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(記事紹介)寝不足はダイエットの敵

これ食べたら太るよなー・・。わかっているのにやめられない。これ、前頭前皮質の実行機能の抑制かもしれませんね。寝不足になると機能が低下するそうです。
社会的なコントロールも抑制されるので、寝不足にならないことが大切ですが、寝不足の時はブドウ糖を摂取して、悪いことしないようにしましょうね。

柳沢正史教授が機構長を務める筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構からのプレスリリースをご紹介します。
寝不足の状態が脳の活動にどのような影響を与えるかの研究の中からの成果を、一般の方の関心事に向けて警告しているということですね。実際は同じ睡眠でもレム睡眠とノンレム睡眠の違いや睡眠の質というものにもかかわってくるものです。安眠が大切であることを分かりやすく示しています。
睡眠にまつわる脳活動の解明で次々と新しい発見を行っていますので、注目しています。

ポイントを紹介いたしますので、全文はURLから確認してください。

(記事紹介)寝不足はダイエットの敵

プレスリリース

2017.1.10|国立大学法人 筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)

寝不足はダイエットの敵

睡眠時間が足りないと甘いものがほしくなる理由

研究成果のポイント

  1. レム睡眠量が減少すると、ショ糖や脂質など、太りやすい食物の摂取量が増加する原因の一端を見出しました。
  2. 前頭前皮質の神経活動を抑制すると、レム睡眠量が減少してもショ糖の摂取量は増加しませんでした。一方、脂質の摂取量は、前頭前皮質の抑制の影響を受けることなく増加しました。
  3. レム睡眠が不足しているときに、肥満につながる食物を摂取したくなる欲求は、前頭前皮質が直接的に制御している可能性が示唆されました。

筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)のミハエル・ラザルス准教授らの研究グループは、レム睡眠量を減少させると、ショ糖や脂質など、肥満につながる食べ物の過剰摂取が引き起こされる原因の一端を明らかにしました。食べ物の味や香り、食感などの嗜好を判断する役割を担う脳部位である前頭前皮質の神経活動を抑制したマウスでは、レム睡眠量が減少しても、ショ糖の摂取量は増加しませんでした。一方、脂質の摂取量は、前頭前皮質の神経活動抑制の影響を受けることなく、対照群と同様に増加しました。このことから、睡眠不足の状態にあるとき、体重を増加させる可能性のある、ショ糖が多く含まれる食べ物を摂取したくなる欲求は、前頭前皮質が直接的に制御している可能性が示唆されました。

本研究成果は、eLife誌にて2016年12月6日付でオンライン公開されました。

図 2|レム睡眠の不足は、糖質や脂質などを多く含む「不健康な」食べ物への欲求を高める。

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(論文紹介)REM睡眠non-REM睡眠の切り替えを担うニューロンの同定

スイセンが咲いています。春を告げる最初の花ですね。
スイセンは毒がある事で結構有名です。多いのは葉をニラと間違えて食べるということ。臭いでわかりそうなのですが、おかしいと思いながら食べているうちに食中毒になってしまうような物なのでしょうね。何か間違いを犯す時って結構そんなものですね。

筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構のレム睡眠ノンレム睡眠のプレスリリース論文をご紹介します。
レム睡眠の役割は、ノンレム睡眠の徐波の発生に寄与している。ノンレム睡眠の徐波とは、記憶の定着やシナプスの結合を強める効果があることが分かっているので、レム睡眠が阻害されると、記憶力が弱くなったりするのかもしれません。

これまで、夢を見るのは睡眠の状態の中でもREM睡眠(急速眼球運動)の時とされていましたが、non-REM睡眠時であっても、脳の活動状況によって夢を見ていることが確認されました。

実はこれまでもnon-REM睡眠時にも、夢を見ていることがある事はわかっていたのですが、その仕組みについてはわかっていませんでした。
夢を見ているときには、脳の中で高周波電気活動が生じるのですが、脳の後部が高周波電気活動を示す「ホットゾーン」の活動をモニタリングすることで、92%の確率で夢を見ていることが確認でき、81%の確率で夢を見ていないことが確認できたということです。

更には、夢の内容も脳の活動領域の活性を確認することで特定できることが分かりました。
言語知覚及び理解に関与する大脳皮質の領域で活動を引き起こしたときには、夢の中で会話をしていたり、人が出てくる場合には脳の顔認識をつかさどる領域が活動していたということです。

実験には46人のボランティアに256の電極で覆われたネットを着用して眠ってもらい、脳内の電気活動のモニタリングと被検者の夢の報告を比較したもので調べた結果です。

この実験は人の意識を研究する一環で、夢を見ているときは、起きて活動しているときと同じ脳の領域を使っており、夢はその人の本当の経験となっている。
「人の意識と脳領域の関係を理解する」意識の根幹をなすものが何かということの研究です。
今話題のAI研究でも意識というものを最終的に機械が持てるのかということが話題になったりします。
人間とは何かというものを研究するうえで、夢を見ることも謎を解明する糸口なのですね。

(論文)REM睡眠、NON-REM睡眠の切り替えを担うニューロンの同定
http://rudder-coltd.jp/ronbunremneuron/

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(記事紹介)ナルコレプシーの病因治療効果を確認

近くの小学校の校庭で、小鳥が鳴いている声のあたりを探していて、みつけたサッカーボール。
これは、植木屋さんに枝払ってもらうときに取ってもらうしかないでしょうね。

本日は、筑波大学の国際総合睡眠医科学研究機構から「ナルコレプシーの病因治療効果を確認」のニュースリリースを紹介します。
この研究結果が、ナルコレプシーだけでなく、多くの睡眠障害の根本治療のきっかけになる可能性を秘めていると思います。
特に睡眠時無呼吸症候群のような、実際に眠れていないと判断されている睡眠障害患者にどのような効果があるのか今後の研究成果を待ちたいですね。

プレスリリース

2017.5.16|国立大学法人   筑波大学   国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-­IIIS)

ナルコレプシーの病因治療効果を確認

—   目覚めを制御する低分子医薬の新たな効果   — https://www.tsukuba.ac.jp/wp-content/uploads/170516yanagisawa-1.pdf

研究成果のポイント
1. オレキシン*1受容体作動薬*2YNT-­185 には、ナルコレプシーの症状であるカタプレキシー*3を抑制する効果があることを明らかにしました。さらに活動期に連日投与してもカタプレキシー発作の抑制効果は持続することが確かめられました。
2. 正常マウスに YNT-­185 を末梢投与すると、覚醒時間が延長されることを確認しました。
3. YNT-­185 の連日投与により、マウスの体重増加が抑制されました。
4. オレキシン受容体作動薬はナルコレプシーの病因治療薬として有効であることが示されました。
過剰な眠気を伴う他の睡眠障害を改善する創薬にもつながることが期待されます。

ナルコレプシーは、日中の強い眠気やカタプレキシーなどを主症状とし、患者の社会生活に深刻な影響を及ぼす睡眠障害です。症状を緩和させる薬による対症療法はありますが、根本的な治療法はありません。筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-­IIIS)の研究グループは、同機構で創出したオレキシン受容体作動薬YNT-­185にはカタプレキシーを抑制する効果があるだけでなく、覚醒時間の延長を促し、体重増加を抑える働きがあることを発見しました。これらの結果により、オレキシン受容体作動薬がナルコレプシーの病因治療薬として有効であることが示されました。他のさまざまな原因によってもたらされる過剰な眠気を改善する創薬にもつながることが期待されます。
本研究はWPI-­IIISの入鹿山-­友部容子、小川靖裕、富永拡、柳沢正史らの研究グループによって行なわれ、米国科学アカデミー紀要(PNAS)オンライン版で5月15日現地時間午後3時(日本時間16日午前4時)に成果が先行公開されました。

研究の背景
ナルコレプシーは、日中の耐えがたい眠気や、感情の高まりなどにより身体の筋肉が脱力する情動脱力発作(カタプレキシー)などを主な症状とし、患者の社会生活全般に深刻な影響を及ぼす睡眠障害です。脳内視床下部に存在し、睡眠覚醒を制御するオレキシン産生細胞が脱落しオレキシンが欠乏することで生じることが明らかとなっていますが、その治療は薬物による対症治療と生活指導のみであり、根本的な治療方法が未だにないのが現状です。

