも認めることとした。すると、採用可能なモデルは、統制の所在からネガティブな反すう傾向、ネガティブな反すう傾向から入眠時間へのパスを設定したモデルと、私的自己意識からネガティブな反すう傾向、ネガティブな反すう傾向から入眠時間へのパスを設定したモデルであったが、統制の所在と私的自己意識の相関を認め、統制の所在および私的自己意識がネガティブな反すう傾向を媒介して入眠時間に影響するパスを設定したモデルをモデル1として採用した。その分析結果をFigure lに示した。

この結果から、統制の所在が内的統制型であるほどネガティブな反すう傾向が低くなり、自己の私的側面へ注意を向けやすいほどネガティブな反すう傾向が高くなること、そしてネガティブな反すう傾向が高いほど、入眠までの時間が長くなるという一連の影響過程があることが示唆された。
本研究では、さらに、Figure1のモデルの入眠時間の代わりに、睡眠傾向をあてはめたモデル2について、検討をおこなった。その結果をFigure 2に示した。

この結果は、統制の所在が内的統制型であるほどネガティブな反すう傾向が低くなり、自己の私的側面へ注意を向けやすいほどネガティブな反すう傾向が高くなること、そしてネガティブな反すう傾向が高いほど睡眠傾向がネガティブな状態になるという、一連の影響過程があることを示している。

4.考察
分析結果について、過去の研究からの知見も含めて、考察を加える。
分析結果は、統制の所在および私的自己意識が、ネガティブな反すう傾向を媒介して、入眠時間や睡眠傾向といった睡眠状況に影響することを示していた。また、私的自己意識の方が統制の所在よりもネガティブな反すう傾向への影響はやや強いことが認められた。これに対して、自己開示傾向と公的自己意識のネガティブな反すう傾向への影響は、認められなかった。また、ネガティブな反すうのコントロール不可能性は、相関分析によって統制の所在および公的自己意識と相関が認められたが、睡眠状況との関連性は本研究の分析からは認められなかった。
統制の所在については、内的統制型であるほどネガティブな反すう傾向が低くなるという結果が認められたが、これは予測されたように内的統制型の個人は生じた問題は自分の努力によって解決できると考えるために、その問題についてネガティブに考え続けることは少ないのであろう。また、実際に問題解決に向けて努力するために、問題を持ち続けることが比較的少なくネガティブな反すう傾向が低くなるものと考えられよう。内的統制型傾向が高いことについては、その心理的性質からネガティブな出来事についても、自己の努力や能力が関係していると考え、ネガティブな反すう傾向を高める可能性もある。本研究の結果からは、内的統制型傾向が高いことは、ネガティブな反すうを引きおこすのではなく、ネガティブな出来事に対しても、これから努力を尽くせば覆ると前向きに未来をとらえさせることを示している。
次に、本研究の問題点について言及するならば、その一つは、今回の研究で設定した、消灯時刻の変動、睡眠時間の変動、目覚める回数については、ネガティブな反すうの影響は見られなかったことである。消灯時刻の変動、睡眠時間の変動に関しては、その回答のなかに平均的な値から大きく離れた値が存在した。これによって、データの性質が大きく左右されてしまったことが、影響を認めることができなかった原因かもしれない。
自己開示傾向についても、想定したような影響を見いだすことはできなかった。これに関連して、Wicklund(1982)は、自己開示が自己への注意を促進するとしている。この自己注目がネガティブな反すう傾向の促進効果を有しており、想定された自己開示のネガティブな反すうの傾向の抑制効果を相殺したとも考えられよう。今後、さらに検討が必要である。また、「寝付きの良さ」、「起床時の気分」、および「眠りの深さ」を観測変数として潜在変数「睡眠傾向」を設定したが、睡眠傾向をとらえるにあたってさらに十分な観測変数を検討することも必要であろう。
本研究では、想定された影響過程の一部が認められた。ネガティブな反すうに影響する要因を今後さらに検討することが、睡眠状況の改善に貢献をもたらすであろう。さらに、睡眠状況がいかなる臨床的問題を引き起こすのかまでを含んだ研究も、心身の健康を考えるうえで今後必要であろう。

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笑顔で目覚める安眠(5)不眠症の対処

昨日は立冬。季節は冬になってしまいました。それでも昨日は暖かくてさわやかな良い天気。気持ちよかったのでカメラをもって散歩に出かけました。タンポポの綿毛が残っていました。

笑顔で目覚める安眠⑤不眠症の対処
最近はストレスの多い社会というのは誰でも思うところではないでしょうか?
その中でも眠れないという悩みを聞くと、いろいろな事柄が頭の中でもやもやと渦巻き、寝付けないというものです。
「相愛大学人間発達学研究」の論文は、経験的には、悲観的な考えにいつまでもとらわれて、寝つきが悪いとか、よく眠れない等が続くと、抑うつ的な気分になるということが言われているが、科学的な検証がされていないこのような案件を、アンケート調査により統計的な検証を行ったというものです。