マウスを使った研究では、2 種類あるオレキシン受容体(1 型と 2 型)の両方を欠損するとナルコレプシーが発症しますが、これらの受容体のうち、1 型受容体のみの欠損では睡眠覚醒の異常は見られません。一方で、2 型受容体を欠損すると、ナルコレプシー症状が起こります。このことから、睡眠覚醒の制御においては 2 型受容体がより重要であると考えられています。
マウスの脳内にオレキシンを直接投与することでナルコレプシーの症状は改善されますが、静脈 や経口などによる末梢投与では、オレキシンが血液脳関門*4を通過することができないため効果はなく、ヒトへの応用の大きな妨げとなっています。そのため、オレキシンと同様の機能を示し、末梢投与でも血液脳関門を通過し治療効果を発揮するオレキシン受容体作動薬の創出が試みられてきました。2015 年に、WPI-­IIIS の長瀬博教授らのグループがオレキシン受容体作動薬として機能する化合物 YNT-­185 の創出に成功しました(Nagahara et al., J. Med. Chem. 2015)。本研究では、YNT-­185 のナルコレプシー症状緩和作用をナルコレプシーモデルマウスで詳細に評価・解析し、ナルコレプシーの根本治療薬としての可能性を検討しました。

研究内容と成果
研究グループは、ヒトオレキシン受容体を定常的に発現された細胞とマウス脳スライスを用いて、YNT-­185 がオレキシン 2 型受容体に対する選択的作動薬として働くことを確認しました。睡眠覚醒への影響を調べるために、YNT-­185 をマウスに脳室内投与して脳波測定による睡眠解析を行なったところ、活動期の覚醒時間が延長することが明らかとなりました。作動薬の効果が消失したあとに、過剰に眠るような行動(睡眠リバウンド)は見られませんでした。腹腔内、静脈、経口などの末梢投与でも同様の効果が見られたことから、YNT-­185 は血液脳関門を通過することが確認されました。
一方、オレキシン受容体を欠損したマウスではこの化合物を投与しても作用が見られなかったことから、YNT-­185 はオレキシン受容体を介して作用することが確認されました。ナルコレプシー症状への治療の有効性を調べるため、カタプレキシーを人為的に生じさせたマウスに YNT-­185 を投与したところ、カタプレキシーが抑制されることが示されました(図 1)。作動薬を活動期(暗期)に 3時間毎、3 晩続けて使用した場合も、効果は減弱することなく、症状を抑制しました。さらに、ナルコレプシー患者は体重が増加する傾向にありますが、同化合物をマウスに 1 日 1 回、14 日間連日投与すると、体重の増加が抑制されることがわかりました(図 2)。

今後の展開
YNT-­185 にはカタプレキシー抑制効果があったことから、オレキシン 2 型受容体作動薬がナルコレプシーの病因治療薬として有効であることが示されました。さらに、ナルコレプシー以外の睡眠障害、例えばうつ病症状による過眠症、薬の副作用による過剰な眠気、時差ボケやシフトワークによる眠気を改善するための創薬にもつながります。眠気改善効果についてさらに詳細に検討するため、今後は概日リズム睡眠障害モデルマウスなどを用いた評価を行なう予定です。

参考図

図 1. ナルコレプシーを発症したマウスに YNT-­185 を投与することにより、カタプレキシーが抑制された。

図 2. YNT-­185 をマウスに 1 日 1 回、14 日間連続で投与すると体重の増加が抑制された。

用語解説
(1) オレキシン
柳沢らのグループにより発見された、神経伝達を司るペプチドのひとつ。視床下部に存在するオレキシン産生神経から分泌され、脳の広い領域に作用する。オレキシンは覚醒の維持において非常に重要な役割を担っている。
(2) 作動薬
受容体に結合し、生体物質(今回の場合、オレキシン)と同様の細胞内の情報伝達系を作動させる薬物。作動薬が受容体に結合すると受容体の構造が変化し、生体応答を引き起こす。
(3) カタプレキシー
ナルコレプシーの症状のひとつで情動脱力発作と呼ばれる。感情の高まりなどにより、全身または身体の一部の筋肉が脱力する。
(4) 血液脳関門
様々な有害物質から脳組織を守るため、血液から脳内への物質の移行を制限する機能。脳のエネルギー源となるアミノ酸やブドウ糖などの必須物質は脳内に選択的に輸送されるが、ペプチドやタンパク質などそれ以外の多くの物質は、このバリア機能が存在するため脳内に自由に入ることができない。

掲載論文
【題 名】A-­non-­peptide orexin type-­2 receptor agonist ameliorates narcolepsy-­cataplexy symptoms in mouse model.
(和訳:非ペプチドオレキシン 2 型受容体作動薬によるナルコレプシー症状の改善)

【 著 者 名 】 Yoko Irukayama-­Tomobe, Yasuhiro Ogawa,Hiromu Tominaga, Yukiko Ishikawa, Naoto Hosokawa, Yuki Kawabe, Shuntaro Uchida, Sinobu Ambai, Ryo Nakajima, Tsuyoshi Saitoh, Takeshi Kanda, Kaspar Vogt, Takeshi Sakurai, Hiroshi, Nagase, and Masashi Yanagisawa

【掲載誌】Proceedings of National Academy of Science USA
DOI:10.1073/pnas.1700499114

お問い合わせ
筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-­IIIS)広報連携チーム 担当:雀部(ささべ)
、樋江井(ひえい)

住所 〒305-­8575 茨城県つくば市天王台1-­1-­1 睡眠医科学研究棟
E-­mail wpi-­iiis-­alliance@ml.cc.tsukuba.ac.jp
電話 029-­853-­5857

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(論文紹介)香りと睡眠

今年のさんきゅう参道のお知らせをさせていただきます。写真は昨年の看板です。
今年の開催は、3月30日(土)、31日(日)です。これからFacebook等で出展募集などをお知らせしていきます。趣味や特技を披露してみたいとか、子供と一緒に何か活動をしてみたいとか、楽しい思い出を一緒に作っていきたい方の参加をお待ちしています。
「I love Saitamaぷろでゅーす」で検索してみてください。

(論文紹介)香りと睡眠

香りと睡眠についての論文を紹介いたします。現代社会はストレス過多であると言われています。睡眠状態で唾液に含まれるストレス物質の量を測定し、香りを使ってその増減を定量的に調査するという物です。

副交感神経の亢進作用を持つとされるラベンダーと、交感神経の亢進作用を持つとされるジャスミンを眠っている被検者に嗅がせるという物です。

香りと睡眠
The effect of odor inhalation during sleep
滋賀大学 教育学部 健康科学研究室
Faculty of Education, Shiga University
大平 雅子 Masako OHIRA

キーワード:睡眠(sleep)、香り(odor)、バイオマーカー(biomarker)、唾液(saliva)、
オルファクトメーター(olfactometer)

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(論文紹介)心理的要因が睡眠状況に及ぼす影響

夕空の三日月。関東はずっと雨が降らずにカラカラに乾燥しています。のどの粘膜を乾燥でいためてしまうと、風邪やインフルエンザにかかりやすくなりますので、気を付けましょうね。

最近不眠症の方の話をよく聞きます。毎日1時間とか2時間しか眠れなくてつらいとかの話です。ほとんどの場合は眠れなくてもベッドの中にいるようで、それ自体が眠れない意識を作り出しているようです。ベッドの中で眠れない眠れないと考える事が、「ベッド=眠れない」という意識を刷り込んでしまいます。

睡眠薬は副作用もあり、出来れば使いたくないという方も多く、環境や睡眠時間誤認など考えられる原因と解決策を話しています。心理的要因はその中でもかなり大きな原因です。

(論文紹介)心理的要因が睡眠状況に及ぼす影響

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(論文紹介)グリシンは安眠に効くのか

不眠に苦しむ方は、苦しみから逃れるために様々な救いを求めています。そこに目を付けていろいろな商品が出回っているのですが、中にはかなりの疑問を呈するものが少なくありません。
実はその中でも問題が多いのが医者の処方する睡眠薬だったりします。それに比べたら食品で取れる方が良いのかもしれません。

(論文紹介)グリシンは安眠に効くのか
最近安眠のためのサプリとして「グリシン」が注目されています。非必須アミノ酸であるグリシンは体内で合成されるため、基本的に不足することはありません。よってグリシンサプリを飲んでも不眠症が改善されたりはしないと思ったほうがいいです。
それを踏まえたうえで、経口摂取からの作用機序に関しての論文があったので、紹介したいと思います。
結果的にはグリシンを食べることで、脳脊髄液や脳の中のグリシンが増加し、体の表面が熱を放散することで、深部体温が低下して深い眠りが得られるというメカニズムが解明されました。グリシンを食べると、質の良い眠りが得られるとのことです。
なお、食べてから4時間後が最大効果を発揮するので、眠りにつきやすい効果というよりは、寝たときの眠りの質に影響するようです。
グリシンを多く含む食品(コラーゲンとか、エビカニなど)を食べて4時間後に寝るといいのかもしれませんし、寝る前にサプリなどで摂取して寝ると、寝ている間の作用が期待できるのかもしれません。

タイトル  アミノ酸グリシンによる睡眠改善効果の作用機序解明
著者名      河合 信宏
学位授与大学   東京大学
取得学位     博士(薬学)
学位授与番号   乙第17909号
学位授与年月日  2014-02-12

【序論】
不眠症の治療の一環として処方される睡眠導入剤は、ベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系の薬剤であるが、これらは徐波睡眠量を減少させる。
また、運動障害・記憶障害・依存性などの有害作用を誘発し、鎮静の持越し効果や反跳性不眠等も問題となっている。
これらの有害作用を持たない新たな作用機序の睡眠導入剤、もしくは、不眠症状が重症化する前に摂取できる、安全で効果的な食品成分が求められている。
近年、我々はグリシン経口摂取によって睡眠に不満を持つヒトの睡眠が改善されることを発見した。しかし、なぜグリシン摂取により睡眠が改善するか、更には、経口摂取したグリシンがどのような体内動態を示すかも不明であった。

【本論】
① ラット睡眠妨害モデルの構築とグリシン経口投与によるラットノンレム睡眠増加作用の検証
睡眠妨害モデルを構築したラットに、水またはグリシン 2g/kg を経口投与したところ、投与0-90 分間でグリシン投与群は水投与群に比べ有意に覚醒時間が減少し、ノンレム睡眠時間が増加した。
ラットの深部体温上昇はグリシン投与群で投与20-90 分後に有意に抑制された。

② 経口投与グリシンの体内動態
オートラジオグラフィーを用いて放射性同位体標識14C グリシンをラットに尾静脈投与した際の体内および脳内分布を調べた。血中に分布したグリシンは末梢組織のみならず血液脳関門を通過した上で脳脊髄液及び一部脳実質にも移行することが示された。
ラットにグリシン 2 g/kg を経口投与し、投与後5分から24 時間までの血中・脳脊髄液中・脳実質中のグリシン濃度及び関連アミノ酸濃度の推移を観察した。
グリシンは経口投与後速やかに血中濃度が上昇し、30 分後に最大濃度を示した。
脳脊髄液中のグリシン濃度は血中と同様のタイムコースで最大濃度を示した。
脳実質内グリシン濃度は血中・脳脊髄液中に比べ緩やかな濃度推移を示し、投与4 時間後に最大濃度を示した。

③ グリシンは脳内のNMDA 受容体を介し表面血流量増加作用を示す
深部体温低下の原因は熱放散増加と仮説を立て、グリシン 2 g/kg 経口投与30-45 分後の表面血流量は水投与群に比べ有意に増加した。
更に、作用点は脳中であると仮説を立て、グリシンを脳室内投与したところ、経口投与時と同等の表面血流量の増加が認められた。

④ 免疫組織化学染色および脳内直接投与法によるグリシン作用部位の同定
中枢の睡眠関連部位は主に視床下部に集中している。
水もしくはグリシンを投与した30 分後に脳組織を摘出、固定し、c-Fos に対する免疫組織化学染色を行った。
その結果、グリシン経口投与により視交叉上核と内側視索前野中のc-Fos 発現細胞数が増加した。
グリシンの直接の作用部位は視交叉上核もしくは内側視索前野であると仮説を立て、視交叉上核にグリシンを投与した場合にのみ表面血流増加作用が認められた。
グリシンは視交叉上核のNMDAR を直接の作用点とし、内側視索前野への投射を介して表面血流量を増加させ、その結果深部体温が速やかに低下し、睡眠改善作用が発現することが示唆された。

⑤ 視交叉上核破壊によりグリシンのノンレム睡眠増加作用・深部体温低下作用は消失する
視交叉上核を熱破壊したところ、グリシンは視交叉上核を介して深部体温低下作用・睡眠改善作用を示すことが強く示唆された。

⑥ その他のグリシンの睡眠関連因子に対する影響の検討
睡眠関連物質の一つであるメラトニンに対する影響が考えられた。また、グリシン経口投与が視交叉上核内の時計遺伝子及び機能調節ペプチドのmRNA 発現に与える影響が考えられた。結果は、グリシンが視交叉上核を介して明期に深部体温低下作用・睡眠改善作用を示すことと合致している。

【総括】
食成分の一つであるアミノ酸グリシンを経口投与することにより、脳脊髄液中及び脳中のグリシン濃度が上昇することが確認された。このグリシン濃度上昇下に於いて、視交叉上核のNMDARを介する表面血流増加作用に伴う深部体温低下が起こること、その結果、ラット睡眠妨害モデルに対する睡眠改善効果が示されることが示唆された。

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(論文紹介)睡眠時無呼吸で窒息しない仕組み

冬の代表的星座のオリオン座。
最近の携帯電話のカメラの進歩に驚きます。星雲の写真とかも取れるのかな。

さて本日は論文の紹介です。
「いびき」を調べると、切っても切れない関係として睡眠時無呼吸症候群が出てきます。「いびき」についてもなぜ「いびき」をかくのかが、特定しづらいのですが、睡眠時無呼吸症候群もなかなか手繰る糸口さえ見つけられない状況です。

そんな中、医学博士新谷弘実の著書「病気にならない生き方」に紹介されている内容で、胃食道逆流症の症状で肺炎を防止するために息を止めるのが無呼吸症候群。これには説得力があります。睡眠時無呼吸になる仕組みが説明されているからです。

いびき改善のサプリやツールで、まともなエビデンスをもって販売しているものはどのくらいあるのでしょうか?ほとんどが勝手に作ったいびきの原因を勝手に抑えるというもので、どこにもその根拠となるものがないのがほとんどです。
しかも利用者の声があまりにも創作的。普通に考えて商品の文句を言うために声を上げる人がいるのは当たりまえですが、何の利益もないのに、商品をほめまくる人はそんなにいないでしょう。ほとんどがアフィリエイターと言われる広告屋などアルバイト的な文書にすぎません。
学会論文や実験結果数値などを正しく示して、なぜそれが効くのかどうしていびきが治められるのかを証明するべきだと思います。

(論文)睡眠時無呼吸で窒息しない仕組み

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(論文紹介)鬱病の認知行動療法

我が家の伊予柑。やっと黄色くなってきたので、どのくらい実がついているのかが分かってきました。ざっくり50個くらい収穫できそうです。楽しみ!

本日は「鬱病の認知行動療法の実際」という論文をご紹介させていただきます。当社の安眠家具については、不眠に対する認知行動療法に対する環境提供として推奨しています。うつ病と不眠症は別物ですが、どこかいとこ同士のような病気です。何かのヒントがあるかもしれないと思います。

うつ病の認知行動療法の実際

清水 馨*/鈴木伸一* *

抄録: うつ病は最もよくある精神医学的な状態であり,本邦においても,一生のうちに, 6.7%の人が患うといわれるほど, 珍しくない病気の1つである.また,近年では, うつ病性障害は自殺の原因・動機の 27.6%を占めており,就労者の自殺の約7割がうつ病だといわれていることからも,厚生労働省における自殺対策において,うつ病対策がその取り組みの中核となっている.本稿では,2010年4月の診療報酬の改定で,認知行動療法(CBT)がうつ病治療において保険点数化されたことに伴い, うつ病治療における CBT の近年の動向を示すとともに,実施にあたっての具体的な内容とその適応のポイントについて, 概観した。

Key words: うつ病,認知行動療法、再発予防, 復職支援

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpm/51/12/51_KJ00007628986/_pdf/-char/ja

はじめに

うつ病は最もよくある精神医学的な状態である.ヨーロッパ6カ国における約 14,000人を調査した疫学データでは,過去半年間に何らかのうつを経験した人は 17%, うち 6.9%が大うつ病, 1.8%が軽症うつであるといわれ, これらの数字は,米国やカナダにおいてもほぼ同等の結果であることがわかっている.また,本邦においても, うつ病は一生のうちに, 6.7%の人が患うといわれており, うつ病性障害は自殺の原因・動機の27.6%を占めていることや, 就労者の自殺の約7割がうつ病だといわれていることからも,厚生労働省における自殺対策において, うつ病対策がその取り組みの中核となっている。