心理的要因が睡眠状況に及ぼす影響

心理的要因が睡眠状況に及ぼす影響

その結果、統制の所在と私的自己意識がネガティブな反すう傾向に影響し、ネガティブな反すう傾向は睡眠傾向に影響することが検証されました。

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別居の前の安眠家具

さいたま市大宮体育館
夕日の差し込む体育館のエントランスホール。休みの日にスポーツジムに行ってみました。昔は冷暖房ついてなくて冬は寒かったのですが、冷暖房も完備され、設備も新しくなって人もたくさんいました。マシンよりウェイトトレーニングばかりやっているので、こっちのほうが私には向いている。10数年ぶりに通う気になってきました。1回220円ていうのもいい。

別居の前の安眠家具
いびきで悩んでいる方の話では、多くの場合、夫婦別室で寝ることとなり、それと同時にコミュニケーションも少なくなります。そのうち単なる同居人となってしまいます。完全に家庭内別居です。
いびきは単なるきっかけに過ぎないのですが、我慢を重ねたうえ、お互いの信頼関係や、愛情に亀裂が入り、とうとう別室になってしまうのです。
子供がいれば子供のことでは話をしますが、それ以外は共通の話題さえなくなります。
子供がいない夫婦の場合は、結婚生活そのものに疑問を感じるようになってしまいます。

たかがいびきでなぜそこまでなってしまうのでしょうか?それはいびきが、ほかのトラブルと大きく違う特殊性を持っているからだと思います。
いびきの特殊性
1. いびきをかく本人は、自分のいびきを知らない。
まず自分が悪いと思っていない。相手が大げさだと思う。いびきで自分が攻められることを不当だと思う。医者に行けと言われると切れる。

2. 睡眠妨害は、精神的にも肉体的にもダメージがたまりやすい。
最初はうるさいと思うが、気を使って言えない。それでも眠いので、言ってみるが、相手が改善する気を見せない。寝不足がたまると、かなりつらい。相手のいびきをかいて寝ている姿が憎らしく思えてくる。

もちろん、いびきで別室にすることで、お互いのストレスをためずにコミュニケーションがうまく取れる夫婦もいます。無理に我慢をせずに、早めに別室を決めた夫婦のほうが、愛情や信頼関係を傷つけずに、すんでいるのかもしれません。

もしいびきで悩んでいるのであれば、早く解決を図ることが、より良い結果となります。

いびきの解決は、生活習慣を改善して、いびきをかかなくするか、パートナーにストレスをかけないように、安眠家具SleepLaboを使うことです。

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出来る人と深い眠り

ちょっと前までショートスリーパーが出来る人の代名詞のように言われていたと思ったら、睡眠負債なる言葉が出たり、やっぱり出来る人はしっかり寝ていると言われたり。

どれだけ能力があっても、経験豊富でも、人には1日24時間しかありません。睡眠時間を削って、能力を発揮できるなら、より多くの時間を有効に使える人が出来る人なのかもしれません。
しかしながら、どうやら睡眠時間を削ると能力が低下することは、間違いないようです。

結局余裕をもって時間を使える人。時間をコントロール出来る人こそが本当の意味で、出来る人となるのではないでしょうか?
「睡眠時間」と「睡眠の質」どちらも大切なのですが、コントロールが難しいのは睡眠の質のほうです。深い眠りと言われる質の良い睡眠をとるには、睡眠環境が大切。
安眠家具で良質な睡眠環境を整えましょう。

良質な睡眠はストレスを低減させ、能力を十二分に発揮することができるわけです。
「出来る人と深い眠り」出来る人になるには、まずはしっかりと深い眠りを取ることからはじめましょう。

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睡眠導入剤の危険性 その3

笑顔で目覚めるほどの良い眠りを追及しています。
Sleep Laboのご利用者の意見で多いのが、家族と寝室を共有していても自分だけの空間で灯などを気にせず自由にできることがうれしいということです。

睡眠導入剤の危険性-3

薬というものは効果があれば当然その副反応(副作用)があります。おおむね薬が強く効けばそれだけ副反応も強く出ます。

① バルビツール酸系睡眠薬

その昔、睡眠薬をたくさん飲んで自殺するというドラマがあったほど、その副反応の強さが知られており、現在はほとんど処方されず、製造も中止される睡眠薬がバルビツール酸系睡眠薬です。薬効は麻酔として使われるほど強いのですが、呼吸抑制や不整脈といった副反応があり、さらに耐性・依存性が強く飲み続ければやめられなくなるお薬です。

中枢神経の神経伝達物質として神経興奮性を低下させるのは、抑制アミノ酸のGABA受容体への結合により、薬理効果を増強するわけですが、後述するベンゾジアゼピン系睡眠薬と同じ機序となります。違いとしては、バルビツール酸系は高濃度になれば、薬理効果の増強が、過剰となりすぎ呼吸や心拍へも影響を強く及ぼすことになる点です。