本稿では, うつ病治療における認知行動療法(Cognitive Behavior Therapy: CBT)の具体的な内容とその適応, さらに,治療効果や再発予防を目的とした CBT の効果について,近年の動向を踏まえて述べることとする。

近年のうつ病治療とその動向

1.うつ病治療と CBT

近年, 気分障害に関して国内外をはじめ数多くの治療ガイドラインが活用されるようになっており, 中でも, 英国の National Institute for Clinical Excelence (NICE)ガイドライン)における大うつ病性障害のガイドラインでは, うつ病の重症度により,段階的治療が推奨されており, CBT がうつ病治療における主要な精神療法 として位置づけられている.また,本邦においては, 2010年4月の診療報酬の改定で, CBT がうつ病治療において保険点数化された。

うつ病治療としての CBT の効果検討の実際としては, CBT と統合失調症,大うつ病性障害,双極性障害の治療効果,再発率の程度をそれぞれ比較検討した研究がある、その結果、統合失調症では,エフェクトサイズおよび治療効果ともに有意な結果は得られなかったが(-0.08 [95%CI: -0.23~0.08] p>0.05), 大うつ病性障害においては,エフェクトサイズは小さいながらも,有意な治療効果が認められ(-0.28 [95%CI: -0.45~-0.12]p<0.001),さらに,再発の低減に効果があることが指摘されている (オッズ比 = 0.53 [95%CI:0.40~0.71] p< 0.001).また,再発・再燃の低減効果に関しては, Vitteng] らの研究が参考になる. Vittengl らは,うつ病の急性期治療および持続期治療における CBT の再燃・再発効果について検討している.その結果,急性期治療において CBT の治療効果が現れた患者のうち,全体の約39%の患者が平均 74週目で再発する可能性が示されたが、再発の可能性は薬物療法単体治療よりも 低く,さらに,急性期後の持続期にて CBT を実施することによって,さらにうつ病の再発・再燃率を低下させる可能性があることが示されている.また,持続期に CBT を実施すること によって,薬物療法などの他の治療よりも,再発率は有意に低くなり,持続期の治療終了時では,他の治療法よりも,再発率が約12%減少し, フォローアップ期でも約 14%減少することが指摘されている.さらに, Ekers らによるメタ分析の結果では、行動療法の視点から, CBT との治療効果の検討を行っており,治療後の症状レベルにおいて,認知行動療法, 行動療法ともに,統制群および, その他の精神療法(例えば、ブリーフセラピー, 支持的心理療法)よりも治療効果が高い, ということが指摘されている (Table 1).

また,近年注目されている, インターネットベースの CBT においても, うつ病の治療効果が認められつつある.コンピュータやインターネットを介した CBT は,統制群よりも治療効果が高く,さらに専門家の関与があるほどその治療効果が高いことが,メタ分析によって明らかになっている. まだ知見は少ないものの, コンピュータやインターネットを介したうつ病の CBT 治療の有効性が期待されている。

さらに, 本邦における CBT の効果に関しては,厚生労働省のマニュアルをもとに, 16 週間にわたる個人 CBT を実施し,その効果を検討している。その結果,参加者すべての治療後 の BDI-II 得点が有意に低下し, QIDS-Jだけでなく, HAM-D といった客観的指標においても, 得点が有意に低下したことが示されている(Table 2), 本邦においては,今後はより大規模な RCT 研究を行い,知見を積み重ねることが課題となっている。

うつ病の CBT の実際

本邦では,2010年4月の診療報酬の改定により, うつ病の CBT が保険点数化され, 治療者マニュアルおよび, 患者向け資料が作成された. 治療は,対面式の面接が中心で, 1回 30分以上の面接時間をもち,最低でも 16~20 回のセッション(6段階)を続けることで,より十分な効果が得られること,さらには,症状の改善を定着させ、再発を予防することが示されている.セッションは、目的に応じて, 6段階に分けられており(Table 3), 各セッションの始まりには,各回で取り上げる議題(アジェンダ) について,患者と話し合う時間を設けている.

これにより,患者の治療目標や現段階の治療の見通しを確認することができ,何よりも患者と協力して双方的に治療を行う姿勢を示すことが可能となる。それでは,各ステージの目的に沿って CBT を構成する主要な構成要素についてポイントを整理していく。

 1.治療関係の構築とうつ病および CBT の心理教育(ステージ1)

CBT にかかわらず、治療が始まる際には,患者とのラポール形成が重要となる.患者の困り感, 話したいこと, こちらで協力できそうなことを十分に聴取してから, CBT の枠組みや、うつ病の回復過程などていねいに説明することが重要である。

うつ病の心理教育,さらに, CBT の流れや仕組みについては,現在の患者の状況を聞きながら,自身の生活に支障が出てきている部分に対して,うつ病の影響が現われている可能性をていねいに説明する. うつ病患者は,しばしば。 否定的に考えてしまうという「マイナス思考」そのものが自己であるととらえている場合が多い、そのため,現在のつらい状況を引き起こしているのは,自分自身のせいではなく, うつ病の症状によって引き起こされているものであることを伝え, うつ病に特有な考え方や行動パターンを理解したうえで, その治療法として、CBT が効果的であることを伝えることが重要となる。

2.治療目標の明確化と活動記録表の活用(ステージ2)

CBT は,心理教育とセルフモニタリングを基盤とした自己学習型の精神療法であることから, セッションを通じて何に取り組むかといった目標の明確化が重要となる.一方, “目標” と言われると,「病気になる前の自分」と比較して, うつ病の症状そのものをすべて取り除きたい,といった目標や, 自分以外の周囲の者を変化させることで変わる目標を設定するケースもある。前述のように, CBT は,自己学習型の精神療法であることから,目標設定のポイントとしては,自分でコントロール可能な目標であること,さらには,具体的で現実的な目標であるかをきちんと話し合う必要がある.また,自分が主体で変わっていくことを実感してもらうために,身の回りの出来事や考え方,気分がそれぞれ双方向に関連していることを示し,実際にセルフモニタリングなどを用いて実感してもらうことも重要である.さらに,生活リズムの立て直しを目的に, 活動スケジュールの作成やセルフモニタリングが活用できる. うつ状態では, 興味関心の低下や無力感などによって活動が抑制されやすく,「症状ありき」の生活に陥りがちだが, 自分の調子に見合った行動を実際にすることで,回復のきっかけをつかむことが重要となる.そのために, 1日の大まかな活動計画を立て, その遂行を記録し,そのときの状況や気分をセルフモニタリングさせる.また, 調子が悪くてもできそうな課題から実施し,自発的な行動の遂行と達成感の経験を促進できるようなかかわりが重要である。

3.出来事・自動思考・気分・行動の把握(ステージ3)

ここからは,主にコラム表を用いて,出来事と自らの気分, 考え(自動思考)がどのように関連しているのかを検討していく、ここでの取り組みは,認知再構成法にも通じている.認知再構成法は, うつ病に特有の「マイナス思考」を「プラス思考」に転換していくという単純な技法ではなく, 思考の柔軟性と多様性を取り戻すための援助を行っていく技法である. 治療者がよく陥りやすい誤りとして,患者の否定的な考え方を指摘して,望ましい考え方を提案し, その考えを実行するように働きかけてしまうことがあるが、「マイナス思考」が悪いのではなく, その思考から離れられず、悪循環になっていることが問題だととらえる.また, マイナス思考から離れられず、悪循環に陥りやすい状況は,うつ病の特徴でもあることを再度伝え,そのうえで, どのように考えることが自分自身を楽にすることができそうかを一緒に検討していくことが大切である。

4.適応的思考の検討,問題解決療法(ステージ4・5)

ステージ3で実施したコラム表をもとに, 自動思考を裏づける客観的な根拠を見つけ出し, さらに,自分を楽にできるような適応的思考(反証)を検討する. 自動思考を裏づける根拠は、主観的な思い込みや解釈は避け、できるだけ観察可能な客観的事実を書き出すように求め,自動思考に認知の偏りが現れていないか気づかせるきっかけづくりができるようにする. 根拠が見つけにくい場合には,自動思考が浮かんだ状況について,今一度振り返ってみると気づきやすい、それでもなお,記述が難しい場合や, 自動思考に矛盾することがない場合には,問題解決療法の枠組みに則り,行動課題にシフトすることも有効である。