商品名としては、バルビタール、ラボナ等

② ベンゾジアゼピン系睡眠薬

作用機序はバルビツール酸系睡眠薬と同様、GABA受容体への結合により、鎮静作用をもちますが、バルビツールの過剰反応を起こす機序が作用しない特徴を持つため、より安全であるとされます。しかしながら、GABA抑制機能の賦活化の結果、ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)、セロトニン、アセチルコリン、ドーパミンを含む脳内の興奮性神経伝達物質の出力が減少します。これらの興奮性神経伝達物質は、正常な注意力、記憶、筋緊張、協調運動、情動反応、内分泌作用、心拍数・血圧のコントロール、その他多くの機能に欠かせないものですが、これら全てがベンゾジアゼピンによって損なわれる可能性があります。GABA と結合しない他のベンゾジアゼピン受容体が、腎臓、結腸、血球、副腎皮質にも存在します。これらもまた、いくつかのベンゾジアゼピンに影響を受ける可能性があります。このような、直接的・間接的作用が、ベンゾジアゼピン服薬による周知の有害作用に関係しています。

商品名としては、ハルシオン、デパス、レンドルミン等

③ 非ベンゾジアゼピン系睡眠薬

非ベンゾジアゼピン系とは、ベンゾジアゼピン系の改良型の睡眠薬です。

ベンゾジアゼピン系は催眠作用(眠らせる作用)の他に筋弛緩作用(筋肉を緩めてしまう作用)があり、これによってふらつきや転倒が生じてしまうことがあります。特に高齢者はふらつきによって転倒してしまうと骨折して寝たきりになってしまう事もあり、時に問題となります。

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬はGABA受容体への結合のうち、筋弛緩作用への結合を少なくした改良型です。

安全性が高いため、処方される頻度も多いお薬です。耐性や依存性は生じますが、ベンゾジアゼピン系と同程度か、ベンゾジアゼピン系よりも若干少ないと言われています。

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、作用時間の短いものしかありません。現時点で発売されているものは全て超短時間型になります。そのため、非ベンゾジアゼピン系は主に寝つきが悪いタイプの不眠(入眠障害)に用いられ、夜中に何度も起きてしまうタイプ(中途覚醒)にはあまり向きません。

商品名としては、マイスリー、アモバン等

④ メラトニン受容体作動薬

その名の通り、メラトニン受容体に作用する睡眠薬です。自然な生体リズムにより、脳の松果体から分泌されるホルモンであるメラトニンと結合するメラトニン受容体に作用します。

何らかの理由によりメラトニン分泌に異常が出ている場合に、メラトニンの代わりに作用し睡眠に導くため、自然な眠りであるとされます。そのため薬効が現れるのに2週間程度を要するのが難点ではありますが、高齢者はメラトニン分泌自体が減少していることが多く、ベンゾジアゼピン系睡眠薬のようなふらつきなどの副作用が少ないなど、適しているとも言えます。

商品名としては、ロゼレム。

⑤ オレキシン受容体拮抗薬

オレキシンは、脳内で覚醒に関係するホルモンであり、それを阻害すれば起きていられないというわけです。ナルコレプシーという突然眠ってしまう病気がありますが、原因はオレキシンの欠乏と言われているため、同様の機序により脳の覚醒レベルを落とし、眠りに導く薬となります。

商品名はベルソムラ。

番外編 一般市販睡眠薬

ジフェンヒドラミン塩酸塩

医者に掛かって睡眠薬を処方してもらうことに抵抗のある人や、一般的な睡眠薬は怖いけれど、不眠症状の自覚の有る人が、一般薬局で購入できる睡眠改善薬の主成分が、ジフェンヒドラミン塩酸塩です。

花粉症などのアレルギー症状を抑える抗ヒスタミン薬で、ねむけをもたらすことが知られています。

さて、いわゆる睡眠薬や睡眠導入剤と言われる薬の作用機序の説明をしましたが、基本的にどれも脳に作用する薬です。

脳の機能の一部を損傷し、それが原因で不眠症となってしまった場合の、損傷した機能を補う薬であれば、副作用があろうとも使う必要があるでしょう。それほど眠りというものの必要性が高いことは間違いがありません。

しかしながら、一時的なストレスや、睡眠環境の変化などでの不眠症に対し、脳へ直接作用する薬剤の投与が危険であることは、あまり重く見られていないようです。しかも、何年も薬を飲み続け、耐性とより強い薬や、複合、増量を繰り返すことによる依存症状は、麻薬以上とも言われます。

脳に直接作用する「覚せい剤」は一度使うだけでやめられなくなり、中毒者の禁断症状は、テレビなどでもよく取り上げられていますが、睡眠薬の離脱症状は麻薬中毒の禁断症状よりも強いと言われています。

因みに厚生労働省のホームページでは、平成28年9月14日付で、「麻薬、麻薬原料植物、向精神薬及び麻薬向精神薬原料を指定する政令」を一部改正し、新たに3物質(ゾピクロン・エチゾラム・フェナゼパム)(※1)を 第三種向精神薬(※2) として指定しました。(政令の施行は 本年10月14日 )

今回の向精神薬指定により、向精神薬の総数は83物質になります。

新たに指定された 3物質のうち、2物質(ゾピクロン・エチゾラム)は、国内で医薬品(※3)として流通していますが、今般の指定に伴って規制と罰則が強化されることになります(※4、※5)。 (フェナゼパムは国内で医薬品としての流通はありませんが、国際条約上、規制対象とされたため規制しました。)