問題解決療法は,①問題の明確化,②解決方法の探索, ③解決方法の吟味(長所と短所の検討), ④実行, ⑤遂行結果の評価, といった5 つの段階からなっており,このプロセスに沿って,患者自身が感じているストレスに対応していくことで,問題解決を促進させていく治療法である.特に, うつ病の発症にかかわっていたと考えられる状況や苦手な場面などについては,状況や相手, 問題の内容などを明確にすること,さらに, 解決方法の吟味に関しては, これまで行ってきた対処などを振り返りながら, 改めて解決方法を吟味し,実施するまでのスモールステップをていねいに話し合いながら, トレーニングを行っていくことが重要である。

また,問題を解決するために, 行動を細分化し、実際に動いた結果の心身の変化を実感することによって,悪循環となっていた考え方に新たな気づきが得られる場合もあるため, コラム表がなかなか進まない場合に,内容をシフトすることも大切である。

5.終結と再発予防(ステージ6)

治療の終盤に向けて, これまで身につけたことや変化した点をまとめる作業を行う.また,再度、うつ病の回復過程を説明し,これからも一時的にうつ状態が逆戻りする可能性があるこ と, しかし,状態が悪化しすぎないスキルを今回の治療で身につけられたことを伝え, 治療終了後も,引き続き,身につけたスキルを使っていくことを推奨することが重要である.また,繰り返し述べるが, CBT は自己学習型の精神療法である.したがって,気分や状況が改善したのは,患者自身が考え方や行動を変化させた結果であることを繰り返し強調することで,今後同じような状況に陥りそうになったとしても, 大丈夫だと思えることが大切である.それらを「踏まえて,今後, うつ症状が悪化しそうになったときに、どう対処するのかをあらかじめ書き出したりして,再発予防に備えることが重要である。

その他の認知行動療法とその効果

次に,近年うつ病の改善や再発予防に向けて 効果があるとされている, 治療技法とその効果についても概観していく。

1.行動活性化療法

行動活性化療法は, 比較的古くからある, うつ病に対する行動的なアプローチである.行動, 活性化療法は, うつ病になることで正の強化を受ける機会が減少することから,正の強化を受ける機会を増やすように快活動を増やすことや, 正の強化を受けられるような社会的スキルを身につける包括的な治療プログラムが作成されている。

具体的には,面接などを通して,患者の生活している状況での行動を気分とともに, 活動記録表などを用いて記入し,機能分析をしながら,活動スケジュールを立て,行動を活性化する手続きをとる.これらのねらいとしては,「やる気がないと行動できない」といった,症状あり きの生活ではなく,外面的な行動上の変化によっても,内面的な気分や考えなどの変化が生じることに気づけることが重要であり,気分に依存せずに,自分の生活の中で価値を置いている行動を行えるようになることを目指している。

行動活性化における治療効果は, Jacobsonらの研究によって明らかにされており,認知療法の要因分析によって, 行動活性化,認知再構成, フルパッケージの認知療法の3群で比較したところ,3群間の効果は,治療直後、半年後のフォローアップともに差が認められず, さらに,2年後のフォローアップにおいては,認知療法が行動活性化よりも優れているという結果は得られなかった15). さらに, メタ分析の結果では,行動活性化は対照群と比較して,治療効果が高く, CBTやその他の心理療法と比較しても,その効果に遜色ないことが示されている

2.マインドフルネス認知療法

マインドフルネス認知療法(Mindfulnessbased Cognitive Therapy : MBCT)は,特にうつ病の再発予防に焦点を当てて開発された治療法である

MBCT は, うつ病の再発予防のスキルを学ぶことができるようにデザインされた, 集団ベースのスキルトレーニングプログラムである。

MBCT は,身体的感覚, うつ病の再発に関連する思考や感情への気づきを学ばせたり,それらの経験を関連づけさせることを目的としている. これは, うつ病の再発に悪い影響を与えたり, うつ症状を維持させてしまうような思考、感情, 行動(例えば,自己非難的思考回避) の自動的なモードの回復と関連していることが示されている理論的, 実証的ワークに基づいている.参加者は,意図的にモードを変えることによって,それらの“自動的な案内”モードを認識し,それらのモードから脱却し,健康的な方向へと反応することを学ぶ。それらのモードとは、否定的な思考、感情からの脱中心化, 自己憐憫のスタンスを用いることの難しさを受け入れること,体験に触れたり変えたりすることへの身体的な気づきを活用すること,である。

プログラムの後半では、患者は再発の早期警告サインに気づいたときに,反応するための方略を計画する“活動計画”を作成する。

治療効果としては, Teasdale らが通常治療群と MBCT 群とで再発・再燃率の低減につい て検討している.その結果, MBCT 群は,大うつ病を3回以上発症した経験のある患者の場合 (対象者の約77%), 通常治療群よりも有意に再燃率を低下させたことが示されている.また,研究期間の 60 週間で、 通常治療群の患者は 66%の再燃率を示したが, MBCT群の患者の再燃率は37%であり,その差は有意であった(p<0.05). これらの結果から, MBCT は,抑うつ的な思考パターンが活性化し、自動的な再燃プロセスを繰り返している再発患者にとって有効な治療法だと考えられている。

3.対人関係療法

対人関係の調整に特に焦点化した治療法の1 つに対人関係療法(Interpersonal Therapy: IPT)がある. IPT は, うつ病に対する短期精神療法として CBT とともにスタートし, エビデンス・ベイストの双壁として, CBT に似ているといわれることも多い. CBT が患者の非機能的な認知や行動に働きかけるのに対し, IPT は, 日常的に維持することが難しい対人関係や, 解決が困難になっている対人関係に焦点を当て, 感情と対人関係につながりがあることを理解し,気づくことが主な臨床課題となっている。

また,一般的に CBT が強い感情を伴う「熱い(hot)認知」に焦点を当てるのに対し, IPT は認知そのものには焦点を当てず, 感情や気持ちに直接焦点を当てている.また, IPT の焦点はあくまでも対人関係にあり,感情を指標にしながら,対人行動やコミュニケーションのパターンをみつけ, 4つの問題領域(悲哀, 対人関係上の役割をめぐる不和, 役割の変化, 対人関係の欠如)の枠組みを用いており,この点も特異的な戦略となっている. IPT は,よりうつ病が重度の場合に用いられ, 薬物療法との併用によって,再発リスクが低いことが示されている。

4.集団 CBT

うつ病治療に対して,高強度の心理社会的介入の1つとして, 集団 CBT (Cognitive Behavioral Group Therapy : CBGT)がある. Oei らは,うつ病性障害における CBGT の系統的レビューにおいて,その効果を示しており, 個人CBT と CBGT では,その治療効果に差はみられないことが明らかになっている.また,費用対効果のうえでも, CBGT がうつ病治療にとって最良の精神療法であることが示されている。また,本邦においても, CBGT の効果は検討されつつある. 例えば,田上らによって,2008年に開発された, クリニックにおける CBGT においては、5~6名程度の大うつ病性障害の患者を対象に,全10回の CBGT を実施し,その介入効果を検討したところ, BDI 得点の有意な低減。 さらに, 自動思考における「将来否定」,「自己非難」の得点が有意に低減し,「肯定的思考」 得点が有意に増加しており, CBGT 終了後の3 カ月後フォローアップ時にも,その効果は維持されていた、さらに, CBGT を用いた復職支援プログラムも近年活発に行われ,その効果が示されつつある. CBGT は,集団という点から患者間のモデリングや, 相互のフィードバックなど, プログラム内の参加者の相互作用が生まれやすい。つまり,職場復帰に向けて対人交流をもつという意味でも,休職者にとっては, 集団という治療形態が有効な方法であると考えられる.ただし,いずれにしても,対照群を設けた CBGT の治療効果の研究はまだ数少なく, CBGT の実践が十分になされていない状況であることも指摘されている. うつ病性障害対策の重要性と CBGT の効果を考えると,今後いっそうの発展が望まれる。

おわりに

CBT は,国際的には実証された治療法として推奨されているが,本邦では実施機関そのものが少なく,患者のニーズに応えられているとはいいがたい.また,治療パッケージとそのマニュアルが整備されつつあるが,治療パッケージがあれば、すぐに患者に適応できるというわけでもない。そのため, 患者の病態や特性に合わせて最適化していくために, 患者を注意深く観察することや, 描く技法のめざしている本質的なねらいを咀嚼し,実践していく必要があるだろう。