厚生労働省としては、今後、向精神薬に指定された物質が乱用されることなく適正に使用されるよう、関係機関に通知を発出し、注意喚起を行っていきます。

商品名は、ベンゾジアゼピン系睡眠薬「デパス」。非ベンゾジアゼピン系睡眠薬「アモバン」が対象。

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ストレスと安眠家具

大宮氷川神社での柳生心眼流兵法柳正館・居合演武。
居合というと、すごい速さでの刀さばきかと思って見に来たのですが、兵法ということで、様々な兵法の演武でした。小刀や鎌、足軽兵の笠などが接近戦で効果的に使われるなかなか興味深い演武でした。

ストレスと安眠家具
ストレスで安眠出来ないっていやですよね。
安眠を妨げるストレスは、一つにはうるさいとか暑いとかの環境ストレス。
もう一つが、心配事やイライラなどの心理的ストレス。

ストレスって怖いですね。おなかが痛いとか、頭が痛いとか、会社行けないとか、ちょっと前まではやる気がないとか、不摂生しているとか、言われていたことが、今はストレスが原因です。
がんになるのも、うつ病もストレスです。私は原因不明の頭痛で10日の入院と、1か月の自宅待機をしましたが、検査の結果原因は何も見つからず、医者から言われたのが、「ストレスでしょうね。」
ただ、ストレスが時には命を奪うかもしれないところが、本当に怖いです。

ストレスがあると安眠できない、というのと逆に、安眠がストレスを解消します。怖いストレスをためないために、安眠することが大事です。

環境ストレスは、安眠家具で改善できます。
心理的ストレスは、以前にも紹介させていただきましたが、相愛大学での心理的要因と睡眠の質の調査をした論文です。ネガティブな思考の反芻が睡眠の質の悪化をもたらす状況を調査した論文です。
https://www.soai.ac.jp/univ/pdf/kenkyu_h1nishisako.PDF

安眠でストレスを解消することが、健康で楽しい生活を続ける秘訣かもしれません。

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東洋医学とストレス解消法

月初めの日曜日。大宮一宮通りクリーンアッププロジェクトに参加してきました。
朝晩は少し肌寒いくらいの季節となってきましたので、朝の掃除に参加すると、少しばかり引き締まった気がしてきますね。
街がきれいになるのは気持ちがいいです。

東洋医学とストレス解消法

ストレス解消には皆さん何をやられるでしょうか?
私はアウトドアが趣味であるため、キャンプに行って自然の中で、たき火をするといろいろなものが落ちていく気がします。
日常から離れているということも効果があるのかもしれません。

だた、たき火がいいといっても、普段は簡単にできません。
そういう時は静かにろうそくの炎を見つめるのでもリラックスできます。

東洋医学の考えで、病気の症状で病気を治す方法というのがあります。
病気の症状は、体がその病気を治すために戦って出ている症状ですから、同じ状態にして免疫の力を加算するということです。
風邪の時に熱が出るので、風邪っぽいと思ったら体を温めるという考えです。

ストレスの時に体に現れる反応を、意図的に起こすということ。
例えばストレスがあると眠れない人は、ストレスがたまりそうな時にあえて寝ないで徹夜してみる。
ストレスで胃が痛いときは、何も食べるなという体の反応なので、無理して食べない。胃薬などは飲まない。

ストレス解消というかストレスが溜まって何かにあたって壊したりすることがあります。一瞬のそう快感を味わうことにもつながります。ストレスを解消する一番はストレス元をなくすことです。何かを壊すのはそのストレス元を「破壊する」「なくしてしまう」ことの疑似体験となっているわけです。
ただ実際のストレス元がなくなっているわけでなければ、そう快感も長続きはしません。
最終的にはストレス元から離れてしまうか、克服してしまうしかないですね。
ストレスで眠れないことがあるのと同じに、質の良い睡眠はストレスを解消します。
安眠家具「Sleep Labo」で安眠することがストレスの解消にもなるわけです。

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(論文)発酵乳の香りに“睡眠の質”を高める効果

なんだか昨日はいろいろな名前のニュースが多かった日です。衆議院の解散総選挙の発表は、「国難突破解散」とか・・。東京都知事の小池さんが代表を務めることになった「希望の党」。上野のジャイアントパンダの赤ちゃんの名前が「香香(シャンシャン)」だとか・・。名前が付くということが一つの始まり。それまでもあった何かを世の中に正式にお披露目するということになるのですね。

乳酸菌と酵母でつくる発酵乳の香りに“睡眠の質”を高める効果があることを確認
乳酸菌と酵母による2度の発酵でつくるアサヒ飲料社独自の発酵乳(以下、本発酵乳)には、一般的な乳酸菌でつくる発酵乳とは異なる果実のような独特な芳香があります。これまでの研究で、本発酵乳の香りには、不安を和らげたり、日周リズム(体の昼夜のリズム)を改善する効果があることを動物実験で明らかにしています。今回、本発酵乳の香りの効果をさらに明らかにするために、睡眠の質に与える影響を調べました。
※本研究成果は日本農芸化学会2016年度大会(2016年3月27日~30日)で発表した内容です。

http://www.asahigroup-holdings.com/research/group/report/report26.html

睡眠の仕組み ~質の良い睡眠とは?~

ヒトの睡眠は、深い眠りのノンレム睡眠と浅い眠りのレム睡眠から構成されます。ノンレム睡眠中は、身体が真に休まっている状態にあることから、ノンレム睡眠の割合が多い睡眠が、質の良い睡眠といえます。また、睡眠中の覚醒(目覚め)は、眠りが浅いことを意味し、覚醒回数が少ないことも、質の良い睡眠といえます。