文献

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26)鈴木伸一, 岡本泰昌, 松永美希:うつ病の集団認知行動療法実践マニュアル, 日本評論社,2011

27) 秋山 剛, 岡崎 渉, 田島美幸:うつ病からの復帰復職を目指して一総合病院精神科における取り組み, 精神科 11:454-459, 2007

28) 伊藤雅之, 本田知之, 森 豊和, 他:「うつ病」による病休・休職者の復職をめぐる精神医学 的諸問題一服飾デイケアの可能性、臨床精神医学 35:1079-7083, 2006

29) 中島美鈴, 稗田道成, 島田俊夫:集団認知行動療法の比較対象試験による効果検討(1). 精神科治療学 24:851-858, 2009

30) 松永美希, 鈴木伸一, 岡本泰昌, 他:うつ病に対する集団 CBT の展望、精神科治療学 22: 1081-1091, 2007

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自殺とうつ病と睡眠

自衛隊駐屯地内のイチョウ。少しだけ黄色く紅葉しています。黄色いのに紅葉というのもおかしな言葉ですね。我が家のもみじは紅葉というより少し枯れています。

日本人の自殺者は昭和30年第40年代の高度経済成長時代に最も低く、その後徐々に増加しました。ピークは2003年。1998年から2011年の14年間は3万人以上の自殺者が出ています。その後徐々に減少しています。自殺原因として多いのは、10代20代の学校問題を別にすれば、家庭問題や、経済・生活問題を抑え、健康問題が高い比率となっています。
健康問題のうち身体の病気、うつ病、統合失調症が上位を占めるのですが、うつ病と睡眠に関する論文を紹介させていただきます。

会社設立の発端ともなった、ストレス社会への警鐘として、名古屋工業大学大学院産業戦略工学専攻 粥川 裕平教授 の論文がありましたのでご紹介いたします。一般社団法人日本損害保険協会の「予防時報」という雑誌への掲載のようです。学会論文などではないので、要約せず図など一部見づらい部分の修正を行って紹介させていただきます。

http://www.sonpo.or.jp/news/publish/safety/dizaster/yobou_jihou/pdf/ybja/ybja-228.pdf

論文掲載の2007年時点では、日本の自殺者数33,093人10万人当たり25.9人と高いレベルであったのですが、2015年時点では自殺者数24,025人10万人当たり18.9人となり、自殺率が20を切るまでに減少しています。しかしながらOECD(経済協力開発機構)は、平均12.4人に比べ明らかに高く、要注意と勧告しています。

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2007 予防時報228

自殺とうつ病と睡眠
粥川 裕平*

*かゆかわ ゆうへい/名古屋工業大学大学院産業戦略工学専攻 教授/名古屋工業大学保健センター センター長

1.はじめに
自殺が社会問題となっている。自殺の要因はさまざまだが、精神疾患とりわけ「うつ病」との関連が注目されている。そしてそのうつ病患者には、かなりの確率で睡眠障害が見られる。
そこで、自殺とうつ病と睡眠障害の関係を解説し、睡眠時間と労働環境の視点を交えながら、日本における自殺問題を考察する。

2.日本における自殺問題

1)自殺者数の推移
世界の人口65 億人のうち毎年100 万人が自殺している。世界の人口の1/50 を占める日本人は、世界の自殺者の1/30 を占めている。過去最悪となった1999 年は33,048 人が自ら命を絶ち、人口10 万人あたりで示す自殺率は26.1 人になった。
警察庁の統計によれば、1978 年から1997 年まで、自殺者数はだいたい2万人台の前半で推移していた。しかし、特にバブル崩壊後自殺者は急増し、1998 年には一挙に前年比1.35 倍の32,863 人に達した。年代では19 歳以下と50 歳代の増加率が、他の年代の増加率を上回っている。動機別で見ると、経済・生活問題と勤務問題の増加率が高い。

2)不況との関係
日本の戦後の自殺者の増加は、いずれも不況を契機にしている。完全失業率と自殺率の年次推移を見ると、男性で明らかな相関があることがわかる(図1)。倒産やリストラで職を失う人も少なくないが、無職の男性では、職に就いている男性よりも自殺のリスクが5倍以上高い。失業心理学研究によれば3年以上持続する失業は、確実に生き甲斐を奪い、自殺のリスクを高める。
しかし国際的に見ると、失業率の高さと自殺率が必ずしも比例するわけではない。失業補償がセーフティネットとなって、自殺率の減少に成功している国もある。自殺予防を、医療・保健対策の枠内だけで位置づけていては限界もある。

図1 失業率と自殺(日本)

3)自殺は止められる
世界保健機関(WHO)が2002 年にまとめた99カ国の自殺率を見ると、旧ソ連諸国が上位を占めているが、日本はG7(先進7か国)各国では2位フランスに大きく差をつけての1位となっている。
国別の自殺予防では、フィンランドでは自殺率20%減を目標に掲げ、1992 ~ 96 年に医療関係者の教育や市民への啓発活動などの自殺予防策が実施された。その結果、実施前と比較して9%減らすことに成功した(最悪期との比較では20%の減少)。スウェーデンでは1993 年に自殺と心の病気に関する国立センターを設置し、啓蒙・普及活動を行っている。その結果、1990 年から2000 年の間に男性の自殺率は、10 万人あたり25 人から20人に下がった。
こうした経験に学び、日本でも自殺予防対策が始まってはいるものの、まだまだ不十分である。日本の持つ社会的な背景を考慮した、自殺予防対策を実施しなければならない。

3.自殺とうつ病の関係
うつ病の社会的および経済的損失は、高血圧、糖尿病などの慢性疾患を遥かにしのぐ甚大なものとして、世界銀行もいち早く注目し、1990 年からうつ病の発病率を報告している。もちろんうつ病に罹患すると、自己評価が著しく低下するので絶望感に支配され、自殺念慮をしばしば伴う。
ここでは、うつ病について自殺との関係や特徴について考える。

1)自殺との関係
精神疾患で自殺の危険性が高いものは、統合失調症、アルコール依存症、そしてうつ病で、この3つの疾患の自殺完遂率は、いずれも10%を越える。精神疾患そのものに自殺親和性があるという一面も否定できない。さらに、精神疾患を長期に患うことによる失職、生活の不安定、経済的不安などの社会的ハンディが、ますます生きづらくし、それを促進している点に着目しなくてはいけない。
精神疾患の中でも、生涯罹患率が約5人に1 人と最も高いうつ病は、自殺との関連が特に注目される。うつ病に罹患すると、それまでの普通の社会生活が営めなくなり、その結果、自信喪失に陥ることに注目しなくてはいけない。先進国においては、うつ病の発症頻度の増加によって、生産性の低下、休業補償、そして自殺者の増大という巨大な社会的損失に直面している。
うつ病は完治する疾患なので、その正しい治療がなされることと、そもそもうつ病にならないようにする対策が求められる。そしてそのことが、自殺予防にも直結していることに留意すべきである。

2)うつ病の特徴
うつ病とは、気分障害の一種であり、抑うつ気分や不安、焦燥、精神活動の低下などの精神症状、食欲低下や不眠といった身体症状などを特徴とする、精神疾患である。かつては、うつ病は心の病といわれたが、今日では、うつ病は「脳と精神と身体の全身性疾患」という捉え方が提唱されている。
うつ病の原因は、ほかの疾病と同様、個体と環境の相互作用によるが、素因よりは、環境要因、特にストレスの強度が大きな要因として考えられている。うつ病発症のストレス要因としては、納期の迫った知的労働、長時間の頭脳労働といった業務起因性ストレス、失恋、離婚、死別、失職、定年等の喪失体験といったライフイベントが主なものである。
うつ病の診断は、「気分が憂うつですぐれない」「興味や関心が薄れて楽しめない」「疲れやすい」という3つの症状のうち2つが、2週間以上持続する場合になされる。
重症度によって異なるが、精神症状としては主に、抑うつ気分、気分の日内変動、悲哀、絶望感、不安、焦燥、苦悶感、自殺観念、自殺企図、心気妄想、罪業妄想等があり、抑制症状と呼ばれる行動の変化が顕れることもある。
身体症状としては、睡眠障害(特に早朝に目覚め、寝付くことが出来ない例が多いとされる)、過眠、食欲不振、過食、全身の倦怠感、疲労感、吐き気や腹痛、過呼吸症候群、頻脈や心悸亢進、頻尿、口渇、発汗、眩暈、便秘、インポテンツ、性行為時の絶頂感喪失、月経不順などの自律神経や内分泌系の症状が顕れる。
身体症状の自覚が目立ち、抑うつ状態などの精神症状の自覚が目立たない状態のうつ病の患者には、自らがうつ病であるとの意識がないため、精神科ではなく内科等を受診し、その結果原因がうつ病であると発見されないことが多い。事実自殺完遂者の90%は、その1か月以内に身体的不調で内科などの身体科を受診していたと報告されている。