実験方法
ラットの睡眠は、覚醒回数が多い点でヒトと異なりますが、ノンレム睡眠とレム睡眠が繰り返される基本的な睡眠のリズムはヒトと同じです。そこで、ラットを用いて、本発酵乳の香りが睡眠に与える影響を調べました。
ラットを2つのグループに分け、一方のグループにのみ休息期(主に寝ている時間帯)に、本発酵乳の香りを1日1回30分間、7日間毎日嗅がせました。香りが睡眠に与える短期的な影響と、長期的な影響を調べるため、1回目の香りを嗅がせた翌日(2回目の香りを嗅ぐ前)と、7日間香りを嗅がせた翌日に、脳波等を測定して、休息期のノンレム睡眠、レム睡眠、覚醒の時間や回数を調べました。

<結果1>睡眠時のノンレム睡眠(深い眠り)の割合が増加
1回目の香りを嗅がせた翌日、香りを嗅がせたラットは、香りを嗅がせていないラットと比べて、休息期初期(休息期に入って初めの3時間)のノンレム睡眠が占める割合が増加する傾向がみられました。また、7日間香りを嗅がせると、休息期初期のノンレム睡眠が占める割合が有意に増加しました。

<結果2>睡眠時の覚醒(目覚め)の回数が減少
7日間香りを嗅がせると、香りを嗅がせていないラットと比べて、休息期の覚醒回数が有意に減少しました。

まとめと今後の展望
本発酵乳の香りを嗅いだラットは、休息期におけるノンレム睡眠の割合が増加し、覚醒回数が減少しました。また、これらの効果は、1回目に香りを嗅がせた翌日よりも、7日間香りを嗅がせた翌日に、顕著にみられました。このことから、本発酵乳の香りには睡眠の質を高める効果があること、さらに、継続的に嗅ぐことで、効果が高まる可能性があることがわかりました。今後、有効成分の解明やヒトの睡眠の質に与える影響について検討を進めてまいります。
これまでの研究成果
■乳酸菌と酵母でつくる発酵乳の香りには、自律神経に働きかけ、日周リズムの改善や不安を和らげるはたらきがあることを確認
(日本農芸化学会2014年度大会にて発表  発表タイトル:「乳酸菌と酵母で発酵した発酵乳の香りが自律神経と行動に与える影響」)

■乳酸菌発酵後に酵母発酵を加えると発酵乳の嗜好性が向上すること、その要因として発酵から生まれた「香り」が重要であることを確認
(日本農芸化学会2012年度大会にて発表 発表タイトル:「発酵乳の嗜好性向上に与える乳酸菌および酵母の役割」)

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笑顔で目覚める安眠【5】不眠症の対処

さわやかな秋晴れ!気持ちいいですね。空気も乾燥しているのでさらっとしていますが、朝晩の冷え込みで体調を崩している方も多いですよ。気を付けてください。

笑顔で目覚める安眠⑤不眠症の対処
最近はストレスの多い社会というのは誰でも思うところではないでしょうか?
その中でも眠れないという悩みを聞くと、いろいろな事柄が頭の中でもやもやと渦巻き、寝付けないというものです。
「相愛大学人間発達学研究」の論文は、経験的には、悲観的な考えにいつまでもとらわれて、寝つきが悪いとか、よく眠れない等が続くと、抑うつ的な気分になるということが言われているが、科学的な検証がされていないこのような案件を、アンケート調査により統計的な検証を行ったというものです。

心理的要因が睡眠状況に及ぼす影響

心理的要因が睡眠状況に及ぼす影響

その結果、統制の所在と私的自己意識がネガティブな反すう傾向に影響し、ネガティブな反すう傾向は睡眠傾向に影響することが検証されました。

ではその対処法の一つをかいておきます。
布団に入って目を瞑っていてもいろいろと考えてしまい、もやもやして眠れない時に頭の中の思考を止める方法です。

実は頭の中であっても思考は言葉です。
同時にいろいろとしゃべれないように、頭の中であっても同時にいろいろと思考の言葉を作り出すことはできません。
何か考えてしまうときには、頭の中で、「ンー」とか「ムーン」とかを言葉として思い浮かべると、ほかのことを考えられなくなります。

色々な宗教で瞑想するときに「ムーン」とか「オーム」等を低く発するものがありますが、邪念を払う効果があります。
まあ、オーム真理教の事件で「オーム」って言葉がイメージ悪いですが、元々はちゃんとしたものです。

実際に言葉を発する必要はなく、頭の中だけで大丈夫です。
そうするといろいろと頭の中で考えずに済むので、心を落ち着けて眠りに入りやすくなります。

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(論文)心理的要因が睡眠状況に及ぼす影響

「相愛大学人間発達学研究」に心理的要因と睡眠の質との関係を調査した論文がありましたので少し要約してご紹介いたします。(原文はURLから)
経験的には、悲観的な考えにいつまでもとらわれて、寝つきが悪いとか、よく眠れない等が続くと、抑うつ的な気分になるということが言われているが、科学的な検証がされていません。よってアンケート調査により統計的な検証を行ったというものです。その結果、統制の所在と私的自己意識がネガティブな反すう傾向に影響し、ネガティブな反すう傾向は睡眠傾向に影響することが検証されました。

ではその対処法の一つをかいておきます。
布団に入って目を瞑っていてもいろいろと考えてしまい、もやもやして眠れない時に頭の中の思考を止める方法です。

実は頭の中であっても思考は言葉です。
同時にいろいろとしゃべれないように、頭の中であっても同時にいろいろと思考の言葉を作り出すことはできません。
何か考えてしまうときには、頭の中で、「ンー」とか「ムーン」とかを言葉として思い浮かべると、ほかのことを考えられなくなります。

色々な宗教で瞑想するときに「ムーン」とか「オーム」等を低く発するものがありますが、邪念を払う効果があります。
まあ、オーム真理教の事件で「オーム」って言葉がイメージ悪いですが、元々はちゃんとしたものです。

実際に言葉を発する必要はなく、頭の中だけで大丈夫です。
そうするといろいろと頭の中で考えずに済むので、心を落ち着けて眠りに入りやすくなります。

相愛大学人間発達学研究
2010. 3. 49-56
https://www.soai.ac.jp/univ/pdf/kenkyu_h1nishisako.PDF

心理的要因が睡眠状況に及ぼす影響
西迫成一郎*

統制の所在、自己意識、自己開示傾向がネガティブな反すうを媒介して睡眠状況に影響することを検討するために、大学生を調査対象とし質問紙調査を行った。その結果、統制の所在と私的自己意識がネガティブな反すう傾向に影響し、ネガティブな反すう傾向は入眠時間に影響することが検証された。また,「寝付きの良さ」「起床時の気分」および「眠りの深さ」を「睡眠傾向」と設定し検討した。その結果、統制の所在と私的自己意識がネガティブな反すう傾向に影響し、ネガティブな反すう傾向は睡眠傾向に影響することが検証された。

用語
統制の所在=内的統制とは、自己の努力や能力が、物事がうまくいくために役立つという考えを意味する。それに対して、外的統制とは、物事がうまくいくかどうかを決定するのは、運や強力な他者であるという考えを意味する。得点が高いほど内的統制型。

自己意識=自己の情緒・思考・態度といった他者から観察されない自己の私的な側面への注意の向きやすさを示す私的自己意識、自己の容姿・行動など他者が観察可能な自己の公的な側面への注意の向きやすさを示す公的自己意識。公的自己意識が、ネガティブな反すうに影響する。

自己開示傾向=自分自身のことについて他者に話すことを意味するが,自己開示が精神的健康にポジティブな影響を与えることを報告する研究は多い。これについては、自己に起こったネガティブな出来事を他者に話すことで、自己への語りかけともいえるネガティブな反すうをする必要性が弱くなる可能性が考えられる。