3)うつ病の治療と復職
うつ病の治療の基本は、必ず完全に回復する病であることを繰り返し患者に伝え、回復不能感、絶望感から自殺に至ることのないようにメッセージを送り続けることである。回復に要する時間は、短くても3か月、平均で1 年はかかることを最初に告げることも重要である。
治療の基本は、職場や家庭内でのすべての業務や役割から解放し、全面的な休息を保障することである。業務に関する責任から仕事を休まずに治したいと希望する労働者も多いが、うつ病の治療では休養こそ最大の治療手段であることを認識しなくてはいけない。休養の上での薬物療法でないと、実際に好転は見られない。
重症の場合、ストレスから身を遠ざけるために仕事を休むなど、しっかりとした休養を取ることが必要になる。また、場合によっては入院を要する。ストレスケア病棟での休息入院とうつ病に関する認知療法、集団療法などはとても効果的である。特に自殺の危険が高い場合などには、医療保護入院という本人の意思によらない強制的な入院(家族、保護者等の同意は必要)が必要になる場合もある。ただし、入院によっても自殺が完全に防げるわけではない。
うつ病は完全に回復する病相性疾患であるが、うつ病相から完全に脱出したという指標は、1か月連続して、睡眠、食欲、起床時の気分が良好で、新聞やテレビに興味を持てて、散歩、買い物、趣味のスポーツなどに出かけられるような状態になることである。2週間程度の安定で、脱出と判断するのは時期尚早である。治療の専門家もこのうつ病からの脱出の指標を理解しているわけではなく、うつ病の患者が求めるままに「復職可能」と診断書を書いてしまい、早すぎる復職で再発を招く事態もいまだに克服されてはいない。
すっかりうつ病相を脱してから、復職可能の診断書が出されると、復職判定会議を当事者、上司、人事課スタッフ、産業医、精神科医で行い、復職可と判定された場合に、リハビリ勤務(4 時間、6 時間、8 時間)を3か月から6か月(ケースによりそれ以上)行うことになる。復職不可と判定されれば、引き続き休養できるように主治医に連絡をする。リハビリ勤務システムの導入により、復職後早期の再発は激減している。外見上普通にしているように見えても、復職後2年までは、再発の不安を抱いていることがしばしばである。通院や服薬は復職後1 年で終了するケースもあるが、職場でのアフターケアは2年を目途に続けることが望ましい。
こうしたリハビリ勤務が正式に導入される以前は、休養加療中に「試験勤務」「ならし勤務」と称して1~2か月出勤させ、業務遂行を管理者が見た上で復職可能の判断を行うというインフォーマルでリスキーな方法を取り入れていた職場もあった。リスキーというのは通勤時も含めた災害時の補償がないこと、インフォーマルというのは労働安全衛生法にも抵触する可能性があるからである。安全配慮義務は治療の保障であり、再発予防のための復職後の就業時間や業務内容の配慮である。「休養中の試験勤務」をすでに導入しているところは、早急に撤廃し、復職決定後のリハビリ勤務制度に移行すべきである。

4.うつ病と睡眠の関係
うつ病発症・再発の危険因子としての睡眠障害が近年注目を集めている。以下ではうつ病と睡眠の関係について、長時間労働による睡眠時間の減少という切り口で探る。

1)うつ病に伴う睡眠障害
WHO によれば、先進国で生活に支障を来す疾患の中で、虚血性心疾患に次ぐ第2位の位置にあるうつ病は、2020 年にはその位置を第1位にすると予測されている。うつ病を始めとする気分障害は、長期の休業だけでなく、自殺による甚大な社会的損失をもたらす。
うつ病に随伴する最も一般的な睡眠障害は不眠で、うつ病患者の80%から85%程度で認められる。典型的には中途覚醒が頻回または長期化したり、早朝に目を覚ましたりする。入眠障害型不眠が起きることもある。一方うつ病の15%から20%程度で過眠を発現することがあり、日中の眠気や疲労感が増大したりする。さらに気分障害になりやすい患者の場合、これらの睡眠異常は症状の消失後も持続する、あるいは初回のうつ病の発症前に認められることもある。

2)24 時間型社会と健康障害
徹夜や夜なべが美徳とされる「睡眠軽視」の国である日本は、この40 年間で確実に夜型化が進行し、睡眠奪取社会に陥っている。加えて「24 時間社会」「国際化社会」の名のもと、最近ますます交代勤務や夜勤労働が広がっている。
厚生労働省が5年に1度行っている「労働環境調査」によると、深夜労働には労働者全体の20.7%が従事し、そのうち体調不良を訴える人が36%で、具体的には「深夜労働の期間が長いほど体調不良が多い」、「医師に病気と診断された人が17%で、内訳は胃腸病(51%)、高血圧(23%)、睡眠障害(19%)、肝疾患(13%)」と発表した。
さらに厚生労働省からは「1か月100 時間、2か月平均80 時間、6か月平均45 時間」を超えた労働者には、産業医による保健指導をさせるとした通達が出ている。通達では、長時間労働は、睡眠時間を減じ、そのことがさまざまな健康障害を引き起こし、ひいては過労死を生むとしている(図2)。
長時間労働は「睡眠不足」につながり、結果としてうつ病を発生せしめ、自殺に至る危険性が高い。

図2 厚労省の過重労働対策

3)不眠の要因
睡眠には、個人差、年齢差、性差、季節変動があるが、加えて心理社会的ストレス、心身の病、飲酒や治療薬などの影響を受ける。わが国では、日々ストレスを感じるという人が60%を超えており、不眠を始めとする心身の不調の訴えが多い。現代人の睡眠障害の特徴を列挙すると、以下の3つになる。
①あたかも眠りが無駄であるかのように睡眠を削っている。
②加齢とともに不眠を訴える人が増えている。先進国ほどその傾向が著しい。
③昼間の良好な運動、適度なストレス、食事、飲酒などが確実に睡眠に影響する。
人間が体験するストレスは、戦争、テロ、恐慌、大災害など、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を引き起こすほど強烈なレベル、職業上では、納期に迫られる過重労働(overwork)、長時間の過密労働(overtime work)、陰湿ないじめ、ノルマを強要するパワーハラスメントなどの重大なレベル、人生上では、愛する人との死別、離婚、リストラや失業、結婚などの中程度レベル、日常生活では夫婦喧嘩、駐車違反といった軽微なレベルまでいろんな段階がある。もちろんストレスの対処能力には個人差があるが、こうした内外のストレスで確実に睡眠は障害される。

4)うつ病発症の危険因子としての不眠と睡眠不足
先に述べたように、うつ病発症・再発の危険因子としての睡眠障害が近年注目を集めている。睡眠障害の訴えのない群に比べて、不眠を訴えるものに占めるうつ病の頻度は5倍、過眠を訴えるものに占めるうつ病の頻度は2 倍という横断面でのデータがある。また、睡眠障害を訴えた人を数年から数十年追跡した結果、うつ病の発症率が2 倍から5倍という結果が報告され、睡眠障害自体がうつ病発症の危険因子であることが明らかとなっている。うつ病が回復した後も、睡眠障害を持続する場合は、再発率も高いことが明らかとなっている。こうした知見から、うつ病の発症予防に睡眠学的介入が寄与する可能性が示唆されている。
これだけ重要な位置を睡眠が占めているにもかかわらず、職場のストレス負荷要因と脳・心臓疾患との関連についての国内での認識の多くは、長時間労働による睡眠不足や不眠は、ストレス反応や疲労の指標という程度の位置づけに留まっている。