ネガティブな反すう=ネガティブな出来事を長い間繰り返し考えること。

1. 問題

睡眠は、心身の疲労を低減し次の日の活動を可能とするだけでなく、心身の健康を左右する重要な要因である。
睡眠と心の健康に関しては、睡眠のあり方が、抑うつといった心理的傾向に影響することがこれまでも示唆されてきた。しかし、逆に、睡眠の質は、多分に心理的傾向に影響されるという側面も持つ。これに関しては、近年、睡眠傾向に影響する就寝前の認知的活動の重要性が指摘されているが、特に注目されているのが、ネガティブな出来事を長い間繰り返し考えることであるネガティブな反すうである。ネガティブな反すうは、うつ状態を引き起こす要因の一つとされてきたが、これまでの研究により、ネガティブな反すう傾向が抑うつに直接的に影響するだけでなく、ネガティブな反すう傾向から入眠時間へ、入眠時間から睡眠の質へ、睡眠の質から抑うつに影響することを検証している。このように、ネガティブな反すうは、抑うつ傾向といった心理的傾向だけでなく、睡眠状況にも影響する重要な要因である。
それでは、ネガティブな反すうを形成する要因はなんであろうか。その一つの要因として、自己注目をあげることができる。この要因を考えるにあたって有用な理論が、客体的自覚理論、その精緻化が試みられた制御理論がある。これらの理論によれば、個人の注意が、環境と自己のうち、自己に向かっている自己注目の状態では、その注意はその個人がおかれている状況においてもっとも関連度・重要度の高い側面に絞られて向けられる。そして、その注意の対象となった側面は、その個人が有する個人的信念、理想自己、または社会的規範といった適切さの基準と照合され、その側面に対しての評価が行われる。この評価の結果、注意を向けた側面が、適切さの基準に達していないという判断がなされると、適切さの基準に自己を合わさなければならないという問題の認識がその個人に起こるのである。これらの理論に従えば、ネガティブな出来事のあとに自己注目の状態になることは、ネガティブな反すうを誘発することになろう。
これに関連して、どの方向に注目が向かうかについては安定した個人的傾向があるとする研究に依拠し、自己注目およびネガティブな反すうの抑うつへの影響過程について研究を行った。自己注目についての個人差を自己意識と総称した。そして、自己意識は,自己の情緒・思考・態度といった他者から観察されない自己の私的な側面への注意の向きやすさを示す私的自己意識、自己の容姿・行動など他者が観察可能な自己の公的な側面への注意の向きやすさを示す公的自己意識、そして他者に対する動揺のしやすさを示す社会的不安より構成されるとしている。自己意識のうち、公的自己意識が、ネガティブな反すうに影響し、そしてネガティブな反すうが抑うつ傾向に影響するとしている。
ネガティブな反すうに影響する要因は自己意識以外にも考えられよう。その一つとして、統制の所在を考えてみる。統制の所在には、内的統制と外的統制がある。内的統制とは、自己の努力や能力が、物事がうまくいくために役立つという考えを意味する。それに対して、外的統制とは、物事がうまくいくかどうかを決定するのは、運や強力な他者であるという考えを意味する。すると、内的統制型の人は、ネガティブな出来事が生じても、努力すれば自ら統制することができると考えるために、その問題についてネガティブに考え続けることは少ないであろう。また、自ら統制できるとの考えは、その問題を克服しようとすることにもつながる。その努力によって、問題を後々に残すことが比較的少なくなりネガティブな反すうを減少させると予測できる。
また、ネガティブな反すうに影響することが予測される要因として、個人の自己開示の傾向を本研究の俎上にあげる。自己開示とは、自分自身のことについて他者に話すことを意味するが、自己開示が精神的健康にポジティブな影響を与えることを報告する研究は多い。しかし、その詳細な影響過程についてはまだ検討の余地があり、自己開示がネガティブな反すう傾向に影響するかどうかを検討することは意義あることであろう。これについては、自己に起こったネガティブな出来事を他者に話すことで、自己への語りかけともいえるネガティブな反すうをする必要性が弱くなる可能性が考えられる。
以上より、統制の所在がネガティブな反すうを媒介して睡眠状況に影響するモデルと、自己開示がネガティブな反すうを媒介して睡眠状況に影響するモデルを想定することができ、本研究ではこれらのモデルを検証する。また、自己意識についても、自己意識がネガティブな反すうを媒介して抑うつ傾向に影響することを検討しているが、本研究では睡眠状況に対して影響することを仮定するモデルを検討する。このように、ネガティブな反すうに影響することを予測する心理的要因を複数取り上げることによって、それぞれの要因とネガティブな反すうとの関連の程度を比較することも可能となる。

2.方法
(1)材料
各個人の睡眠状況を測定する項目、統制の所在を測定する尺度、自己意識特性を測定する尺度、自己開示傾向を測定する尺度、ネガティブな反すうを測定する尺度を用意した。
a, 各個人の睡眠状況を測定する項目:項目1は、消灯時刻の変動。項目2は,睡眠時間の変動。項目3は寝付くまでの時間(入眠時間)。項目4は寝付きの良さ。項目5は、目覚める回数。項目6は起床時の気分。項目7は眠りの深さ。
b.統制の所在を測定する尺度: 18項目より構成され、それぞれの項目に記述してある内容に自分がどの程度当てはまるかを、“そう思わない(1)”,“ややそう思わない(2)”,“ややそう思う(3)”,“そう思う(4)”の4段階で評定すること求めた。得点が高いほど内的統制型であることを示す。
c.自己意識を測定する尺度:私的自己意識に強く負荷する5項目と公的自己意識に強く負荷する5項目を用いた。
d.自己開示傾向を測定する尺度:パーソナリティ領域に属する「罪や恥の感情を抱いた経験」,「非常に腹のたつような出来事」,「ゆううつな沈んだ気分にさせる出来事」,「気に病み、心配し、恐れるような出来事」の4項目を選択した。
これらの項目を選らんだのは、ネガティブな出来事についての自己開示について測定するためであった。4項目について、友人と家族それぞれに対して、“何も語らないかうそを言う(0)”,“いちおう語る(1)”,“十分に詳しく語る(2)”の3段階で評定することを求めた。
e.ネガティブな反すうを測定する尺度:ネガティブな反すう傾向を測定する7項目、ネガティブな反すうのコントロール不可能性を測定する4項目、filler item 3項目から構成される。これら14項目の内容について、自分がどの程度あてはまるかを、“あてはまらない(1)”,“あまりあてはまらない(2)”,“どちらかというとあてはまらない(3)”,“どちらかというとあてはまる(4)”,“ややあてはまる(5)”,“あてはまる(6)”の6段階で評定することを求めた。

(2)調査対象者
調査の対象者は大阪府のS大学および京都府のR大学に通う大学生であり、記入漏れや記入ミスのあった者を除く201名(男性99名,女性102名)を分析の対象とした。平均年齢は、19.51歳(18~24歳)であった。
(3)調査時期
2009年12月に実施した。

3.結果
(1)各尺度の因子分析と信頼性係数
割愛

(2)各変数間の相関分析
Table lには、その結果および基本統計量を示した。主な結果は次のとおりである。ネガティブな反すう傾向については、統制の所在と有意な傾向の負の相関が、私的自己意識と有意な正の相関が、そして入眠時間と有意な傾向の正の相関が認められた。ネガティブな反すうのコントロール不可能性(Table lではコントロール不可能性と略記)については、統制の所在と有意な傾向の負の相関があり、また公的自己意識と有意な正の相関が見られたが、睡眠状況と関連する4変数とは有意な相関は認められなかった。

(3)構造方程式モデリングによる検討
統制の所在、2つの自己意識、および2つの自己開示のいずれかが、2つのネガティブな反すうを媒介して消灯時間の変動、睡眠時間の変動、入眠時間、目覚める回数のいずれかに影響することを仮定するパスを設定したモデルを作成し、構造方程式モデリングによる検討をおこなった。その結果、設定しうるモデルのうち、すべてのパスが有意であったモデルはなかった。そこで、有意な傾向があるものも認めることとした。すると、採用可能なモデルは、統制の所在からネガティブな反すう傾向、ネガティブな反すう傾向から入眠時間へのパスを設定したモデルと、私的自己意識からネガティブな反すう傾向、ネガティブな反すう傾向から入眠時間へのパスを設定したモデルであったが、統制の所在と私的自己意識の相関を認め、統制の所在および私的自己意識がネガティブな反すう傾向を媒介して入眠時間に影響するパスを設定したモデルをモデル1として採用した。その分析結果をFigure lに示した。

この結果から、統制の所在が内的統制型であるほどネガティブな反すう傾向が低くなり、自己の私的側面へ注意を向けやすいほどネガティブな反すう傾向が高くなること、そしてネガティブな反すう傾向が高いほど、入眠までの時間が長くなるという一連の影響過程があることが示唆された。
本研究では、さらに、Figure1のモデルの入眠時間の代わりに、睡眠傾向をあてはめたモデル2について、検討をおこなった。その結果をFigure 2に示した。

この結果は、統制の所在が内的統制型であるほどネガティブな反すう傾向が低くなり、自己の私的側面へ注意を向けやすいほどネガティブな反すう傾向が高くなること、そしてネガティブな反すう傾向が高いほど睡眠傾向がネガティブな状態になるという、一連の影響過程があることを示している。

4.考察
分析結果について、過去の研究からの知見も含めて、考察を加える。
分析結果は、統制の所在および私的自己意識が、ネガティブな反すう傾向を媒介して、入眠時間や睡眠傾向といった睡眠状況に影響することを示していた。また、私的自己意識の方が統制の所在よりもネガティブな反すう傾向への影響はやや強いことが認められた。これに対して、自己開示傾向と公的自己意識のネガティブな反すう傾向への影響は、認められなかった。また、ネガティブな反すうのコントロール不可能性は、相関分析によって統制の所在および公的自己意識と相関が認められたが、睡眠状況との関連性は本研究の分析からは認められなかった。
統制の所在については、内的統制型であるほどネガティブな反すう傾向が低くなるという結果が認められたが、これは予測されたように内的統制型の個人は生じた問題は自分の努力によって解決できると考えるために、その問題についてネガティブに考え続けることは少ないのであろう。また、実際に問題解決に向けて努力するために、問題を持ち続けることが比較的少なくネガティブな反すう傾向が低くなるものと考えられよう。内的統制型傾向が高いことについては、その心理的性質からネガティブな出来事についても、自己の努力や能力が関係していると考え、ネガティブな反すう傾向を高める可能性もある。本研究の結果からは、内的統制型傾向が高いことは、ネガティブな反すうを引きおこすのではなく、ネガティブな出来事に対しても、これから努力を尽くせば覆ると前向きに未来をとらえさせることを示している。
次に、本研究の問題点について言及するならば、その一つは、今回の研究で設定した、消灯時刻の変動、睡眠時間の変動、目覚める回数については、ネガティブな反すうの影響は見られなかったことである。消灯時刻の変動、睡眠時間の変動に関しては、その回答のなかに平均的な値から大きく離れた値が存在した。これによって、データの性質が大きく左右されてしまったことが、影響を認めることができなかった原因かもしれない。
自己開示傾向についても、想定したような影響を見いだすことはできなかった。これに関連して、Wicklund(1982)は、自己開示が自己への注意を促進するとしている。この自己注目がネガティブな反すう傾向の促進効果を有しており、想定された自己開示のネガティブな反すうの傾向の抑制効果を相殺したとも考えられよう。今後、さらに検討が必要である。また、「寝付きの良さ」、「起床時の気分」、および「眠りの深さ」を観測変数として潜在変数「睡眠傾向」を設定したが、睡眠傾向をとらえるにあたってさらに十分な観測変数を検討することも必要であろう。
本研究では、想定された影響過程の一部が認められた。ネガティブな反すうに影響する要因を今後さらに検討することが、睡眠状況の改善に貢献をもたらすであろう。さらに、睡眠状況がいかなる臨床的問題を引き起こすのかまでを含んだ研究も、心身の健康を考えるうえで今後必要であろう。

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