5.21 世紀の日本の睡眠問題
平日の睡眠が本来必要とする睡眠時間より2 時間以上少なくなっている状態が長期化すると週末に「寝だめ」をしても、疲労は回復せず、昼間の眠気、集中困難、作業能率の低下、胃腸障害など心身の不調を引き起こす。睡眠不足症候群は人口の2%とされているが、慢性的睡眠不足の人は、5人に1 人と推定されている。1 日24 時間をどのようにマネージするのか。現代人の健康管理に夜間の十分な睡眠という視点が欠落している。
さらにノルマや納期に追われ、休むまもなく、睡眠を犠牲にして日々働く人々の心身の健康障害が、メタボリックシンドロームであり、睡眠時無呼吸症候群である。近年、睡眠不足や不眠が過食に関連し、その結果生じる肥満が、睡眠時無呼吸症候群につながるという悪循環を形成していることが示唆される報告もある。こうした心身の健康を阻害する現状をトータルに見て今日のわが国睡眠と健康問題をまとめると、図3のようになる。

図3 今日の日本の睡眠問題

6.自殺予防のために
産業革命以後、労働形態は革命的変化を遂げた。エジソンによる白熱電灯の発明はそれに拍車をかけた。特にコンピュータがすべての産業に導入されてからは、10kg 以上のモノを持つ労働(肉体労働)は激減し、頭脳労働中心の労働形態に変化してきている。脳はどの程度の使用頻度に耐えうるのか?マラソン選手の心肺能力、筋肉疲労などのように、科学的管理が可能なのか?頭脳労働の現場で、「頑張れば出来る」という言葉に象徴される精神主義がまかり通ってはいないか?そこで、わが国における自殺予防に関して、いくつかの検討課題と提言を整理してみたい。

(1)莫大な経済損失
効率、生産性の影に自殺やうつ病が存在しているのだとすれば、生産管理と会社経営を行う首脳陣は、自殺やうつ病に伴う経済的損失が、日本国内で2兆円(推計)にも達しているという現実を直視しなくてはいけない。

(2)職域における健康管理
メンタルヘルスケアの重要性が増しているが、うつ病の初期兆候に注目して、早期発見・早期治療を行い、自殺予防に寄与しようというアイデアは不十分である。うつ病の危険因子としての不眠(睡眠不足も含む)に注目して、その段階で発症予防が出来るような介入が必要である。

(3)長期休暇制度の導入
高度な頭脳は、迫り来る納期と長時間過密労働による二重のストレスに晒されているので、プロジェクトの完成などの課題達成後は、少なくとも2か月の休暇制度の導入によるクーリングが必要ではないか。激増しているシステムエンジニアのうつ病の予防には、早期の導入が望まれる。コンピュータも、携帯電話もない自然な空間で、燦燦と輝く太陽光を浴び、日の出の後目覚め、日没とともに床に入る地球上の生命体が行っている生活リズムによって脳の疲労回復ができるような健康管理システムを導入すべきであろう。

(4)強力な自殺予防策の推進
欧米人はキリスト教の教えもあり、自殺は他殺と同様「殺人」の罪という死生観があるのに対して、日本人は自殺を人生選択の一つとして容認したり、自己犠牲の極限として美化したり、一族の恥だと卑下したりする特殊な文化背景を持っている。これは、仕事観、労働観にも関連しているが、人生の半分(20 歳前後から60 歳前後)程度参画する労働で、命を削る、命を落とす程の価値はないとする西欧型の労働観に学ぶ必要がある。青年失業者、高齢者などの自殺も相当数を占めるわが国においては、自殺予防対策会議を持つことは端緒に過ぎず、実際的な効力のある活動(地域でも職域でもいくつかのモデルが登場し始めている)を欧米にもまして推進することである。

7.おわりに
少子高齢社会に突入したわが国で、世界に誇るものづくりの技を伝承し、経済発展を続けるには、結婚や育児が可能な職場環境が急務であることは政府財界も認めるところである。人類の拡大再生産が社会発展の基盤であるという観点を失っていないのであれば、人間こそが最大の資産であり、「壊れたら捨てる」というモノの様に扱う時代は前世紀の遺物にしなければならない。ところが最近の政府・経団連の目論む労働時間無制限の提案は、少子化対策とは矛盾している。人間の頭脳労働の中枢であるBrain(脳)も、車のバッテリーのように過剰に使用し続けると放電ばかりで、作動しなくなる臓器である。裁量労働制の拡大などはそのことを認識していない非科学的なもので、反人類史的ですらある。脳の充電は、数百万年の昔から、十分な睡眠と余暇によって保たれてきたことを銘記すべきである。
21 世紀のメンタルヘルスケアの最重点課題となっているうつ病の爆発的増加とそれに伴う自殺増加の防止のための科学的解明と抜本的施策が切望されている。2010 年を目標に2000 年に策定された「健康日本21」の自殺率20% 削減目標は一向に進展がなく、2015 年に先延ばしされたままである。わが国で巨大なパラダイムシフトが今ほど要請されている時はない。政府や財界の首脳が認識すべき最優先課題の一つであろう。
参考文献
1) American Academy of Sleep Medicine: theInternational Classification of Sleep Disorders:Diagnostic and coding manual. 2nd edition. 2005(日本睡眠学会診断分類委員会監訳・松浦千佳子訳 医学書院 発刊予定)
2) 藤野善久、堀江正知、寶珠山務、筒井隆夫、田中弥生:労働時間と精神的負荷との関連についての体系的文献レビュー 産衛誌2006, 48: 87-97
3) 粥川裕平:復学や復職段階でのうつ病のケア 上島国利編:うつ病診療のコツと落とし穴 中山書店 2005、143-145
4) 粥川裕平、北島剛司、岡田 保:抑うつ症状・ストレスに伴う睡眠障害の特徴と問題点をみる 清水徹男編:睡眠障害治療の新たなストラテジー 先端医学社2006121-127
5) 川人 博:過労自殺と企業の責任 旬報社 2006
6) 本橋 豊ほか著: STOP! 自殺 海鳴社 2006
7) 森岡孝二:働きすぎの時代 岩波新書 2005

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安眠と自律神経の乱れ

昨日の月
実はこのクレーターの中に「LOVE」と読める影があるのだそうです。日本の天文愛好家が見つけ、米航空宇宙局(NASA)で今日の天文写真に選ばれたのだそうです。愛好家が見つけたのは、今年の3月24日。同じ条件になるのが昨日11月15日だったのだとか。携帯のカメラでもそれなりに撮れてる?

安眠と自律神経の乱れ

眠らなければならないのに眠くならないときは、困ったなというだけで、つらいというほどではないです。むしろ翌日がつらいのかもしれません。

やはり一番つらいのは、眠いのになぜか眠れないとき。体は疲れていたり、頭の中も疲労感があるのに、動悸がしたり、手足や体が落ち着かずに寝るに寝れない。

自律神経の乱れ

自律神経の乱れは、休日などで昼間寝てしまったり、夜更かし朝寝坊を繰り返したりして、生活時間のずれが生じることで起こりますが、どちらかと言えば眠らなければいけない時間なのに眠くならないといったことで「困ったな」となります。

同じ自律神経の乱れでも過度のストレスにより、体は眠りたいのに、心臓がドキドキ(動機)して眠れないほうが、「辛い」不眠となります。

このような時には、頭の中をすっきりさせることのほうが早道になるのですが、簡単に解消しないからストレスになるわけですね。

よくネットでは、安眠の為の方法として、暖かいものを飲むとか、呼吸法などが紹介されています。

認知行動療法では、眠れないときには一度ベッドから出ることを推奨します。これはベッドの中で眠れないと、体が「ベッド=眠れない」と条件づけて覚えてしまうことで、不眠を助長することにつながるからです。

ただいつもは眠れるのにたまたま今日は眠れないときなどは、一度起き上がって何かすると、余計に気持ちが焦ってしまうこともありますので、とりあえず簡単な方法として、いつもと違う方法で寝るということが効果的です。

ストレスが強い時それが原因でイライラしたり動悸がしているときは、脳のバランスが崩れている時です。

単純に言えば、いつも右を向いて横向きで寝ているのであれば、左を向く。あおむけで寝ているならうつ伏せになる。右に目覚ましを置いていれば左に置く。北向きに寝ているなら南向きで寝るなどです。

もし寝る前に準備時間が取れるのであれば、右利きなら左手でいろいろ作業する事も効果があるようです。

単純にいろいろ考え事が頭から離れないときは、「眠れない不安があるときの睡眠法」が効果的です。

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